レザークラフトを始めて,一番最初に作ったのがカップスリーブ。
当時新しく買ったカップの熱伝導率が非常に高く,熱い飲み物を入れると持てなくなる程だったため作ったのだった。
その後暫く経ってから色違いにもうひとつ作ったが,いずれも本格的にレザークラフトをやる前だったので至らない点ばかり。
コーヒーを摂取する度にクオリティの低さが目に入り,いい加減嫌になってきたので第3弾を作成。
ちなみに初代↓
採寸は概ね良いがカップの形に合わせて縫うのではなくスリーブの端で縫い合わせている。
結局それではまともに使えないためカシメで余分を埋めているが,このカシメの打ち付けがなんともお粗末。
2代目↓
縫いは多少マシになったが採寸に失敗しスリーブがカップにしっかりと嵌まらない。
初代も二代目も,とにかく革の切り出しが非常に雑。
クオリティの低さにモヤモヤしながらも新しいカップスリーブを長い間作らなかったのは,型紙をどうしたものかと悩んでいたためだ。
垂直円筒形のカップであれば単に長方形に革を切り出せばいいが,上に向かって広がるタイプのカップの場合は弧を描いて切り出さなければならない。
その弧の角度がきつすぎたり緩すぎたりすると,カップにフィットしないし上手く縫い合わせられない。
↑このようにスリーブの両端をボタンの1つ留めにしてしまえば角度など関係なくなるが,いまいち好みのデザインではない。
それになんだか手抜きに思えてしまう。
初代と2代目作成時はスタバのトールサイズのホットコーヒー付属のスリーブを参考にしたが,
所有しているカップはもう一周り大きいサイズであり,手探りで拡大しながらパーツを切り出したため,サイズが合わなかったり切り出しが雑であったりしたわけだ。
3作目を作る時はしっかりとした型紙を入手した上で作成しよう。
所有しているカップと殆ど同じ大きさと思われるスタバのグランデサイズのスリーブなら問題あるまい。
とはいえホットコーヒーでなければスリーブが付属してこないし,今は夏真っ盛りでホットコーヒーて気分じゃない。
となると作成は冬だな… と,こんな訳で作成を先延ばしにしていたという話である。
そして2か月ほど前,漸くスタバでコーヒーを買ってきたのだが,なんとアイスのグランデサイズのカップとホットのそれとは形状が違うではないか…
夏の間にグランデサイズのアイスコーヒーをよく飲んでいたからホットも同じ形だと思っていたのに…
なんというかこの,”実際に受け取ってびっくり” とか “買って帰ってきてびっくり” とか,どうも自分はこういう経験が多い。
観察力が足りないというか確認不足というか…
仕方ないが今回もトールサイズのカップスリーブをベースに,サイズを調整しながら作る。
↑こんな感じでスリーブを2枚をつなぎ合わせて足りない長さを補って型を取れば良いと考えていたのだが,
どうやらスタバのカップスリーブは端と中央で上下辺の間隔が微妙に異なるらしく,思ったように延長できない。
数学の能力に長けていればカップの経からスリーブの弧の角度を算出できそうだが,生憎そんな人間でもないので,結局は今回も適当に調整しながら作ることになってしまった。
ただ適当と言っても相当に気を遣いながらの適当である。
本来の意味での “適当” だ。
完成したのがこちら。使用革は2mm厚の牛革トスカーナ(緑)。
採寸は過去一番上手くいった。 …と思う。
コバもなかなか。
まてよ,革の厚さがあるとはいえ縫い目は本来赤線のところに来るのが妥当ではなかったか…?
↑3作まとめて。
シンプルな構造ながらカップスリーブは作るのが難しい。
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