主治医「たまには食べてもいいよ。でも何があっても自己責任だからね」

若い医師と年配の医師

糖尿病内科の主治医が「食べてもいい」って言うんだもん!

糖尿病は、いったん診断されるとごく一部の例外(妊娠糖尿病、ペットボトル症候群、あまりにも不摂生しすぎて発症した人)を除けば「完治」はまだできない病気です。

寛解と完治は似ているようでやっぱり違いますしね…というわけで、この先ずっと運動なり食事制限や薬なりで血糖値をコントロールしていかなければいけないわけです。

この先ずっと糖尿病と付き合っていかなければいけないのだから、頑張りすぎてストレスが溜まるようではいけないと考えるのは当然のことです。

でも「効果がきちんと出る」ことと「頑張りすぎてストレスを溜めない」ことにどこで折り合いをつけるかは非常に難しい問題です💦

 

 

「食後血糖値が180まで上がってもいいや」とか「月に1度ぐらい血糖値が大爆発してもHbA1cには響かないだろうからいいや」と考えるのはその方の自由です。

糖尿病の飲み薬やインスリン注射、どんな食事療法や運動療法にさえも気を付けなければいけない点や副作用が存在します。

リスクをきちんと知った上で「それでも自分は食べたいから」とある程度のところで折り合いをつけるのはいいんです。

でも問題なのは、自分の糖尿病内科の主治医を信じ切ってしまって「だって主治医がたまに食べてもいいって言うんだもの~」というケースです。

 

にゃご
主治医が常に正しいとは限らないと思うんだけどな…でも多くの人は自分の主治医のことはすごく信じちゃうんだよな。

よっしー
山ほど受け持ち患者を抱えた主治医が、3か月に1度ぐらいしか会わない患者のことをどこまで完璧に理解してくれているかしら?

 

糖尿病専門医たちは優しいことを言ってくれるが…

よっしーの今の主治医も、最初に担当してくれた若い医師も、基本的に若手の先生たちは優しい方が多い印象があります。

先生方は「頑張りすぎて途中でイヤになって治療を放棄してしまうこと」を心配して「あまりストレスを溜めないようにね」「頑張りすぎなくていいんだよ」と言ってくださいます。

主治医は以前「本当に主食をまったく食べないのかい?たまに血糖値250ぐらいになっても(即)死ぬわけじゃないよ」とおっしゃったことがありました💦

よっしーの場合、月1回ぐらい好きなものを何も考えずに食べて血糖値が250になったとして「あー幸せ、美味しかったぁぁ!これでまた明日から頑張れるわ!」とはならない気がします。

 

 

むしろ「さっきのアレでまた血管が傷ついた…」とクヨクヨしたり、甘いものを食べるのが癖になって、そのうち3週間に1度…2週間に1度…と食べる頻度が高くなってしまうかも。

そしてこれはとても重要なことですが、主治医があなたに「たまに糖質をいっぱい食べてもいいよ」とおっしゃったとして、あなたがその通りにしていて糖尿病合併症になっても主治医は法的責任を問われません。

なぜなら主治医は基本的に糖尿病治療のガイドラインに沿った指導をあなたに行ったはずだからです。これが糖質制限を指導していて何かあったら騒がれると想像しますが💦

以前にもちょっと書きましたが、よっしーのTwitterのフォロワーさんの中には、主治医の指示通りに高糖質低カロリー食を守っていて片目を失明した方がいらっしゃいます。

 

 

タレントのグレート義太夫さんは糖尿病ですが、低カロリー食を指導されており、焼き肉を食べに行ってもまずご飯を先に食べて肉は我慢していたそうです。

そんな食事はあまりにも辛すぎて、結局人工透析になってしまったそうです。義太夫さんが糖尿病と診断された当時はまだ糖質制限のことはほとんど知られていませんでした。

でも今は…医師たちが糖質制限のことを知らないわけがありません。そして「食べてもいいよ」と言って患者がそれで合併症になっても「僕は確かにたまに食べてもいいと言ったけど、結局食べたのはあなたでしょ?」ってなもんです。

 

なぜ自分の主治医のことだけは100%信頼できるの?

「糖質制限って賛否両論なんでしょ?私は自分の主治医にすべてお任せしていますから」という方はかなりたくさんいらっしゃいます。

でも、医師たちの中でも意見が分かれることなのに、なぜ自分の主治医の言うことは絶対に正しいと思えるのでしょうか?主治医の受け持ち患者の中には、糖尿病合併症が進行した人は一人もいないのですか?

よっしーが通っている病院の糖尿病内科のベテランの先生は「つい先日も足の指を切断した人がいるんだよね」「なぜか明け方に失明する人が多いんだなぁ」なんておっしゃってて怖かったです。

だってその患者さんたちって、先生の指導を基本的にきちんと守っていた方たちではないのかしら…ってね。「運が悪かった」で片付けられたら、こちらはたまらないよ!

 

 

糖質制限を指導している医師たちの中には、ただ仕事でやっているだけではなく自分自身も糖尿病患者である医師も多いのです。

江部康二先生はご両親が糖尿病で、お父様は脚の膝から上を切断され、心筋梗塞を繰り返して亡くなりました。そして先生も玄米食やテニスなど健康に気を付けていたのに発症してしまいました。

宗田哲男先生はお米が大好きで、こだわりのお米をわざわざ遠方まで買いに行かれることもあったそうです。でも糖尿病になってから糖質制限を開始されました。

王道とされている方法、糖尿病治療のガイドライン通りの治療法で糖尿病の進行を完全に予防できるのであれば、医師たちはなぜその方法を選択しないで糖質制限を選んだのでしょう?

 

「たまには食べてもいいよ。でも何があっても自己責任だからね」

糖尿病内科の主治医が私たちに優しい言葉をかけてくださるのは、ストレスのあまり治療を放棄してしまうような最悪の事態を避けるためです。

決して「食べても大丈夫、絶対に病気は進行しませんから」という意味ではありません。主治医の「たまには食べてもいいよ。(でも何があっても自己責任だからね)」という言葉の前半だけを都合よく解釈して後半に隠されたホンネを読み取れないと…??

看護師さん情報によれば、よっしーの主治医は糖尿病ではありませんが軽い糖質制限とジム通いで10kgのダイエットに成功なさったとか。本当に危険なら医師はやらないでしょう。

また日本糖尿病学会の中にも、自分が糖尿病でひそかに糖質制限を実践している医師がいらっしゃると聞いております。

 

 

患者さんたちには勧めないが、自分たちはやっている…これがどういう意味なのか、じっくり考えてみてはいかがでしょうか。

そして主治医はあなたが失明しようと人工透析になろうと何も責任は取ってくれないのだから、「主治医が食べてもいいって言ったもん!」と先生のせいにするのはやめたほうがいいですね。

患者さんたちはみんな、悲惨な結果になってしまっても「自分の努力が足りなかったんだろうか…」と自分を責めてしまうのではないでしょうか。こんな悲しいことはありません。

医師たちは何の責任も取ってくれないからこそ、自分できちんと考えて行動しなければいけないのです。

 

にゃご
ガイドライン通りの治療法かどうかなんて患者には関係ないんだもんな。

よっしー
そうよ!患者にとっては「良い結果」が出ることが何よりも大事なことのはずよ。よく考えてね♪

 

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