足を踏んだらごめんなさい

社交ダンス初心者の備忘録

楽しく踊りたいよ

教室に、同時期に社交ダンスを始めた女性がいる。

会うのは先生に個人レッスンを受けたあとだ。

話を聞くと、最近はよそのサークルにも行っているらしい。

いつも細身のワンピースを身にまとい、楽しそうに踊っている。

私は彼女がうらやましい。

 

私はいつからダンスを楽しめなくなったのだろうか。

いつから文句だらけの、自虐ばかりのダンスをするようになったのだろう。

私だってはじめは楽しかったのだ。教室で先生と二人、ブルースを踊っていた頃は。

 

それから物足りなさを感じてサークルに行き始め、教え魔に目をつけられ、とやかく言われ、ダンス自体嫌いになりそうになり…

 

なら教室で個人レッスンだけ受けていればよかったか?

いや、サークルが悪いわけじゃない。彼女だってサークルに行っている。でも楽しそうだ。

 

私は場所を選ぶのが下手なんだろうか。

そうかもしれない。それから自分の見せ方も下手だ。

バカにしてもいいですよ、というキャラ作りをするところがある。いわゆるいじられキャラというやつだ。

 

好きでやってんじゃないの?と思いますか?

確かに自主的にやっているときもある。その方が周りに受け入れられやすいから。

 

社交ダンスサークルは年齢層がかなり広い。

その中で私の世代は一番格下であり、もっとも緊張感を強いられる。

年上の人との上手な会話の仕方がわからない。クソつまらない人間だから、突っ立っているだけでは集団からの承認を得られない(と思い込んでいる)。

そこで私が見出したのがいじられキャラという役割である。

 

いじられキャラというのはなかなか使い勝手がいい。

こいつは警戒しなくても平気そうだと話しかけてくれる。みんな私のバカな行動を見て笑顔になる。ピエロでかまわない。私は承認が欲しい!

でもこれって好きでやってんのかな?

わからなくなってきた。もはやダンスとも関係ないし。

 

はじめの問題に戻ろう。

彼女のようにダンスを楽しみたいのだ、私は。

楽しく踊っているうちにいつのまにかうまくなりたい。

もう教え魔に自尊心を傷つけられて心を病みたくない。社交ダンスは苦行じゃないんだから。

それとも彼女も自分の部屋では泣いているんだろうか?心ない人たちの言葉に傷ついて。

そんなふうには思えない。一人で泣くのは彼女に似合わない。

彼女が泣いていたら、きっと誰かしら手を差し伸べるはずだ。だってかわいいから。

 

たとえば私が佐々木希の顔面だったら、こんな扱いは受けてはいないはずだ。

今日もサークルに来てくれてありがとうと厚い歓迎を受け、ホールドを組むだけで生きていてよかったとこの世に感謝されるのだ。

顔か。この顔がいけないのか。

ちょいブスがおかしな踊りするから暴言を吐きかけられるのか。

私の顔のなにが悪いのさ!愛嬌があるだろうが!

見方によってはかわいいかもしれないだろうが!ブスっていうんじゃない!

 

誰も言ってないよ。一番言ってるのはあんた自身だよ。

 

たぶん私の最大の問題は、自分自身が自分を雑に扱うところではなかろうか。

だからそれを見たおじさんが私を同じように扱うだけだ。

 

もっとお姫様然としていなければならぬ。

姫とは、つんとして人を寄せつけない者のことではない。

自分を大切に扱う人である。そして周りにも大切にされる人である。そうされるのが当たり前だと思える人のことである。

姫は自分を大切に扱ってくれるところに行き、もっと自分のことを好きになる。

おそらく彼女と私の違いも、そこにある。

彼女は自分と社交ダンスと踊る人たちを愛し、私はそれらを貶める。

 

私はもっと自分を好きになりたい。

…いや、これは欺瞞だ。私ははじめから私が好きなはずだ。

でも自分を好きだというのが恥ずかしくて、嫌いなふりをしているだけなのだ。

堂々と自分を好きだと言えるようになりたい。

だからダンスをしている。きれいに踊れたら、自分を愛せるような気がして。

でも、それでは順序が逆なのだ。

 

まず自分を愛そう。

ルンバウォークもサンバウォークもできない自分を愛そう。

他の人になに言われたって相手にしちゃだめだ。まずダンスができるほど健康ってだけですごいのだ。

自分の健康な体にマジ感謝!!

 

私に必要なのはたぶん自分を愛していると言う訓練だ。

なので、これからブログを書くときは自分を一つほめたいと思います。できれば社交ダンスのことで。

昨日の自分は社交ダンスしてなかったけど、お腹の調子悪いのにがんばって仕事して寝たら全快したのでめっちゃ生命力溢れててすごいと思いました!自分の体にマジ感謝!!