フランス語試験 DELF B2 試験対策に使った教材

フランス語試験 DELF B2 試験対策に使った教材

この記事では、学校に通わずにDELF B2に合格できたのでその試験対策に使った教材とオンライン講座をどう使って勉強したかをご紹介します。前回の記事、DELF B2 に向けてした試験準備と結果はこちら↓です。

 

独学だと自分の実力や弱いところがわかりにくいし、Productionパート(作文・会話)ではフランス語式に何をどんな論理展開で進めていけばいいのか、よくわからなかったりしますよね。一方、Comprehensionパート(聴解、読解)は独学でわりとなんとかなるので自力でやって、作文・会話対策を中心にオンライン授業を使うものの、独学だけではおいつかない部分も解説をお願いすると効率が良いと思います。テスト勉強のやり方の一つとして参考になると嬉しいです。

 

 

単語と文法を固める

前回の記事で辞書暗記がテストに役立った話をしました。テストを受ける、受けないに関わらず、語彙の強化は読む、聞く、書く、話す、全ての能力の伸びに繋がります。掲載が5000語の仏日辞書と4000語の仏西単語帳を暗記をしたのですが、5000語いう語彙数は一般的なフランス語ネイティブの大人が理解して表現するのにおおよそ必要となる数ということなので、B2レベルの目安になりそうです。

L’échelle Dubois-Buyse(レシェル・デュボア–ビュイズ)という、フランスの小学1年生から中学校3年生までが覚える基本語彙3725語を綴りの難しさで42段階に分けた語彙表があります。(興味ある方は、こちらからエクセルをダウンロードできます)

中3の時点で3725語、ザクっと4000語弱がネイティブの一般的子供の基礎語彙(アクティブに使える)数になると理解できます。5000語の単語暗記こそしましたが、その全部をアクティブ(書きやしゃべり)に使えるか?というと、パッシブな(読み・聞きはわかる)だけの単語も多いのが実際のところ。ネイティブの基礎語彙に近づけるよう精進します・・。

 

5000語掲載の仏和辞書↓

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私はフランスに来る前にスペインに10年以上住んでいたので、フランス語とスペイン語の似ているけど違う意味の言葉、faux-amis(類形異義語)の間違いが多いのですが、それを直すのは何気に大変。フランス語ではそう言わない、とはなかな言ってもらえないので、自分で気が付かないと直せないのです。仏西の単語帳を覚えることはその整理にもなりました。ラテン語系の言語で同じような単語なのに意味が全然違うこと、実はけっこうあります。他のインド・ヨーロッパ語系の言語を習得されている方だったら、この手の似てるけど意味の違う言葉をきっちり整理するだけでずいぶん勘違いが減ります。この本は4000語掲載ですが、上記の5000語仏日辞書とは被らない語彙が多く掲載されています。

 

4000語の仏西単語帳↓

 

DELFには穴埋めや選択式の文法問題はないですが、書いたり、話すとバレますよね、文法の理解度・・。文法補強に Grammaire progressive du français niveau avancé を繰り返しやりました。1週目は文法説明を読んで、サクッと答えを見ながら一通りやりつつ、怪しいところや間違ったところに印をつけて、2周目以降は印のついているところだけをやる方法です。5回くらいやったと思います。問題と回答が別れている本なので、購入するときは気をつけてくださいね。

 

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それでもなんかしっくりこない・・という箇所は、A complete french grammar for reference and practice という本をやったり、オンラインの先生に説明をお願いしてわからないところが一通りないように心がけていました。単語と文法をしっかりやった効果なのか、作文で満点が取れたので嬉しかったです。

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Comprehension パート(聴解・読解)の勉強

Réussir le DELF B2をやりました。テスト時間を意識しながら、本番と同じように時間配分を意識して解く練習がメインで、Productionパートに比べるとテスト用の勉強時間は少なかったです。オンラインの授業でこのパートのお世話にならないよう独学で解いていました。

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本を読むのが好きなので、読みたい本をフランス語で読むことを心がけているうちに多読が読解練習につながり、フランス語のオーディオブックやポッドキャストを聞いていることで耳が鍛えられてきたと思っています。

読解・聴解のテスト対策って具体的に何だろう?と考えたのですが、

  • テストの形式を知る
  • 問題の解き方を覚える(例 : 読解ならテキストを読んでから質問に答える?それとも質問に目を通すのが先?->この辺のテクニック、Réussir le DELF B2に載ってました)
  • 新聞や雑誌の読者投稿欄やオピニオン記事をじっくり読む
  • ポッドキャストやラジオでインタビュー形式のものを意識的に聴く

あたりでしょうか。読むことになれる、聞くことになれる、ことができれば良さそうです。

 

 

 

Production パート(作文・会話)の勉強

テストの文書作成と口頭表現試験で「フランス語」的に求められる構成や書き方、論理の展開の仕方が全然わからなかったので(英語ともスペイン語とも違いますね・・)、ベトナムでフランス語の先生をしている Stéphane Wattier 先生が書いた、Production écrite とProduction orale について1からやり方を説明している本2冊を最初に買って読みました。

全部フランス語ですが、外国人受験者に向け平易に書かれているのでわかりやすく、お題への取り組み方、モデルとして出ている手紙や小論文のサンプル、学習者に考えさせるための筋道や練習の仕方など、どれを取ってもテストを受験するにあたり参考になりました。Kindle版を買いましたが、紙の本でもいいかもしれません。ここに書いてある取り組み方をおさえて、あとは実践しながらオンラインの先生に直してもらい、作文や会話テストの10分演説部分に使う自分なりの大枠の型を作って覚えました。

 

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文書作成・口頭表現の練習でもRéussir le DELF B2の本は大変参考になりました。会話パートの質疑応答では、どうやって試験管の反対意見に答えるべきか、避けるべき表現、トーンを変えて反対意見をどう伝えるか?など、具体的なことが書いてあり、「なるほど!言い方大切!」と納得していたのですが、納得だけでは終わらず、本当に試験で助けられました。読んでおいて良かった・・と心から思いました。試験が終わって、この本はホントよくできてるな〜、と感心するばかりです。

読解の練習問題でテキスト分析の仕方について学び、文書作成や口頭表現試験問題で分析の仕方から学んだことを応用して自分で作成するイメージです。他の対策本を知らないのですが、テストを掘り下げて理解するのにとても役立ちました。試験のやり方が詳しく説明されています。他の対策本をみていませんが、この本はB2受けるなら、一押し必須アイテムです。

文書作成・口頭表現試験の例題をネットで拾ったり、先生が出してくれたお題をひたすら書いて直してもらい、直された正しい文章を音読していました。1回目は1フレーズみながら読んで、同じフレーズを続けて読みます。でも2回目は書いた文章をみないで読む、という方法で音読しました。軽い暗記です。

見ないで正しいフレーズを言えると、頭に残るものなので、このやり方、けっこうおすすめです。

後から全部でいくつくらいこなしたのか数えてみたら、作文は26題、口頭表現は5題やっていました。

オンライン講座の使い方

オンラインの授業ではたまに文法説明をお願いしましたが、基本はProductionパートの練習だけしていました。

  • 作文は時間内に形式に沿って書く
  • 会話は出題される文章を読んでテキストを分析、要旨をまとめて、自分の話を展開するための下書き

をオンライン授業の前までに準備して提出。

作文は授業前に添削してもらったものを一緒に見て注意をしてもらい、会話は一通り試験と同じように演説、質疑応答をして、直してもらっていました。XXXのような展開にした方が論理がスッキリしてわかりやすい、このトピックにはこんなアイディア展開もできる、など自分の論旨を展開する下書きポイントの作り方も指導してもらいました。

演説と質疑応答部分の練習は録音させてもらい、後から聴き直しをしていました。録音を聞くと下手すぎて自信を失っていましたが、ひどいと思いながらも、少しでも直せればいいですよね。

ある一定の時期からは、焦らないようにするため、準備する部分も含めて、テストの時間配分と同じように練習をおすすめします。

私は 語学学習プラットフォームのitalki が使いやすいのでここで先生探しをしていますが、他にも色々あるので、フランス語の外国語教授法を学んだネイティブの先生にキッチリ教えてもらうことができればどこのオンラインサイトでもいいと思います。

ちなみにitalkiのいいところは・・

  • 世界中にネイティブ・非ネイティブの先生や学習仲間がいるので、自分の都合の良い時間と値段で習いたい人を選べる
  • 資格と経験を持るプロフェッショナルな先生と、資格はないけど教えたい意欲のあるコミュニティチューターがおり、たいていお値段も比例しているので、ガッチリ講義、気楽に会話練習、など必要性に応じて先生探しができる
  • 無料で語学エクスチェンジや書いたものを訂正してもらうサービスもある
  • 先生のいる場所と自分の場所との時差を考えなくてもいい便利な仕様
  • 希望する先生のプレゼン動画、評価を見てから授業選択ができる
  • ほとんどの先生が、トライアル授業をやっているので実際の感触がわかる
  • インターフェースは17カ国言語に対応、学習できる言語はそれ以上。複数言語勉強したい人には超便利

ここがちょっと残念、と思うのが・・

  • italkiでクレジットを買って授業はそこから支払いとなるのですが、このクレジット買うときの方法がクレジットカード、Paypalなどいくつかあるものの、購入金額に応じた手数料がかかること

 

以前は(ネイティブに比べるとお値段安めの)非ネイティブの先生に習っていたのですが、テスト受験を考えるようになってからフランス人のDELF/ DALF 試験対策ができる外国語教授法をマスターしている先生に変えました。ネイティブに習える重要ポイントは、フランス人的ものの見方や考え方を知ることができ、その国の文化やコンテクストも合わせて勉強できること。

非ネイティブの先生だと一般的なことの社会的背景を説明できなかったり、知らなかったりするのですが(フランスの学校は水曜休み、と知らないとか)、ネイティブの先生だと、学校が水曜休みの話なら、以前は水曜でなく木曜休みで、その前はね・・なんて話が当時の社会背景を交えてきけます。さらに、会話試験の問題の題名を見ただけで、これはXXという歌の有名フレーズとかけて言葉遊びしてる、この歌手のXXはね・・と言う奥深いコメントもでてきます。持ってる背景が違うなぁ、と感心したことを覚えています。

 

今日の収穫

B2テストの勉強で、フランス語的な文章の書き方、論理の展開の仕方の基礎、手紙の書き方を学べました。この手の勉強は、過去に英語とスペイン語を勉強した時は学校で習いましたが、オンラインの授業で十分学べます。

まだまだ下手ですが、これは多読やオーディブルを聞いているだけでは得られないことなので大収穫でした。量をこなすと自分なりの表現方法の型が見えてくるので、ジャンルこそ得手不得手があってもわりと応用きくようになります。作文と会話の 2パートに時間とお金を一番使ってよかったと思う点です。最終的に、今回のテストの得点源にもなりました。

書けるようになれば話せるようになる、と思って、最初は作文対策だけを勉強の中心に置いていたのですが、途中から話すのは違う能力だと気づき、会話練習も始めたのですが・・。会話練習はもうちょっと早めに始めればよかったです。今回、点数こそ良かったものの、練習をもっと重ねていれば、本番に弱い私は緊張がずっと少なく、リラックス受験できたような気がします。冷や汗をすごくかいたし、早口でしゃべりすぎた気がするし、試験終了後に面接官に「あなた緊張してたわね〜、もう大丈夫よ」と言われるくらいでしたので・・。

テスト勉強時間をかけなかったComprehensionパート、読解と聴解が練習ではそれなりにできていたのですが、テストではあまりいい点数が取れませんでした。大きなスピーカーの真横の席で、音が大きすぎでビビってよく聞けなかった・・、など言い訳もあるのですが、そんな環境にあってもゆるがない実力が欲しいです。

読解と聴解はテスト対策的なことをやっただけで点数を確実に上げるのは難しいと思いました。普段、フランス語の本を読んだり聞いたりするとき、多少知らない単語があっても内容がわかれば細かく調べることをあまりしていないのですが、もう少し精読・精聴も勉強に取り入れていこうと思います。

 

こちらが今回のテストのために超お世話になった本たちです。ありがとう〜

さ、また引き続き勉強です。近道はなくて、努力と継続あるのみです。

 

 

 



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