「草に聞いてみたら」


意識を自由にする9日間実験の
3回目が終わった。









まず先月あった
参議院選挙のことを
つらつらと考えていた。






わたしが好きだなと思う人や
考え方、生き方に憧れる人たちが
皆一様にある政党のある候補者を
熱く推していて



興味を持ってその現象を
眺めながら



それでもイマイチ乗り切れない
自分がいて
それがなぜなのか
分析したくて考えていた。







共感性の高い言葉で
情熱的に感情を込めて
行動力抜群に話せる人が
優れている能力とは



民衆へのスピーチ能力と
パフォーマンス能力であって



魑魅魍魎うごめく政治の世界を
渡り歩く能力とは別物だろう。







彼ならやってくれる!
彼しかいない!と
こんなにたくさんの人が
全面的に熱狂的な応援を
表明するのはなぜなんだろう?







同じくらい
現政権を支持する人も
いても良さそうなのに。




 



どんな政権であっても最終的には

民衆vs政権

となっていくように思えるのは
なぜなんだろう?











わたしは今回もまた
ギリギリまで悩みに悩んで
全面的に意見が一致するような
自分の複製みたいな候補者は
いるわけもないから

 

国政の課題の中で今
一番重要だと自分が考える件に関して
意見が一致する党に最終的に投票した。




わたしの周囲で
同じ党に投票した人は
一人しか知らない。





 




選挙が終わってから
選挙を振り返る特番を見ていると
ムーブメントを巻き起こした
あの党について特集しており


司会者が元、与党幹部に
「彼についてどう思うか」
と聞いたとき


「いいね~!いい。選挙がうまい!」
と非常に感心していた。







「だけどね彼は
ヒトラーになる可能性があるよ」
とも言っていた。








司会者は過激な発言に
やや慌てた様子だったが


わたしはその端的な表現に
非常に納得し
選挙期間中の違和感が
ようやく腑に落ちた。

 








現政権は悪であり
現社会がひどいものだと
表明することに
多くの人が
❮正義❯を感じていて







日々目にする情報の中で
共感出来るもの
納得出来るものを
選択していくと

彼こそは
正義のヒーローに見える。









選挙のたびに誰かに
投票しなければならない
という重圧感や

自分の一票が国を動かし
未来をつくるという責任感も



誰かを選ぶなら
彼だ

という消極的選択の
後押しをする。









わたし自身は今回、選挙システムを
カタログギフトのようだと感じた。






○月○日までに
ハガキにご希望の品番を書いて
返送してください



と言われて仕方なく
一生懸命ほしいものを探す
あの感じにそっくり。








少ない情報の中から
たった一つを
短い期間で選ぶよう迫られ

もっと知りたければ
自分で調べるしかないシステム。









顔見知りで
人柄もよく知っている
信頼出来る近所の人以外

選挙公報や政見放送だけで
何かが分かるわけがない。











どうしてもカタログで
代表者を選ぶなら


家族を大切にしている

土地と繋がっている


この二つを満たしている人。


  





ところが実際は
家族のことが見える候補者は
ほんのわずかだし


大地との繋がりとなれば
ほとんど見えない。










目の前の家族を幸せにしないで
その他大勢の人を
幸せに出来るとは思えないし




自分を育んだ土地や
今暮らす土地に
どれほどの愛情と
思い入れがあるか



国政選挙であっても
地方選挙であっても



それが見えない人は
どんなに純粋な情熱を持って
政治の世界に臨んでも

いずれ巨大なシステムに
飲み込まれるだろう。









どの土地に育てられたのか


どの土地から守られているのか


どの土地から離れられないのか







それがはっきり見えないということは

国を守れないということだし

どこにでも逃げられるということだし

持って動ける財産を大切にするという
意思表示だという視点を




次の選挙のときには
もっとはっきりしっかり
持っていようと思う。