11/4(日)は滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホールへ、山中千尋ニューヨーク・トリオ 全国ホールツアー2018を観に行きました。山中千尋のNew Album『ユートピア』を引っ提げてレギュラートリオとともに行われる、全国ホールツアーの初日となる滋賀公演でした。私的に山中千尋のライブは、今年6月のCDリリース記念イベントに続く観覧で、有料ライブとしては一昨年のBlue Note Tokyo以来の観覧でした。
今回会場のびわ湖ホールへは3年ぶりに来ました。JR琵琶湖線 膳所駅から徒歩10分ほどの風光明媚な湖畔に建つ綺麗なホールでした。大中小のホールがあり、中ホールで公演が行われました。中ホールは前回サンサーンスの組曲「動物の謝肉祭」全曲を聴きに来た場所でした。
昼下がりに会場に着き、場内ロビーの中ホール前にできた長い列に並んで入場。ここ最近、TVの音楽番組『関ジャム』や『題名のない音楽会』に出演して話題性もあってか場内は超満員になりました。私の席は2階の下手Piano側で、女声ジャズヴォーカルナンバーがBGMに流れるなか開演を待ちました。
定刻16時を2分すぎて照明が落ち、メンバーが登場してライブがスタート。Pianoの山中千尋の他、本場ニューヨークで活躍するWood bassのYoshi Wakiこと脇義典とDrumsのJohn Davisでした。
ライブは真ん中に20分の休憩を挟んで2部構成で行われました。曲は『ユートピア』収録のクラシック曲をジャズにアレンジしたナンバーを中心に演奏した他、自身作曲のオリジナル曲など定番のジャズナンバーも演奏しました。
山中千尋はSTENWAY製のグランドPianoで粒立ちの良い綺麗な音色を奏でました。有名で印象的なメロディーをグルーヴ感のあるバンドの演奏に乗ってプレイし、流れるようなPianoソロも演奏しました。WoodbassとDrumsの各メンバーのソロや、メンバー間でのインタープレイもダイナミックに聴かせました。私のいた2階席からは若干遠いものの死角がなく、Pianoの鍵盤上の手の運びやDrumsのスネアとシンバルを叩く腕の動きがよく見えました。
サン=サーンス作曲の『動物の謝肉祭』からNew Album収録の「白鳥」もプレイされ、以前同じ場所で聞いたクラシックの原曲とは打って変わってジャジーなグルーヴ感のある演奏に圧倒されました。観客は着席してじっとプレイに聴き入り、ソロや曲が終わる度にその見事な演奏に熱い拍手を送りました。
曲間には自身の体験に基づいた選曲とアレンジの説明による曲紹介の他、直前のヨーロッパツアーでの苦い経験などを語りました。
第2部にはKeyboardでも1曲プレイした他、未発表の新曲も披露されました。予定より10分ほど時間が押していたためかセットリストの曲を1曲削って、代表曲を疾走感溢れる演奏で聴かせて本編を締めくくりました。
観客のEncoreの拍手に応えて、New Album収録曲と再会の願いを込めたオリジナル曲を再びリズミカルに演奏。万雷の拍手のなか、メンバー3人によるカーテンコールで2時間20分のライブを締めくくりました。
自身のルーツであるクラシック原曲の楽曲と、オリジナル、カバー曲をバランスよく演奏したライブで、山中千尋の音楽スタイルを存分に堪能することができました。
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大人の楽しみ方24(ジャズ)
山中千尋ニューヨーク・トリオ
CHIHIRO YAMANAKA NEW YORK TRIO
2018.11.4(Sun)
@滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール 中ホール
【メンバー】
山中千尋 / Chihiro Yamanaka Piano/Keyboard
脇義典 / Yoshi Waki Bass
ジョン・デイヴィス / John Davis Drums
【セットリスト】
=第1部=
乙女の祈り/バダジェフスカ
Living Without Friday
アルペジオーネ・ソナタ/シューベルト
管弦楽組曲第2番リコシェ/J.S.バッハ
白鳥/サンサーンス
~Take Five/Paul Desmond
-Intermission-
=第2部=
ユートピア
ピアノ・ソナタ第4番/スクリャービン
~So Tender/Keith Jarrett
新曲(仮題:ジェナリーノ)
エリーゼのために/ベートーヴェン
マンボ/バーンスタイン
~Yagi Bushi(八木節)
=Encore=
ハンガリー舞曲第5番/ブラームス
~So Long
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