どうも!農トラ育です。
なんとなく農薬って嫌だ。
有機野菜を栽培したい。農薬を使わず、極力農薬を使わずに栽培したい。と思う人は多いのではないでしょうか。
特に小規模の農園を管理している方であれば尚更だと思います。
しかし、これからの季節に定植したり、播種したりするであろうアブラナ科植物はとにかく病害虫に弱い。
特に害虫。
カブラハバチの幼虫やアブラムシ、コナガなどなど、この時期は溢れんばかりに出没します。
薬散してもしても無限に出て来る害虫に心が折れそうになる日もしばしば・・・・
しかし、せっかく育てるなら農薬を使いたくないですよね。
今日はそんな時に役に立つ「コンパニオンプランツ」について書きたいと思います。
Contents
「コンパニオンプランツ」とは?
コンパニオン…「仲間、連れ、付き添い」などの意味があります。
つまり、栽培する野菜や草花の「仲間」を栽培し、栽培している品種と共に害虫や病害と戦ってもらうイメージです。
よく知られているコンパニオンプランツはサツマイモとマリーゴールドを一緒に植えるとサツマイモのネコブセンチュウの被害が減る。というものだ。
コレは、マリーゴールドの発する何らかの物質が影響を及ぼしていると考えられています。
実際にマリーゴールドは香りが強いのでその成分がセンチュウに効いているのかも知れません。
ご存知かも知れませんが、植物は害虫や病害にやられると防御反応を示します。
例えば、食害を受けたら特定の物質を放出し、天敵を呼び寄せることが挙げられます。
植物は外敵に害を与えられても動けないし、叫んだりすることもできないのでこのような方法で対処しているのだと思います。
その機能だけでは不十分なので従来は農薬等による防除が行われてきました。
しかし、農薬による健康被害やイメージの悪化、使用制限等もあり、バンバンかければ良い。という訳にはいけません。
そこでコンパニオンプランツの出番です。
私が栽培実験を実施していて、効果がある程度認められた組み合わせを紹介したいと思います。
コンパニオンプランツの例
エダマメ + バジル
エダマメには厄介な害虫がいます。それがカメムシ。
人間にとってもいやーな匂いで不快感を与えること害虫ですが、植物に対しても悪影響を与えます。カメムシは「吸汁性」の害虫であり、植物のエキス(養分)を吸うことで植物の成長に被害を与えます。
また、吸汁性の害虫はウィルス病を媒介する厄介な害虫としても知られています。
さらにそれだけではなく、吸われた箇所が変色し、商品価値を著しく低下させてしまうのです。
そこで、エダマメをバジルと一緒に植えて栽培し、カメムシの発生を抑制できないかと考えました。(バジルの匂いはキツイのでカメムシに効果があると考えたからです。)
栽培試験の結果、見事カメムシの発生を抑制できました。
エダマメ4株に対して1株のバジルを植えた結果、単体で栽培した時よりも約80%程カメムシによる吸汁被害を抑制しました。
バジルの香り(成分)がカメムシを抑制したのではないかと思います。
詳しくは分かりませんが、想像以上に高い抑制効果を示したので実用可能ではないかと思います。
このコンパニオンプランツの良いところはバジルの収穫も問題なく出来る点です。
バジルが大量に取れすぎて困る場合はジェノベーゼソースにでもして冷凍しておくと便利です。
キャベツ等のアブラナ科植物 + レタス類
キャベツやハクサイのようなアブラナ科植物は秋〜冬にかけて栽培でき、鍋などに欠かせない野菜です。
発芽率もよく、栽培し易いのですが、害虫の被害にとても遭いやすい野菜でもあります。
アオムシやコナガの被害に遭えば葉がレースのようになってしまいますし、アブラムシの被害に遭えば、成長が著しく悪くなり、うまく育ちません。
そこで、レタスを一緒に植える事で、それらの害虫の被害を減らす事ができます。
私は実際にカーボロネロと一緒にサニーレタスを栽培しましたが、農薬ゼロとまではいきませんでしたが、従来よりは農薬散布回数を減らして栽培することができました。
レタスの持つ独特の香りが、それらの害虫を抑制したのだと考えられます。
キュウリ + ネギ類
キュウリには、つる割病という株元が裂けてしまう病気があります。
つる割病はフザリウムというカビ(糸状菌)が原因なのです。
この病害は土壌病害であり、土中のカビによって引き起こされます。
そこで、ネギ類を一緒に栽培すると、ネギ類の根から出るアリシンという物質がフザリウム菌を抑える効果があるとされています。
そこで、比較的栽培しやすい九条ネギをキュウリの株元に植えて栽培しました。
こうすることにより、九条ネギも利用することができます。
特に家庭菜園では素晴らしい効果を発揮すると思います。
味噌汁とかにも使えますし。
まとめ
コンパニオンプランツは本当に多くの組み合わせがあります。
それぞれ効果が違いますが、農薬ほど効果が現れない時もあります。
バジルとエダマメのように効果がすぐに分かるような組み合わせもあれば、その時々で効いたり効かなかったりするのも事実です。
しかし、やらないよりはやった方が良いと思いますし、効果が出たら儲けもん。と思って実践する位がちょうど良いかも知れません。
極力農薬の利用を減らすことができれば、農薬代の節約になるだけでなく、付加価値もつけることができるので一石二鳥です。
もしも、こんな組み合わせが良い!
っといった組み合わせがあれば是非ともご教授願いたいです。