修道院に通い始めて5年目くらいだったでしょうか? 
毎年、海外研修や、他大学への集中講義に出かけていた夫がその夏に限って時間が空いてしまったのです。・・・ということは、私の一番の楽しみ、修道院でのリトリートができない・・・ということ???  院長様は待っていらしてくださっているので、修道院にお電話をしました。残念ながら今年は、夫がずっと東京にいるので、伺うのが難しそうです・・・
すると、院長様から、私の予期せぬ言葉が・・・「あら~そうなの・・・では、ご主人様も一緒にいらっしゃればいいじゃないですか? 朝のミサと念祷だけご一緒してくだされば、あとは、執筆のお仕事をして頂いて結構よ。そうすれば、則子さんも、いつも通り、祈りに専念できるじゃない」・・・いやぁ…もう有り難いことで、涙が出そうなくらい嬉しかったです。確か、2000年だったと思いますが、こうして、私達は、夫婦そろって、修道院で夏を過ごすこととなりました。 だいたい、7,8,9月に毎月、一週間か、10日ほどお世話になりました。そして、夫は、行く度に、一回 何か話をすることになったのです。
観想生活をしているシスターたちは、お買い物以外は、外に行くことがありません。ですから、いろいろな人の話を聴くということがないのです。なので、夫が、教えている授業のことや、最近の大学生について、海外に行けば、その国の話など、いろいろお話し、よろこんでいただきました。最後に質疑応答の時間もあり、シスターたちのご意見も伺うことができ、本当に幸いでした。下のお部屋ちょっと変わっていますでしょう? 観想修道院では、シスターと私たちは同じ空間にいることが許されません。ですから、必ず、仕切りを隔ててお話をするのです。ですからシスターたちは、奥の狭い空間にぎゅうぎゅう詰めにお座りになり、私達は、仕切りの手前に置いてあるテーブルのところに、あちらを向いて二人で座るのです。
夫は、シスターたちのお名前を知りたい・・・と早くから行っておりましたが、基本それもゆるされないことなので、ずっと我慢しておりました。でも、夫が修道院に通い始めて、5年くらいたったころでしょうか?修道名についての話になり、恐る恐る、院長様に、シスター方のお名前を伺っても宜しいでしょうか?と言ったところ、一瞬 考えたのち、のりこさんたちは、もう家族みたいなものだからいいでしょう。・・・ということで、シスターの修道名と世俗名をお聞きすることができたのでした。シスターたちとの交流によって、私は、なかなか知ることのできない、観想修道院の暮らしぶりを知ることができ、いつか、ここでの経験を何らかの形で書いてみたいと思ったのです。

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