こんにちは

 しがない療法士です。

※「しがない」と呼んでください(笑)
 

長生きを考えるとき、認知症状は避けては通れません。

 

大なり小なり必ず出現します。

そして私は認知症状を悪とは思いません。

人は老いて各種機能が低下します。

 

すると今までの生活についていけない 身体や心 を守るため、

外部からの情報の一部と内部から発する感情を一部遮断します。

その遮断ながなければ精神と肉体がついて行けず、自我(自分自身というもの)が壊れていくからだと思います。


私も多忙と過度な疲労が積み重なった時は直近の記憶が消えます

耳からの情報をうまく理解できない時もあります。

そんなときはこう思います

「自分を守ってくれているのだな。」
「少し加減しなくてはいけないな」

 

そして生活を見直すようにしています。

その症状はいつまでも続きません。

認知症状は若くても起こるんですよ。

年をとれば尚更起こるはずです。


「物忘れ」とよく言いますが、これは本当に忘れているわけではありません。

記憶をしまいこんでいるだけです。

きっかけがあれば思い出します。

私たちがまずできることは、そのきっかけを作ってあげることで。

それは忘れていることを咎めることではありません。

なぜなら、その咎められたストレスからさらに

 

認知症状周辺症状がでてくるからです。



私は以前、介護施設で勤務していました。

面会の家族様はいつも

 

「私が誰かわかる?」と質問されていました。

「わからない」と答えている入居者様の表情は本当に悲しい表情でした。

そして、家族が帰った後では不穏状態となり、

 

向精神病薬等を服用しなければならない場合も多々ありました。


久しぶりでなくても、毎日あっていても思い出せないことはあります。

でも、無理に思い出さなくてもいいのではないでしょうか。

「この人は自分にとって大事な人のような気がする」

と思ってもらえるだけで。

重要なのはあなたが誰なのかではなく、

 

本人にとってどんな存在(優しい人or怖い人)なのかではないですか?

私はそういう気持ちで多くの高齢者と接してきました。

名札もつけていましたが、名札をかざして自己紹介はしませんでした。

入居者様は

「名前はわからないけど、いつも助けてくれる人」

として私を覚えてくださいました。

落ち着かない時は隣で寄り添うだけで薬を使わなくていい人もいました。


私が認知症状のある方に接する際にお願いしたい事は2つです。

①驚かせない

本人の見えるところから、目と目を合わせて、

優しく触って、聞き取りやすい声の大きさと速度で


②不快な思いをさせない
具体的には
忘れていることを気付かせない配慮
「私は息子の○○だよ」 → 本人「そうだね(あぁ。そういわれればそうだ)」

※本人の中では忘れていることにはならない

わからなくても大丈夫だよという配慮
本人「わからなくなってしまった」 →  「しばらく会わなかったからね、しょうがないよ。大丈夫」
※1日ぶりでも「しばらく会ってない」でOK。長いかどうかは関係ありません


こういう声掛けなら不安を与えず、理解を促すこともできます。

ほんとちょっとの事なんです。

接する人間が何かにこだわらなければいろいろな可能性が出てきます。

どんな状態であれ、「こうではいけない」から離れ、

 

本人を受け入れてみてください。

上手くいかなくても一度であきらめないでください。

必ず想いは届くと信じてください。

きっと違った反応が返ってきます。




最後にテレビで見たケースを紹介します。


奇跡体験アンビリーバボーで話題となったイギリスの歌手・テッドマクダーモッド氏

80歳でメジャーデビューをはたしたという ※現在は83歳

2013年に<アルツハイマー型認知症>と診断される

攻撃的言動や短期的な記憶の欠落という症状が酷かった。

ケアする家族(息子のサイモン氏)も精神的に追い詰められていた。




サイモン氏はあるとき、歌を唄う父テッド氏を見て歌手を目指していた昔の夢を叶えてあげたいと思い、そのサポート始めました。

その時はすでに、テッド氏は息子のサイモン氏が分からなかったそうです。

 

 

 

サイモン氏は自身が息子であることを覚えさせる事には執着せず、ただひたすらテッド氏の支えとなりました。

テッド氏にとってサイモンは息子の友人という認識であったようです。

テッド氏「あいつ(サイモン)は俺と違って優秀なんだ。いい大学に入って立派なはビジネスマンになった。サイモンは俺の誇りさ」

そして、献身的な支えにより念願かなってテッド氏がメジャーデビューした後、認知症状に変化がありました

とある席でサイモン氏のことを「息子のサイモンです」と紹介したそうです。

何年もの間気付いていなかっただけで、忘れているわけではなかったんですね。

 

 

 

 

 

最後まで読んでもらってありがとうございます。

 

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