年末年始に家族でシンガポールへ旅行(5)

はじめに

この年末年始に家族揃ってシンガポールへ5泊6日の観光旅行に行ってきました。カウントダウン花火の鑑賞が主な目的です。

この記事では旅程第4日目に訪れたオーチャードロード、ブギス・ストリート、アラブ・ストリート、リトルインディア、チャイナタウンなどの観光の様子と今回の旅の第一の目的であるマリーナベイでのカウントダウン花火鑑賞をご紹介します。

今日は夜のカウントダウン花火までは、ほぼ一日中街歩きやお寺巡り、ショッピングをして過ごします。

4日目

朝起きて早速部屋のバルコニーに出て朝のさわやかな空気を吸いながら下に広がる風景をしばし楽しみました。今日はいよいよ2019年12月31日の大晦日です。

   

クラークキー(左上)と金融街(右上)

   

今夜のカウントダウン花火等の準備が進むマリーナベイエリアです。湾の真ん中あたりにあるT字型のフロートに打ち上げ花火が仕込まれています。

シンガポール川の河口付近の美しい景色です。建物の赤い屋根が緑の森、芝生に映えています。芝生の部分はテニスコート、サッカーなどの球技場のようです。

湾の波止場には大型客船がすでに2隻停泊しています。たぶんカウントダウン・イベントに参加したりカウントダウン花火を鑑賞するためだと思われます。

マーライオン公園を上から見たところです(写真真ん中より少し左下)。朝早くからマーライオンの周りに少なからず人が集まってきています。花火見学のための席取りがすでに始まっているのでしょうか。

オーチャードロード

さてホテルで朝食を済ませた後、有名なショッピング街であるオーチャードロードへタクシーで行きました。

   

まだ朝早かったので人通りもまばらでした。

       

ルイビトン、ブルガリやティファニーなどのブランド店が集まっている場所です。曲線的な建物が特徴的です。

   

右上の写真はブランド店や日本のデパートなどがひしめく歩道から自動車道路を挟んで反対側の歩道の様子ですが、こちらは一転して中華系の小さなお店がひしめく庶民的な通りになっていました。

薄暗いビルの2階にはたくさんのゴルフ用品店が並んでいました。

オーチャードロードの色々なお店をウインドウ・ショッピングなどをして楽しみました。

ブギス・ストリート

タクシーで次に向かったのは、約800店の雑貨、洋服、バッグ、お菓子などのお店が集中しているブギスマーケットです。ここはガイドブックでもよく紹介されていて朝方からすでに観光客でかなり混み合っていました。

売っているものはほとんど格安の商品でした。

       

右上の写真はサトウキビを機械で絞ってジュースにしているところです。私たちはこのブギス・ストリートとブギス・ジャンクションの間あたりにあるお菓子屋さんでお土産用の美味しそうなお菓子をたくさん買い込みました。

その後ブギス・ジャンクション内をゆっくりと散策し、その3階にある大き目のフードコートであるFood Junctionでお昼をいただきました。

   

フードコートはブギス・ジャンクションの3階から橋を渡ったところにありました。とても目立っていて分かりやすい場所でした。

   

こちらのフードコートも美味しそうなお店が沢山あり選択に迷いました。私たちが選んだ料理の一部ですが、左上が「肉そば」(刀削麺)で右上が「味付けされた鶏肉が載った麺」です。ここでいただいた料理もハズレはなくすべて美味でした。

フードコートの窓から下をのぞくとお店が営業中でした。左側の白い建物は名の知れた世界的チェーンのホテルの客室の窓ですがさぞや賑やかだろうと他人事ながら心配になりました。

アラブストリート

ブギス・ジャンクションのタクシースタンドからタクシーに乗ってアラブストリートにあるサルタンモスク(Sultan Mosque)へ行きました。

   

サルタンモスク前の通りとモスク前の広場です。通りにはたくさんのアラブ系レストランやお店が並んでいました。またモスク前広場には多くの観光客がいてモスクの写真を盛んに撮っていました。

モスクへは入り口で靴を脱いで入ります。また女性は緑色のアラブ風コートを借りて体を覆ってから入りました。上の写真はモスクの内部です。お祈りのために人が出たり入ったりしていました。

上の写真のようにモスク内のまっすぐ正面には像など何も置いていません。イスラム教ではキリスト教などと違い偶像崇拝が禁止されているからです。

当日モスク内では日本人女性のボランティアの人(イスラム教信者)が一人いて、私たち日本人観光客に対してモスクやイスラム教について詳しく説明をしてくれました。

そこでは日本にあるイスラム教の教会のリストも見せてくれました。小さなところではマンションの一室をモスクとして使っているところもあるということでした。

次に向かったのはリトルインディアです。

リトルインディア

リトルインディアにあるSri Veeramakaliamman Templeを訪問しました。ここはガイドブックや口コミによく登場する場所です。

   

お寺に入る前に入り口で靴を脱ぎました。

お寺の内部ではたくさんの信者の人たちが熱心にお祈りを捧げていました。仏像などの彫刻がとても緻密で素晴らしいものでした。日本の仏像と異なり色がとても鮮やかなのが印象的でした。

         

お寺の横や裏にもお祈りの場所があり、こちらでもたくさんの信者の人がお祈りをしていました。お寺全体にとても厳粛な雰囲気が漂っていたので宗教が違う私たちが歩き回るのはとても憚れました。

表の通り沿いには金の装飾品を売るお店が軒を連ねていました。インドや香港の人は特に金塊や金の装飾品が大好きだと聞いたことがあります。

他家に嫁ぐときに花嫁に金の装飾品をたくさん持たせるということもあるようです。これは金が最も安全な家の財産になっていくという考え方に基づいているのだと思われます。

金は流通量も産出量も限られていて、飾りとしてまた工業素材として需要は伸びているので将来にわたって価格が下がることは考えにくいと思います。

また政情不安、戦争などがあると株式などの金融商品などは値下がりしますが金は逆に値上がりするというように、いわゆる安全資産になっています。

チャイナタウン

次に中華系の人たちで賑わうチャイナタウンへ行きました。

チャイナタウンはニューヨーク、サンフランシスコ、横浜など世界各地にあり、中華系の人たちのパワーが感じられる活気のある場所になっています。

まずはチャイナタウン内にある仏陀の歯が収められていると言われているお寺 ブツガジリュウカインへお参りにいきました。

   

まだ建物は新しいようで綺麗で立派なお寺でした。

   

お寺の内部では新年の行事か何かが執り行われるようで席や飾りつけなどの準備が行われていました。お寺で参拝した後、お寺の周りにある中国系のお店などを見て回りました。

軒を連ねるお店では新年を迎える派手なグッズなどがたくさん売られていました。

クラークキーで夕食

ショッピングをほぼ一日中楽しんでお土産のお菓子も購入した後は、日本から予約しておいたレストランがあるクラークキーへ早めにタクシーで行きました。

   

街の中心部ではカウントダウンイベントの準備が進められていました。右上はシンガポール・リバー・クルーズのチケット売り場です。

   

たくさんのリバークルーズ船が係留されています。サイズや造りはみな大体同じです。

夕食はRed House(小紅楼), Clarke Quayでチリクラブや空心菜の油炒めなどを注文しました。このお店はテーブルの間隔も広く、とても落ち着いて大晦日の夕食をいただくことができました。

このお店のチリクラブは一番名前が知られたJumbo Seafoodなどとは違い、ピリ辛過ぎずとてもまろやかで現地在住の日本人の間では一番のお勧めのお店になっています。

   

注文した料理の一部をご紹介します。左上は空心菜の炒め物、右上がチリクラブ、左横が餡なしの饅頭です。

ゆっくりとチリクラブなどを満喫し、お腹いっぱいになってこのお店を後にしました。

なお、日本から予約する場合は、このお店のホームページから直接予約するのが最も簡単です。

日本語のホームページも用意されているので気楽に予約できます。

ホテルへ戻る

夕食も終えてタクシーで急いでホテルへ戻ります。ホテルのバルコニーから鑑賞するカウントダウン花火が待ち遠しい感じです。

   

ホテルに着くとロビーには可愛いクリスマスツリーが飾ってありました。またロビーの一角にはとてもおしゃれにライトアップされた紅茶の専門店がありました。

カウントダウン花火前のマリーナベイエリアの様子

夜の8時頃にホテルの部屋に戻り、さっそくバルコニーへ出てみるとマリーナベイエリアは一見したところまだ普段の夜の静かな風景でした。

しかし下の写真では良く分かりませんが、例の27,000人収容のカウントダウン・イベントの会場には続々と人が入っていっていましたし、マーライオン公園周辺もすでに群衆に埋め尽くされていました。

すると間もなくしてマリーナベイ・サンズの前付近で今年最後のSPECTRAショーが始まりました。これは旅程2日目の夜にリバークルーズ船から鑑賞した光と音楽と噴水のショーです。

下にSPECTRAショーの4枚の写真を掲載しておきます。七色に変化する背景の色と写真右下付近の噴水が音楽に合わせてコラボしています。ショーの最後のほうで例の「戦場のメリークリスマス」のテーマソングが聞こえてきました。

やはりバルコニーに出て鑑賞できるとリアルな楽しい体験ができます。

       

SPECTRAショーの後はまたマリーナベイエリアに静寂が戻ってきました。そしていよいよカウントダウン・イベント「STAR ISLAND」(22時40分~24時10分)の開幕が迫ってきました。

このときの周りの景色をご紹介します。まずはマリーナベイに沿った道路の様子ですが、下の写真のように右斜め上に向かうオレンジ色の照明の道路はすでに封鎖されています。

またホテルのビルの足元の交差点の様子ですが、もう走っている自動車はほとんどなく、右斜め上に向かう道路の入り口には大きなコンクリートブロックが並べて置かれており完全に封鎖されています。

さらにホテルのすぐ下にあった芝生の球技場ですが、すでにたくさんの観光客が場所取りをしています。写真では右側からまだ続々と人々が道路を渡って芝生の広場へ入っていく姿が写っています。この道路はもちろんすでに歩行者天国状態です。

このような大規模な道路封鎖は、特にカウントダウン花火が終わったあとに見物客が一気に駅などに向かい大混雑、大混乱になることを防止するのが目的だそうです。

カウントダウン花火

今年のシンガポールのこのマリーナベイでのカウントダウン花火はなんと日本のエイベックスがタレントや日本の著名な花火師を引き連れて行うカウントダウン・イベント「STAR ISLAND」(22時40分~24時10分)として開催されるものです。

このチームはすでにラスベガスなど海外での実績もあり、日本のアニメに続く海外進出ソフト産業の一つとして近年大いに注目されているとのことです。

時計の針はいよいよ22時40分になりました。

すると突然カウントダウン・イベント会場から轟音と共に赤い花火が上がりました。開幕を告げる合図だったようです。

するとすぐにマリーナベイ中心付近の空にも綺麗な花火が上がりました。

引き続き次々と色々な花火が豪快に夜空を焦がしていきます。とんでもなく大きな大輪の花火でその光の強さも眩いほどでした。

花火が突然収まったかと思たら、左のほう(写真では真ん中付近)に空中にブルーのクラゲが3匹現れました。これは光を放つ500台のドローンをコントロールし夜空に3次元の動画を描いているものでした。

次は花火とドローンによるブルーの白鳥の競演です。白鳥は真ん中少し左です。

ブルーの白鳥が羽ばたいているのが分かります。

今度はドローンで3次元のダイヤモンドが描かれました。このダイヤモンドはゆっくりと回転しています。

その後もイベント会場とマリーナベイ中心付近の花火が綺麗にシンクロ(競演)して夜空に見事な光景を作り出していきます。

海外の花火はよく短時間の間にとにかく同時にたくさんの花火を打ち上げて、夜空をできるだけ明るく賑やかに彩るという方法をとっています。

しかし今回の花火はときどきたった1つの芸術的な見事な花火を打ち上げてゆっくりそれを鑑賞させるという方法を採用していました。これはまさに日本の花火職人の腕をじっくりと見せる機会になっています。

いままでに見たことがないような複雑な色の変化がある大輪の花火が、ワンマンショー的にときどき打ち上げられてとても満喫することができました。

そもそも今回のカウントダウン花火ではとても驚くような展開が待っていました。カウントダウン花火といえばほとんどの場合、新年を迎える前後の10分~15分くらいに一気にまとめて打ち上げられて終わりという展開です。

しかし今回のカウントダウン花火は信じられないことに22時40分~24時10分の90分間にほとんど大きな休憩なしにショーが続けられたのです。途中でドローンの競演などもありますが、花火としては途中でミニクライマックスが5~6度はあったと思います。

一つのクライマックスが終わると休憩が入りますが、それが1~2分というあまりにも短時間の休憩で、バルコニーから部屋に入ってお手洗いにいっている間に次のシリーズが始まってしまうという状況でした。これはまさにうれしい悲鳴です。

実は、今回の90分間に及ぶ信じられないほどの見事な花火のショーにいたく感動し、開幕して30分ほどの途中の時点で写真撮影をきっぱり断念しました。

カメラを部屋に置きに行き、バルコニーで肉眼で直接このとんでもなく素晴らしいショーを心から楽しむことを選択しました。この瞬間がもったいなくて撮影に気をとられている場合ではないと判断しました。

その後も素晴らしい花火やドローンによる見事な演技が続き、12時近くなると一度姿を消していたドローンが突然再び姿を現し、人が新年に向かってゆっくりと走っているような動画を空に描いていました。

その後ドローンはロンドンの時計台のような大きなアナログ時計を空に描き、秒針で時を刻み始めました。新年になった瞬間にドローンは「2020」と大きく描きました。

このとき花火も最後のクライマックスに入りマリーナベイはものすごい数の花火でとんでもない光景に覆われました。そして50万人を超えるといわれる大群衆の新年の歓喜の叫びがこの港に響き渡りました。

遠くにいる人たちの声がこんなにも大きく響くとはとても吃驚しました。まさに一気に涙腺が緩む瞬間でした。花火が終わっても家族みな大変な感動と感激でバルコニーでしばしの間立ち尽くしてしまいました。

これで家族共々無事にシンガポールで新年を迎えることができました。

ところでイベント開幕後約30分ほどで撮影をやめる直前に周辺を撮影した写真を2枚掲載しておきます。

ふと右のほうの金融街のビル群に目をやるといくつかのビルで綺麗なライトアップが行われていました。このイベントに参加・協力しているのだと思われます。

またこれは少しお気の毒な話です。上の写真にはカウントダウン花火を見るリバークルーズ船が赤く写っていますが、すでにマリーナベイの所定の位置についている船(オレンジ色の橋の左側)は一部で、まだ川の上流から続々と多くの船がマリーナベイを目指して移動中でした(橋の右側)。

この写真を撮ったのが90分間のカウントダウン花火ショーの内のすでに約30分が経過してしまっている時点です。

現在川を下って来ている途中の多くの船はマリーナベイでの花火の最初のシリーズを見ることができなかったということです。

ともあれ私たちはこのシンガポール旅行の最大の目的であったカウントダウン花火の鑑賞が予想だにしなかったほど感動的に120%成功裏に終了し、とても満足してベッドに入りました。

この記事は旅程最終日の観光を紹介した「年末年始に家族でシンガポールへ旅行(6)」へ続きます。

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