もう10年前になるでしょうか?修道院のメンバーが増え、増築することになりました。 増築が終わった後、なんと、院長様が禁域の中を案内してくださったのです。
増築した棟には、若いシスターたちが住んでいらっしゃいました。  観想修道者は、殆ど私物を持ちません。
お部屋は、8畳くらいでしょうか?フローリングでベットと小さい机がひとつ。それに着替えを入れる小さなロッカーがあるだけ。外出中は、扉は基本開けておきます。
そして、一回は、バリアフリーのおトイレとお風呂場 そして、車椅子でも生活できるお部屋も設置されていました。
仕事は、一番日当たりのよい、明るいお部屋で、いろいろな色の絹糸が並び、とても素敵な工房でした。 シスターは、元教師、看護師、音楽家、OL,古典文学の研究者、画家など、一度は社会に出たことのある方が多いです。   よく、聞かれることが、観想修道院というのは、一般の社会で適応できない方のための、逃れ場ですか?という質問。 これは、全く反対です。 基本的に転勤はありませんので、一生を狭い修道院の敷地内で、祈りの生活ができるという人は、心身ともに健康で、これが、自分の天職であるとはっきりしている方だけが全うできる道です。シスターたちは、基本、沈黙ですが、どうやら、食事の時だけはお話ができるようです。夜 レクリエーションと言って、テレビや、DVDを観ることもあるそうです。新聞もとっており、社会情勢には、皆さんとても詳しく、世界の平和、日本の平和のために毎日、たくさん祈ってくださっています。修道院に限らず、ブータンの尼僧院でもそうでしたが、たくさんの方々が、祈りや瞑想によって、この地球を支えてくださっているのだなぁ・・・と痛感しています。 シスターたちは、町内会にはいっているので、地区の防災訓練にも出かけます。町の方々からは、シスターはともかく、テントの中で座っていてもらえばいいから・・・ということだそうですが・・・透き通るような色白の、浮世離れしたシスターが2人近所の方の車で出かけた時には、私は、テントの中で、日焼けした農家の方々の中にポツンとふたりが座っている姿を想像し吹き出してしまいました。  町の方々は、修道院で行われるクリスマスのミサに皆さんほとんど全員いらしてくださり、神父様に、お一人お一人「祝福のお祈り」をしていただくそうです。そして、ミサ後は、シスターの手作りケーキとお茶でティーパーティー。それは、それは楽しいそうで、近所のおじさまとお話した時「ここのクリスマスミサに来て、神父様に祝福してもらわなきゃ、正月が来ねえんだよ」とおっしゃっていました。こんなに地域の方々に愛されている修道院、素晴らしいと思います!

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