もしかしたらアンコールで…とか
淡い期待はしていたけれど
プログラム内で演奏して頂けるとは…涙


清塚信也さんの
『春よ、来い』…






音楽って不思議ですよね

聴いただけで
以前の記憶が鮮明に甦るのです





暗い客席で清塚さんの演奏を聴きながら

同時にわたしは
羽生さんの演技を見ていました



それは静岡の楽日に観た
苦しみを内包する
『春よ、来い』でした



自らも苦しみ 悲しみを抱えながら
人々のそれらをも引き受け
世に春を蒔く



わたしがあのとき感じたのは
そういう『春よ、来い』で…



ワールドでの
柔らかな幸せに満ちた演技を観たのちにもなお
自分の中にはそのイメージが残っていることに
少しおどろきました












清塚さんのピアノと共に
あの日の羽生さんは
袖をひらめかせながら滑り
スピンし
ジャンプを跳び…


クライマックスのハイドロブレーディングを迎え
ついに春を蒔くシーンへ…!




…と思ったら
突然曲は変わり
久石譲さんの『Summer 』に…



……。



ああそうね
曲目は
『Four Seasons Medley 』となっていました

だから春ときて次は
夏なのですね…



きっと
黒鍵のグリッサンドは指に負担が大きいので
回避されるのかもしれない…




今思うとよくわからない納得のしかたで
自分をなだめ 笑
ふたたび曲に集中する




つぎはジャズ…『枯葉』
これも素敵



そして気づいたらまた
『戦場のメリークリスマス』に戻っていて

曲は盛り上がりの最高潮に達し



『春よ、来い』へ…




ふたたび彼の姿が現れ
微笑みながら春を蒔き
躍動する


そして高く高くディレイドアクセルを跳び
ついにラストのスピンへ



渾身の
黒鍵のグリッサンド…!








素晴らしい演奏でした



暖かく
愛情に満ち
輝くような





羽生さんが音源を聴いて

「このピアノと滑りたい」と
自らオファーしたという


清塚さんの『春よ、来い』





ふたたび生演奏で聴けて
本当に本当に幸せでした