SAKE&WHISKY'S GARDEN

昔々、とある会社でお酒をつくっていたハミングバード99の酒飲みレポート。基本的にお酒は、おすすめできる美味しいもののみご紹介しています。

ブラックニッカ クロスオーバー(終売品)

”対局の個性が交差する。ふたつの個性の衝突から生まれた、衝撃。
調和の概念を超えた、ブレンデッド。華やかなシェリー樽モルトを追いかけるように、主張するヘビーピートモルト。ふたつのキーモルトが奏でる、クロスオーバー。”


―――かつての公式サイト紹介分より

 

f:id:hummingbird99:20190710224822j:plain


2016年のブレンダ―ススピリットから始まった、ニッカの限定リリース。現在は第6弾のナイトクルーズまでが発売され、いずれも高い注目を集めたボトルでした。


クロスオーバーはその第2弾として2017年5月に発売されたものです。フロストの黒いボトルに高級感がありますよね。夏と春、ふたつの季節が入り混じる梅雨の日の今日に、こちらのボトルをご紹介していきたいと思います。

 

f:id:hummingbird99:20190710224928j:plain
ストレート/
香り:熟したリンゴやカラメルソース、チョコレートも思わせる甘さと、清廉な渋さをイメージさせる木樽の香り。焦がした木材のスモークと、少しのサルファリーさ。アルコールのツンとした刺激が伴います。


味わい:シェリー樽モルト由来と思われる、焦がしカラメルのような強い甘味にまず驚きます。そして、飲み下すと鼻に抜けていくのは強すぎず、それでいてしっかりと感じられる穏やかなピート感。なるほど、クロスオーバーとはよく言ったもの。パッケージの交差する炎のように、ふたつのキーモルトの個性が時間差で顔を覗かせる大変興味深い味わいとなっています。余韻に硫黄も感じられますが、甘さと潮気に包み込まれており、気になるような嫌味は感じられません。
でもやっぱり、硫黄感が苦手な人にはおすすめできないかな…。


ブレンドによって原酒を合わせる=調和させるだけではなく、それぞれの個性を際立たせ、味わいの変化を楽しむことを可能にした1本。ニッカブレンダ―のチャレンジ精神=”ブレンダーズスピリット”を、たしかに受け継ぐボトルだと思います。


ハミングバード99の個人的評価
お酒名:ブラックニッカ クロスオーバー
分類:ブレンデッドウイスキー
価格:2000円(700ml)
アルコール度数:43%
香り:☆☆☆(甘く、スモーキーさの漂う香り。硫黄も伴う。熟成感は薄いです。)
味:☆☆☆☆(シェリー樽モルト由来の芳醇な甘み。ヘビーピートモルトの重厚なスモーク感。)
おすすめ度:☆☆☆(現行品なら☆4。時間差で現れるふたつの原酒の個性の”クロスオーバー”を楽しめます。)

 


今年は全国的に日照が少なく、稲穂の生育が遅れているようですね。農家さんは気が気ではない毎日かと思います。早くお日様が顔を見せてくれるといいですよね。


ちなみに気温が上がらないため、私はまだ長袖を仕舞えずにいます。毎年6月くらいには半袖になっていたので信じられない衣替えの遅さなんですよね。あちらこちらで夏祭りの開催時期にかかってきますし、そろそろ梅雨明けの情報が聞きたいなあ、と考える今日この頃です。

 

 

そういえば、天気の子がそろそろ公開ですね。映画館へ観に行こうか、どうしようか。グラスを傾けつつぼんやりと考える、たまの休日の夜でした。


↓クリックしていただくと励みになります↓
https://blog.with2.net/link/?1999321(人気ブログランキング投票)