折登ひろしのGRAFFITI

日本人と英語と国際社会と、ちょっぴり料理について考える

終戦と敗戦?進駐軍と占領軍どっちでしょう?それとも Fake Newsでしょうか?

2018年08月18日 | Weblog

終戦か敗戦か、進駐軍か占領軍か? 毎年8月15日が来るたびに、憂鬱になります。なぜかと言うと、日本人の見栄っ張りと格好付け体質に思いが行くからです。まあどの民族も表を繕って衆愚に迎合していますけれど...。

 "Fake News" は、アメリカの現大統領トランプ氏がアメリカ国民に向かって連呼し、衆愚を挑発している大統領選挙戦以来の彼独特の発言で、ご承知でしょう。"Fake News" を直訳すると「偽報道」ということでしょうか。

 日本人は現実を美化することに非常にたけています。例えば、蒙古が襲来した時に襲ったを「神風」と言い、また太平洋戦争時の特攻隊戦死者を「軍神」と呼ぶなど、私のように現天皇と皇后と同世代の者にとって、何ともやりきれない思いがします。

 太平洋戦後、アメリカ軍を主体とした連合軍が日本に進駐し占領しました。この連合軍をはじめのうちは占領軍と言っていましたが、いつの間にか新聞などの報道機関では、進駐軍(今も)に変わっていました。同様に敗戦終戦に変わっていました。子どものころでしたから別に気に留めませんでしたが、成長するにつれ言葉の変化が気になりました。後に分かったことなのですが、敗戦も占領も屈辱的な用語なので終戦と進駐に変えたようです。現実を直視せず、まやかすのは、意外に思う方もおられるかもしれませんが、日本人の特技と言えます。

 このことは、トランプ大統領の言う Fake News とは異なりますが、太平洋戦争中、日本人は Fake News の乱発に踊らされました。軍による報道規制によるとかで、開戦直後には、日本の全報道機関は Fake News を流し続けました。例えば、「敵艦船20隻爆沈、敵機40機撃墜」といった記事が新聞紙上に常に踊っていました。その内戦況が悪化するにつれ、さすがに Fake News を流し続けることは報道機関もできなくなりました。

 衝撃だったのは、確か、ソロモン諸島での海戦で、日本海軍はアメリカ空軍によって叩きのめされた報道です。その前のミッドウエイ海戦の報道あたりから日本国民は次第に戦況の悪化を感じるようになりました。以降は、サイパン、硫黄島の玉砕、沖縄侵攻による悲劇、さらにロシアの参戦によるシベリア、アリューシャン列島での日本軍の敗北・玉砕等々とどまることがなくなりました。

 一方、日本国内では、小学生であった私は、疎開先で、ノミとシラミに悩まされ、ひもじい思いをしながら竹やりでアメリカ軍を迎え撃つ訓練をしていました。

 今回はここまでです。終戦記念日ではなく敗戦の日に思いを馳せて...。

 


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