あなたが探求者である場合
あなたには、何か深い渇望があるに違いない。
世間的に成功を収めても、終わることのない深い虚しさ。心を刺すような痛みがあるに違いない。
不思議ではない。
物質的に満たされても、一時的な満足の後は再び虚しさを感じる。あなたの満足は持続できない。
なぜだろう。
なぜ満足が一時的なものか、考えてみたことはあるかね?
まだ何かが完全ではないからだろうか。
自分が思う理想が100%達成できれば、満足は持続すると信じているのだろうか。
その時はいつ来るのだろうか。
みな同じだ。
金銭的に豊かであっても貧しくても、どのような生活レベルであれ誰もが足りないと思っている。
一探求者は死ななければならない一
あなたは足りる事を知らないければならないと誰かに教えられたことがあるだろう。上を見てもキリがないと。
ふむ。
確かに足りることを知れば欲求が小さくなるかもしれない。あるいは他人への感謝が生まれるかもしれない。それはいいことだ。
グッドだ。
しかしあなたはそれで、本当に満足できるかね?
世の中に溢れている本やブログ。
全て貴方に知識を与えるものばかりだ。
素晴らしい考え方がプラスされれば、貴方の願望は叶うという狙いだ。
貴方が他人に好かれたい場合は、「人から好かれる話し方」という本を手に取るはずだ。
金持ちになりたければ、「金持ちになるための習慣」というような本を買うかもしれない。
いずれ貴方はなにかをプラスしようとすることで知識を蓄えてきた。
しかしあなたはそれで満足できたかね。
あなたの悩みはなくなったかね。
一探求者は死ななければならない一
わたしたちが本当に求めているのは、安心だ。
安心そのものだ。
あなたが夢や理想を叶えたいと思うのは、あなたが本当は安心を得たいからではないかね。
どれだけ物質的に豊かになっても満足が続かない虚しさは、あなたがいま安心できないという不安からきている。
不安を払拭するために人は物質的に豊かになろうとするし、精神的に豊かになろうとする。
しかしあなたがそのように探求を続けるかぎり安心は得られない。
なぜなら探求とは、自己否定を意味するからだ。
いまのあなたでは満足できないから何かを得ようとする。これは自己否定に他ならない。
自己否定を続けることが安心に繋がると思うかね。繋がらないはずだ。
では探求を終えるためにどうすればよいか。
答えはシンプルだ。
探求者が誰なのか探してみてごらん。
たったこれだけだ。
夜眠る時に身体を感じてごらん。
そこに探求者はいるかどうか、探すといい。
あなたは誰かね?
その問いかけこそあなたが求める道に繋がる。
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