ロンドン・ナショナル・ギャラリー展
国立西洋美術館
13世紀後半から20世紀初頭までの名品約2,300点を所蔵する
ロンドン・ナショナル・ギャラリーがこれまで世界のどの場所でも
開催したことがない、大規模な所蔵作品展です。
所蔵作品の多くを常設展示しているため
作品の貸出に極めて厳しく、これまで英国外で所蔵作品展が
開催されることは長い歴史の中で一度もありませんでした。
ルネサンスから19世紀末までの名画約60点を一挙公開!
イタリア・ルネサンスからポスト印象派に至る、幅広い時代
地域とジャンルの西洋絵画の名品を一挙公開。
英国で築かれた、ヨーロッパ美術を網羅するコレクションの歴史を紐解きます。
今回鑑賞した作品、印象に残った
☆My Highlight
感想など。
第1章
イタリア・ルネサンス絵画の収集
カルロ・クリヴェッリ 「聖エミディウスを伴う受胎告知」
奥行きを感じさせる遠近法を駆使した画面
あらゆるものが細密に描かれ、観ていて飽きない
思わず笑ってしまうのは、解説要らずの滑稽な仕掛け
この画家はアイデアが尽きない人なんだろうな~(´艸`*)
図録の表紙画でもあり、凄く面白かった!
ドメニコ・ギルランダイオ 「聖母子」
ヴェロッキオを師匠とし
レオナルド・ダ・ヴィンチの兄弟子であり
ミケランジェロの師であったギルランダイオの聖母子
板にテンペラ
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ 「ノリ・メ・タンゲレ」
ヤコボ・ティントレット 「天の川の起源」
… 迫力ある神話の大作 “Milky Way ”
第2章
オランダ絵画の黄金時代
レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン
「34歳の自画像」
オランダ絵画といえば、やはりレンブラントの展示から
ヨハネス・フェルメール 「ヴァージナルの前に座る若い女」
フェルメール最晩年の作品
窓から光が射し込まない室内だけど色彩や柄、
意匠的にもバランス良くとても美しく描かれている絵だ
先ず手前のカーテンが目に入り
女性が座った椅子の背もたれのペイントに目が行く
静かなチェンバロの音色でも聞こえてきそう…。
ウィレム・クラースゾーン・ヘーダ 「ロブスターのある静物」
スーパーリアリズムの絵画というものは
じっくりじっくり、いつまでも見ていたくなる
グラスの写り込みが繊細で、かなり興味津々。
第3章
ヴァン・ダイクとイギリス肖像画
アンソニー・ヴァン・ダイク
「レディ・エリザベス・シンベビーとアンドーヴァー子爵夫人ドロシー」
美しい女性の肖像画が多かったのは単純に楽しめた♡
透き通るような肌の色、丁寧に描かれた手指
ヘリット・ファン・ホントホルスト 「ボヘミア王妃エリザベス・スチュアート」
白い肌を引き立てる、艶やかな黒いドレス
洒落た装飾品にも目を惹かれる。
遠近法の景色、灰色の空がドラマチック感を醸し出している
上品な小さな手、この王妃の手も美しかった♡
ジョシュア・レイノルズ 「レディ・コーバーンとその息子」
“幸福の図”
美しき母にまとわりつく、子供たちが可愛い過ぎる!
第4章
グランド・ツアー
カナレット 「ヴェネツィア:大運河のレガッタ」
ひと目で分かるヴェネツィアらしい風景画と言えばカナレット
本名はジョヴァンニ・アントニオ・カナル
“カナル”は運河のこと。
父親も画家であったため、「小カナル」=カナレット
ここはグランカナルのどのあたりかしら?と、
旅行気分にさそわれる楽しさ
ヴェネチアの風景はいつ何度見ても素晴らしい!
クロード=ジョセフ・ヴェルネ 「ローマのテヴェレ川での競技」
第5章
スペイン絵画の発見
ディエゴ・ヴェラスケス 「マルタとマリアの家のキリスト」
。。。
ゴヤは 「ウェリントン公爵」
エル・グレコは、「神殿から商人を追い払うキリスト」
が、ありました。
フランシスコ・デ・スルバラン 「アンティオキアの聖マルガリータ」
バルトロメ・エステバン・ムリーリョ
「幼い洗礼者聖ヨハネと子羊」
子供のヨハネが♡無性に可愛くて
何度も引き返して観た、今回1番気に入りの画!
。。。
ヨハネは今にも抜け出て来そう… 生気に満ちている
周りに人がいなくなり、この絵と向き合った時
ヨハネの指先が“ぴくり”と動き
子羊は微かに震えたように感じた。
♡♡♡
あんまり念を込めてジッと見ていると、不思議なことが起こる。
バルトロメ・エステバン・ムリーリョ
「窓枠に身を乗り出した農民の少年」
この印象的な子供の絵も記憶にあるんだけど
どこかで観たのかな? …思い出せない。
第6章
風景画とピクチャレスク
ジョゼフ・マロード・ターナー 「ポリュフェモスを嘲るオデュッセウス」
ターナー作品は、意外にもこの油彩画1点のみ
ちょっと残念。
ブログ記事にしなかったけど
ターナー展 「ターナー風景の詩」
2018年に京都文化博物館で観ている。
ダイナミズム溢れる海景画に感動したのは勿論のこと
水彩画やエッチング版画も唸るほど素晴らしかったのを
記憶している。
第7章
イギリスにおけるフランス近代美術受容
ポール・ゴーガン 「花瓶の花」
ジャン=バティスト=カミーユ・コロー
「西方より望むアヴィニヨン」
。。。この丘の展望台、行ったことあるかも。
ピエール=オーギュスト・ルノワール 「劇場にて」
開演前のワクワク感が伝わってくるよう
オペラ座・ガルニエ宮、2階のボックス席では
?なんてね。
エドガー・ドガ 「バレエの踊子」
フィンセント・ファン・ゴッホ 「ひまわり」
ゴッホの7点の「ひまわり」の中でも
最高傑作と言われている作品
ゴッホの「ひまわり」は
ロンドンナショナルギャラリーでも一番人気なのだそう。
☆図録は表紙が2種類あって
私は迷わず、このクリヴェッリの方を買ったけど
もう一つはゴッホです。
◇ 構成と主な作品 ◇
国立西洋美術館・主任研究員、川瀬祐介さんによる
とても解りやすい解説動画が
7capter
こちらを見ていただけると
さらに美術展が楽しめると思います!