〈第三項〉論で読む近代小説  ◆田中実の文学講座◆

近代小説の読みに革命を起こす〈第三項〉論とは?
あなたの世界像が壊れます!

4月の講座案内

2024-04-25 21:37:32 | 日記
連絡遅くなり、大変申し訳ありません。
 
   いよいよ、問題は急所へと、来ています。
      以下は、いつも係の方からの通信です。




4月27日(土)に、田中実文学講座を開きます。
今回のテーマは「芥川龍之介の自殺と村上春樹―〈近代小説の読み〉の原理的転換―」です。
はじめて方も歓迎します。大勢の皆さんのご参加をお待ちしています。
※下記時間は日本時間です。
作品 特になし
講師 田中実先生(都留文科大学名誉教授)
日時 2024年4月27日(土)13:30~15:30
参加方法 zoomによるリモート
申込締切 2024年4月26日(金)19:00 まで
参加をご希望の方は、下記申込フォームから申し込んでください。申し込まれた方には、締め切り時間後に折り返しメールでご案内します。
https://forms.office.com/r/4XHis1mc5Z
問い合わせ:dai3kou.bungaku.kyouiku@gmail.com
主催 朴木(ほおのき)の会
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3月の講座のこと

2024-03-20 19:28:30 | 日記
今月の講座は「芥川の自殺『白』論の行方」と題して、
先月に続き、芥川龍之介の『白』についてお話しします。

先月の『鷗外』誌に、ある親しくしていた方の追悼文を書くことで、
改めて、魂の問題、「生きることと死ぬこと」について考えました。
それは以前の拙稿「村上春樹の「神話の再創成」(『〈教室〉の中の村上春樹』2011・8
ひつじ書房)や同「近代小説の一極北―志賀直哉『城の崎にて』の深層批評」
(2012・3  教育出版)で論じてきた問題を踏まえて、
〈語り〉の問題を論じたものですが、現在、これが一般の文学研究では
徹底的に等閑視されてきたことを改めて思い知りました。

例えば、村上春樹の『タイランド』では「生きることと死ぬことは、
ある意味では等価なのです。」とあります。
こうしたことの意味をあらためて考えてみませんか。

近代小説の《神髄》を読むには、三島由紀夫の「小説とは何か」での提起は
素朴ですが必須です。
「客観的現実」を知覚のリアリズムで信じる常識、イデオロギーは
AIの時代の現代では通用しません。
志賀直哉の問題、「生きている事と死んで了つている事とは、それは両極ではなかった」、
こうした古典的名作の提起した生と死の問題こそ実は、
AIの現代の問題と田中は考えています。

共に議論しませんか。
23日の講座はそうした契機にしたいと願っています。

下記に朴木の会からのお知らせです。


3月23日(土)に、田中実文学講座を開きます。
今回のテーマは「芥川の自殺と『白』論の行方」です。
はじめて方も歓迎します。大勢の皆さんのご参加をお待ちしています。
※下記時間は日本時間である。
作品 芥川龍之介『白』、その他
講師 田中実先生(都留文科大学名誉教授)
日時 2024年3月23日(土)13:30~15:30
参加方法 zoomによるリモート
申込締切 2024年3月22日(金)19:00 まで
参加をご希望の方は、下記申込フォームから申し込んでください。
申し込まれた方には、締め切り時間後に折り返しメールでご案内します。
https://forms.office.com/r/QVbuJUvfdq
問い合わせ:dai3kou.bungaku.kyouiku@gmail.com
主催 朴木(ほおのき)の会
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明日の講座のこと

2024-02-23 10:48:19 | 日記
今日は天皇誕生日、お休みですね。

前回の記事でお知らせしましたように、
明日の文学講座は芥川龍之介の童話『白』についてお話しします。
8年前の拙稿「〈自己倒壊〉と〈主体〉の再構築―『美神』・「第一夜」・『高瀬舟』の
多次元世界と『羅生門』のこと―」(『日本文学』2016・8)で論じたことを
下敷きにします。
そこにはすでに、『金閣寺』の〈語り〉と芥川の『羅生門』の〈語り〉が
如何に関わるかを問題にして論じました。
しかし、大変読みづらいと思いますので、
明日は分かりやすくお話ししたいと思っています。

前回の講座で取り上げた『金閣寺』の主人公溝口は末尾、
「徒爾」・無駄事と認識しながらも金閣を放火した後、生きようと思います。
それはいかなることかは『臨済録示衆』の「仏に逢うては」の一節をどう読むかと
深く関わり、そこに〈語り手〉溝口とその「三人の父」との関わりの秘密が隠されています。

ここには〈近代小説〉を読み解く〈本流〉ならぬ《神髄》を追究する入り口があります。
近代小説の〈本流〉は近代的なリアリズムを追求し、そのリアリティを問題化していますが、《神髄》はそれを突き抜けた一種の不条理・背理を抱えています。

今回はこれを芥川の童話『白』で考えましょう。
『白』は短いし、すぐ読めます。
この童話は芥川の生前には単行本では発表されていません。
佐藤春夫と同じ名前の「坊ちゃん」、「春夫さん」が登場します。
最後にお嬢さんの涙が書かれていますが、この涙の秘密を読みましょう。
あまんきみこの童話『白いぼうし』なら、「よかったね、よかったよ」の
チョウの言葉を人間の松井さんが聴き取る秘密を読むことです。

明日初めてお聞きになる方にも、ご参加いただるようにお話ししたいと思います。
お力をお貸しください。共に考えましょう。
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2月の講座のお知らせ(一部訂正)

2024-02-21 06:58:38 | 日記
2月24日(土)にいつもの講座を開きます。
今回のテーマは「小説とは何か ―芥川龍之介『白』再読―」です。 

先月は「小説とは何か」を特に「追悼 亡くなられた小泉浩一郎さんの霊に向けて―
「森鷗外生誕一五〇年記念シンポジウム」を起点にして―」というテーマで、
三島由紀夫の『金閣寺』をどう読むかをお話ししました。

どちらも問題にしていることは死と生の相関の問題です。

今回はその死と生の相関をテーマにした芥川の近代小説の一つの極意のような小説、
『白』、これは童話の形式ですが、近代小説のそのものでもあります。
これをいま世界の戦争を意識しながら、問題にします。
 
『白』は大正12年、芥川が死の3年前に書いた犬についての童話です。
これは友だちの黒君を見殺しにしたために体が真っ黒になった「白」が
飼い主の家の「坊ちゃん」や「お嬢さん」に追放されます。
その後、命を棄てて人のために尽くし、「義犬」となり、
最後にまた元の白い犬になって「坊ちゃん」「お嬢さん」に喜ばれる話です。
これは芥川の自決とも深く関わっています。
 
わたくしは以前、この『白」について、
「『白』の行方―近代文学は「愛と認識のからくり―」というタイトルで論じました。
これは平成23年(2011年)3月、都留文科大学『国文学論考』に掲載されました。
今回、これを実に13年ぶりに読み返してみました。
当日は、現在、これをどう読むかをお話しします。

以下はいつもの係の方から掲載依頼された掲示文です。

はじめて方も歓迎します。大勢の皆さんのご参加をお待ちしています。
※下記時間は日本時間です。
作品  芥川龍之介の童話『白』
講師 田中実先生(都留文科大学名誉教授)
日時 2024年2月24日(土)13:30~15:30

参加方法 zoomによるリモート
申込締切 2024年2月23日(金)19:00 まで

参加をご希望の方は、下記申込フォームから申し込んでください。
申し込まれた方には、締め切り時間後に折り返しメールでご案内します。
https://forms.office.com/r/B41gNUxr2z
(昨日アップした申込フォームは先月のものでした。失礼しました)
問い合わせ:dai3kou.bungaku.kyouiku@gmail.com
主催 朴木(ほおのき)の会
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12月の講座のお知らせ

2023-12-18 17:14:53 | 日記
12月の文学講座のお知らせです。

今度の講座は森鷗外の代表作の一つ、現代長編小説『雁』を取り上げます。
長いのですが、実に読みやすく、すらすら読めます。

ドイツベルリンの森鷗外記念館のベアーテさんはこれを「小説として成り立たない」
と言われているそうで、石川淳も「うまい」が「反復して読むに堪えない」と
批判しています。

当日はつい最近、お亡くなりになった森鷗外記念会会長だった小泉浩一郎さんと
わたくしとがどう対立し、どうすれ違ってしまったか、
小泉さんの読み方を先に紹介し、哀悼の想いを込めて、
わたくしの『雁』の読み方を御紹介させていただきます。
『雁』が近代小説である所以をお話しします。

朴木の会から、以下の通りお知らせです。

12月23日(土)に、田中実文学講座を開きます。
今回のテーマは「『雁』」です。
はじめて方も歓迎します。大勢の皆さんのご参加をお待ちしています。
※下記時間は日本時間です。
作品 森鷗外『雁』
講師 田中実先生(都留文科大学名誉教授)
日時 2023年12月23日(土)13:30~15:30
参加方法 zoomによるリモート
申込締切 2023年12月22日(金)19:00 まで
参加をご希望の方は、下記申込フォームから申し込んでください。申し込まれた方には、締め切り時間後に折り返しメールでご案内します。
https://forms.office.com/r/L4d728aCjG
問い合わせ:dai3kou.bungaku.kyouiku@gmail.com
主催 朴木(ほおのき)の会
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