かぶとむしアル中

取材現場を離れて久しい新聞社員のブログ。 本の感想や旅行記(北朝鮮・竹島上陸など。最初の記事から飛べます)。

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織田信秀の判断は悪い相続の典型例/「麒麟がくる」第十二話

www.nhk.or.jp

明智家・織田家・斎藤家それぞれに大きな変化のあった回でした。

明智光秀は、幼馴染みとの設定の妻木煕子と結婚しました。煕子は結婚直前に病気にかかって顔にその痕が残ってしまったものの、光秀は気にせず妻に迎えた、という話が残るなど、(当時からすれば)仲睦まじい夫婦となっていくようです。ドラマでは、帰蝶や駒の心情の機微の描写と比べて、ちょっとあっさり成就しすぎな気はしましたけどね(笑)ネットでは「煕子はあざとい」という反響もあるそうで須賀、その辺とも関係あるのかもしれません…

さて、一方の織田家では死期を悟った信秀が、前線の末盛城を信長ではなく弟・信勝に譲りました。信長の麾下でも大活躍する柴田勝家らも信勝につけるなど、「信勝重視」が透けて見える判断。中国古典の韓非子あたりにある、悪い家督相続の典型例のようなもので、当然これは悲劇的な結果を招くでしょう。それこそ韓非子流に言えば、嫡男の信長に継がせるなら信勝に城を与えるべきではないですし、信長を廃嫡して信勝に継がせるつもりなら、信秀は自分が生きているうちに信長を殺すべきだった、ということになりそうです。

斎藤家では、土岐頼芸による道三暗殺未遂に端を発し、親子関係の決裂が強く示唆されます。ドラマの中では「義龍の言うことをなんでも聞く」約束をしたはずの光秀で須賀、「ケチ!」などと罵りながらも、道三の魅力に惹かれているようにも見えます。この先どう立ち回るのでしょうか。

 

 

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