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名探偵御手洗潔を生み出した
あまりにも有名なミステリー小説です。




***簡単にあらすじ***

昭和11年、密室で殺された画家が遺した手記には、
6人の処女の肉体から
完璧な女=アゾートを創る計画が書かれていました。
その後、6人の彼の娘と姪が行方不明となり、
身体の1部を切り取られた惨殺遺体となって
発見されます。
事件から40数年後、
迷宮入りした猟奇殺人の謎は
御手洗潔によって解かれるのか・・・!






私はまず冒頭の
梅沢平吉の手記から躓いてしまいました。
占星術に関する専門用語や黒魔術的な話、
挙句に東経や緯度などについて
詳しく語られており・・・
地理が大の苦手の私にとっては、
読むのがとても大変でした。
(これらの記述は物語上でも度々出てきて難儀しました。)



ようやく現代になり
物語が始まってからも、
御手洗潔が極度の鬱状態のため
なかなか事件に興味を持たないのです(笑)



新たな手記の登場によって
ある事情が生じることとなり、
御手洗が事件解決に
自ら期限を設けたところからは、
格段に読みやすくなり(笑)
ストーリーにどっぷりとハマっていきました。



友人で大のミステリー好きの石岡君が
駆けずりまわって独自調査をしている間に、
寝食を忘れるほど事件に没頭し
その鋭い洞察力で
40年以上見落とされていた事実を
サラッと突き止めていくのです。




石岡にシャーロックホームズについて
物凄い考察力で否定的な話をしていたけれど、
(まだらの紐とかショックだった・・・)
私には御手洗自身の行動が
シャーロックホームズそのものに思えました。
まあ、ホームズのことを
物凄い皮肉を言いながらも
「この世で最も好きな人間だ」と言ってましたからね。






事件のあまりにも複雑なトリック。
そして
まだ携帯電話が存在せずに
家電話でしか連絡手段がない
不便ななかの探偵小説は、
何だか懐かしさを覚え
最初こそ読みづらかったものの、
最後は楽しく読了することが出来ました。



御手洗潔にとても魅力を感じたので、
また別の作品も読んでみたいと思います。


















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