Skyrim~ストームクローク入隊を考える(Midir編)

Skyrim~ストームクローク入隊を考える(Midir編)

ウィンドヘルムに足を踏み入れた途端、2人の男が1人のダークエルフに向かって嘲りの声を上げているのが聞こえてきた。

なんだあれ、感じ悪りぃな。
Midirが少し遠巻きに見ていると、男たちは足元に唾を吐き捨て下卑た笑い声をあげて立ち去って行った。

怒りで肩を震わせ、男たちの背中を睨みつけているダークエルフに声をかけてみる。

Midir:よぉ。あんたあいつらに虐められたのか?
スヴァリス・アセロン:なによ!あんたもダークエルフだからってバカにするわけ!?
Midir:え、ちょっと待てよ。俺んなこと言ってねぇだろ
スヴァリス・アセロン:ああ・・・ごめんなさいね。

スヴァリスは深く溜息をついて、気持ちを切り替えようとした。
なんかぴりぴりしてんな、この町。

ウィンドヘルムではノルドが一番偉いとされているらしい。
ダークエルフは灰色地区と言われる貧民街に追いやられ、アルゴニアンは港で労働を課せられ町の中に入ることすらできない。
しかも、先ほどのノルド(石拳のロルフ)に至っては夜中に大声で悪口雑言を喚き散らしながら灰色地区を徘徊しているという。

Midir:・・・気持ち悪いやつだな
スヴァリス・アセロン:あなた、ノルドにしては変わってるわね。この町に来たのは間違いじゃない?
Midir:まぁ、それは置いといてよ。あいつ、ぶん殴ってやろうか?

びっくりしてMidirを見つめ、スヴァリスは笑い声をあげた。
それができれば、どんなにいいか。でも、後が面倒だから放っておいて頂戴と言って灰色地区へと姿を消した。

どこかで、あの男を見かけたら一発ぶん殴っていこう。そう心に決めて王宮へと足を向ける。

立派な王宮だ。
ここにウルフリック・ストームクロークがいるのか。
・・・ウルフリックって、ヘルゲンにいたよな?逃げて戻ってきてるんだろうか?

考えていても仕方がない。
衛兵が睨みつけてきたので、負けじと睨み返し王宮の扉を開ける。

大広間にはウルフリックの姿はなく、玉座の横で腕組みをして何かを思案している男がいるだけだった。
その男は参謀のヨルレイフで、ウルフリックは他の部屋で石拳のガルマルと話し合いをしていると教えてくれた。

声が漏れ聞こえてくる部屋へと行ってみよう。

ウルフリックと熊の帽子を被ったおっさんがホワイトランをどうするか、と話し込んでいた。
しばらくすると会話が途切れたので、熊のおっさんに声をかけてみる。

Midir:なあ、ストームクロークに入るのって、ここでいいのか?
石拳のガルマル:・・・なんだ、お前は
Midir:ストームクロークに入るのはここでいいのかって聞いてんだけど
石拳のガルマル:入隊希望者か。

ガルマルはまじまじとMidirを眺めた。

石拳のガルマル:何故ストームクロークに入隊を希望する?スカイリムの為に戦うのか?
Midir:ん?ああ、まぁ、そうだな。
ウルフリック・ストームクローク:ガルマル。その男はヘルゲンにいたと思う。
石拳のガルマル:ヘルゲン?

ウルフリックはMidirのことを覚えていたようだ。
離れた場所からガルマルとMidirの会話に割り込んできた。

ヘルゲンを切り抜けて、ここまで来たというなら・・・とぶつぶつと呟くガルマル。
入隊テストとして、氷の生霊を倒してこいと地図に印を付けた。

地図を見ると、ウィンドヘルムからずっと北上した場所にある石碑に印がつけられている。
なんだよ、テストとかめんどくせーな。

不満そうなMidirを余所にガルマルは、新兵は必ずこの試験を受けなければならんのだと言う。
仕方がない。とりあえず荷物を売り払って金を作り、宿屋で休むとしよう。
氷の生霊と倒すのは明日だ。

ガルマルにすぐに戻ると言って、王宮を後にした。


寒々とした空の色と迫りくるような石壁に息が詰まりそうだ、とMidirは思った。

市場へ行き、山賊たちから剥ぎ取った武器や防具を売る。よし、結構な金になったな。
武器屋の親父が、アターリング・ヒルズ洞窟に行くことがあったらフレイディス上級女王の剣を見つけてきて欲しいと言い出した。

Midir:剣??じょうおうの剣?
オエンガル:そう。第二紀にウインドヘルムを支配していたと言われるフレイディス上級女王の剣が眠っているらしいんだ
Midir:ふーん。
オエンガル:ウルフリックに献上する剣の参考にしたいんだよ
Midir:まぁ、いいや。行くことがあったら持ってきてやるよ

そう約束し、市場を抜けて宿屋へと向かう。

宿屋のキャンドルハースホールは人でごった返していた。
丁度夕暮れ時で、仕事の疲れを癒しに一杯ひっかけにきた農場労働者や港で働く船乗り達で溢れている。

二階へ上がると、音楽に合わせて酔っぱらいが楽しそうにだみ声で歌を歌ったり踊ったりしている。
女将のエルダに頼んだエールとパン、チーズにシチューを待つ間に、その辺にいる人に声をかけてみよう。

船長のキジャールが、傭兵なら頼みがあると言うので話を聞くと・・・元部下が船の備品や有り金を盗み出し山賊に合流したという。
痛い目にあわせてくれたら、1年分の報酬を与えようという太っ腹な言葉に惹かれて引き受けることにした。
キジャールが地図に印をつけている間に、女将のエルダがテーブルに料理を置いて行ってくれた。

食べて寝るかとテーブルの方へ歩き出したとき、見覚えのある顔に気が付いた。
入り口でダークエルフに嫌がらせをしていた二人組だ。

ロルフの肩を掴んで、呼び止める。

石拳のロルフ:あぁ?なんだお前は
Midir:ここの入り口で見たんだけどよ
石拳のロルフ:なんだ、お前ダークエルフの味方か?
Midir:味方とか関係ねぇな。とにかく俺、あんたみたいのが大っ嫌いなんだよ。殴らせろ
石拳のロルフ:俺に勝つつもりか?無理だな!100ゴールド賭けてもいいぞ!

ロルフが鼻血を出しながら膝をついたところで、周りの人間に止めを刺すのを止められてしまった。
Midirとしては殴り殺すつもりで、ぼっこぼこにしていたのだが。

ロルフが憎々し気に、100ゴールドを投げてよこした。
一応受け取ったが、傍で見ていたボロボロの服を着た少女に渡すことにした。

急に強面の男から金を渡された少女は怯えた顔をして、固まっている。
あ、やべ。

Midir:あー、その金あんたにやるよ。俺いらねーから
ソフィ:・・・いいの?
Midir:それでなんか買えよ。あとさ、俺くいもん頼みすぎたから、シチュー食えよ。
ソフィ:ありがとう、おにいさん!

少女をテーブルに座らせ、シチューとパンを分けてやる。
誰かと一緒に食事をするのも久しぶりだ。
Midirにしては珍しく、少女の話すアレコレに耳を傾けていた。




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