思うところ

8月6日に発生した北海道胆振東部地震

幸いにして津波はありませんでしたが、北海道全域で大規模な停電となりました。

我が家が住む地域では震度5弱の地震でしたが断水や道路の寸断、土砂災害はなく停電のみ発生しました。

今回は大規模な停電を経験した我が家が感じたことや反省点などをお伝えしたいと思いますのでよろしければのぞいてみてください。

 

 

電気と現金

北海道全域に及ぶ大規模な停電が発生しました。

早い地域では地震発生日の夕方に復旧しましたが、被災地などではいまだに停電が続いているところもあります。

我が家は7日夜に停電から復旧しました。これほど長い停電は生まれて初めての経験です。

停電中、テレビはもちろん夜になっても明かりが点きませんが、妻も私も普段より明るく振舞うようにし、テレビが観れないぶんは一家団欒、明かりが点かないぶんは懐中電灯を照らしキャンプごっこと称して長女を不安にさせないよう楽しんでいました。

ちなみに長男はいつもどおりやんちゃ坊主で停電なんのその状態でした。

オール電化の我が家。カセット式ガスコンロは必需品と感じました。

カセット式ガスコンロのおかげで炊飯器が使えなくとも温かいご飯や味噌汁などを食べることができました。温かいご飯は不安を和らげてくれたように感じます。

我が家には太陽光発電が設置されていたため、天気次第なところはありますが昼間は冷蔵庫が使えたので生ものや冷凍食品(多少は解けました)は廃棄せずに済み、氷も停電復旧までそれなりに在庫がありました。

ただし、屋外では事情が異なります。

私や知り合いが立ち寄ったコンビニエンスストアはレジが使えず電卓で会計していたため、店外まで列が続いており買い物に非常に時間がかかったようです。

ガソリンスタンドは給油機が使えないためほとんどが閉店しています。

一部の自家発電設備を備えているガソリンスタンドは営業していたようですが我が家の近所では見つけることができませんでした。

買い物ではクレジットカード類が使えず現金のみ対応という店舗ばかりで、あちらこちらであらゆる弊害が生じていたようです。

職場の同僚に、口座にお金はあるものの財布に数千円しか入れておらず余裕をもって必要なものが買えなかったという方が数名いらっしゃいました。

キャッシュレスの時代とは言いつつも、万が一に備え、ある程度の現金は手元に置いておくべきと痛感しました。

あと前々回もお話ししましたが停電中の外は想像以上に暗いです。車はライトを点けているでしょうが、歩行者はなかなか見つけることができないかもしれませんので大変危険です。不用不急の夜の外出は控えたほうが良いかもしれません。

 

 

我が家が一番心配していたのは断水です。

飲料用、炊事用、洗面用、トイレ、その他諸々と普段何気なく使っている水は実は非常に貴重で大変ありがたいものです。

我が家では断水にはなりませんでしたので推測の話となり申し訳ありませんが、もし停電に加え断水となっていたら、ガソリンが無く行動範囲が限定されてしまった我が家は真っ先に備え置きしていた非常用の水を使用していたことでしょう。

そして非常用の水が底をつくまえに応急給水場へ行かなければなりません。

一家族あたりどれらいの水をいただけるのかはわかりませんが、道路が無事でも車を使えない我が家は、徒歩で果たしてどれぐらいの水を持ち帰れたのか察しがつきます。

我が家には18ℓ(2ℓペットボトル9本)の非常用の水は備えているものの、節水に努めたところで果たして何日もつのか想像がつきませんが決して余裕のある量ではありません。

妻としては落ち着いたら非常用の水を買い足す予定でいるようです。

 

 

ガソリン(軽油も同じです)

大失敗しました。

いつもは残り2/3ぐらいで給油する我が家。

いつも行くガソリンスタンドではクレジットカードで給油する我が家。

妻は最近車を使う機会が多かったようで、残り1/3未満となってしまったところで給油しようと地震発生の前日5日にガソリンスタンドへ行ったものの、クレジットカードを忘れてしまい明日でいいかと帰宅した矢先に地震です。

私は地震発生の6日、職場と我が家を一往復しなければならずガソリン残量が本当にわずかとなったもののガソリンスタンドは閉店。

停電から復旧し営業再開した店舗も驚くほどの長蛇の列なうえに給油できたとしても給油量制限(近所では10ℓや20ℓが多かったようです)、売切店舗もあり、ご近所さんもかなり苦労されたようです。

結局、我が家はほとんど車が使えない状態のまま過ごし、9月8日深夜にやっと満タン給油となりました。

道路が無事でも移動できず、買い出しも欲しいものが買えるかどうかよりも、ガソリンがもつかもたないかと余計な心配をしなければならず不安でした。

みなさんもできるだけこまめに給油しておくことをお勧めします。

 

 

ラジオと情報収集

我が家では電池式ラジオ、防災ラジオの2個があります。

テレビが観れない、スマホがほとんど使えないとなったときの主な情報源はラジオでした。

ただここで失敗したことがあり、我が家の電池式ラジオはイヤホンを接続した者のみが聞こえるタイプであり、常にイヤホンをつけて持ち歩かなければならず不便だったと妻が言ってました。

また、私と妻が同じ部屋にいてもどちらかがイヤホンをつけてラジオを聴き、めぼしい情報があれば口頭で伝えるという二度手間。。。できれば置いておけばそこにいる誰もが聴けるタイプを準備したほうが良いでしょう。。。

※イヤホン式のラジオ

次に防災ラジオですが、我が家のものは見た目はキレイですが7年か8年前に購入したもので、ハンドルをかなりぐるぐる回して充電しても数分しか聴くことができず、かといってハンドルを回しながらだとウィンウィンとうるさく肝心のラジオが聞こえにくかったため今回はあまり出番がありませんでした。

おそらく最近のものはもっと高性能なものがあると思いますので時機を見て買いなおしです。。。

※防災ラジオ

 

電話(スマホ)

スマホは地震発生直後、若干つながりにくく雑音が入るものの使えていましたが、いつの間にか使えなくなったり、使えるけど非常につながりにくくなってしまったり、屋内では全く使えなくなったりとなかなか不安定な状態でした。

ですので情報入手手段の一つとして選択肢にいれるのは構いませんが、やはりラジオなどの別の手段があるととても心強いかなと思います。

 

 

日用品

トイレットペーパーや乾電池、小さい子供がいる家庭では、おむつ、おしり拭きなど他では代用しにくい日用品も不足しがちになるかもしれません。

すぐ腐るものでもダメになるものでもありませんのである程度のストックがあっても良いのかなと思います。

我が家のトイレはタンク式で普段スイッチ一つで勢いよく水が流れますが、停電になると非常用のレバーでしか水を流せず、これがまた水の勢いが弱くティッシュペーパーで代用できそうな様子はありません。というよりトイレットペーパー以外流してはいけません。。。

ちなみにタンクレス式トイレを使用していた知人は非常時は乾電池を取り付けて水を流せるようですが、液漏れ防止のため普段は乾電池を取り外しており、肝心なときに電池をどこにしまったかわからず不便な夜を過ごしたようです。

非常用の機能がついていてもいざというときに使えなければ意味がありません。

普段何気なく使っているものも、もしかしたらそんな非常時用の機能がついているかもしれませんので、余裕のあるときに見直してみてもしそんな機能があればついでに使い方も覚えておくといざというとき心に余裕がうまれます。

ちなみに私はトイレの非常用レバーをささっと見つけ妻から褒められました。

近所のスーパーは6日はどこも閉店しており、翌日7日からちらほらと開店する店舗はあるものの、店員さんも被災して出勤どころではないためか少数の従業員が日用品やカップラーメンなどを店頭販売しているところが多かったようです。もちろんそれなりの列ができているため買えるまではそこそこの時間を費やします。

 

 

近所付き合い

大事ですね。

ガソリンスタンドやスーパーの情報など様々な情報交換をしました。

何よりも電気も車も電波も使わず徒歩1分もかからず情報交換やちょっとした歓談ができることが何よりです。

やむを得ず私が仕事に行っている間、長女と長男を不安にさせまいと気丈に振舞っていた妻も内心は不安で不安でしかたがなかったようですが、ご近所さんと話したり歓談できたことで少し気分が軽くなったようです。

そんなときに歓談?不謹慎では?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、若干なりとも不安が解消され、心に余裕ができ、次につなげることができるのであれば多少なりとも笑いは必要と私は考えています。

いつ余震がくるかわからない状況ではできるだけ無駄なく短時間で済ませたい買い物もご近所さんからの情報があったおかげで無駄に店を周らずに済んだ場面や闇雲にガソリンスタンドを探してまわらなくてもよい場面がありました。

近所付き合いはいざというとき、いきなり構築できるものではありません。

何気ない挨拶からゆっくりと始めてみてはいかがでしょうか。

今の地域に引っ越してくるまでほとんど近所付き合いがなかった我が家。

そんな我が家でも近所付き合いを楽しませてもらっています。

 

 

 

災害はいつどこで発生するかわかりません。

今でも救援を待つ被災者、被災者を探し出し救援しようと寝食惜しんで励まれている方が大勢いらっしゃいます。

遠い地のニュースと他人事にとらえず、明日は我が身かもしれないと余裕のあるときに備えてください。

備えあれば憂いなしとは言いますが、災害のまえでは必ずしもそうとは限りません。災害は私たちの想像を覆しあらゆる困難な状況が押し寄せてきます。

でも備えることで若干なりとも気持ちに余裕ができ、次に行動すべき適格な判断ができる可能性があります。

以上で、北海道胆振東部地震についての記事を終了させていただきます。

 

最後に。

今回の地震で被災された方々に心から哀悼の意を表し、一日も早い復旧を心よりお祈りいたしております。