こんにちは、カタツムリ系です🐌
百年ほど前にアインシュタインが、その存在を予言し、2016年に観測されたという重力波。ネーミングからすると、なかなか興味深いですが、観測された!という報道からあとは、急に耳にしなくなった感あります。研究が止まったというよりは、成果を出すのに、なかなか骨の折れる分野なのでしょう。こちらの関心も衰えることなく、以前、似たようなタイトルの本を通読したのですが↓
今回、改めて本書に挑戦する次第↓しかも今回は、生粋の理論物理学者とうよりは、望遠鏡を武器に研究を進める天文台系の方だとか。
重力波とは何か アインシュタインが奏でる宇宙からのメロディー (幻冬舎新書)
- 作者: 川村静児
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2016/09/30
- メディア: 新書
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出典はアマゾンさん。
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【目次】
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P-14
光も含めて電波も赤外線も「電磁波」の一種だそうです。波長の違いによってネーミングが違うとか。かなり用途も違うのでしょう。さらにどの波長の電磁波を使うかで「天文学」も分類されるようです。今回は重力波を使うので「重力波天文学」というものがあるとか。
重力波のすごいところ
P-16
ある事情によって、宇宙誕生から38万年までの姿は見ることができません。その時代の宇宙は、光がまっすぐに飛ぶことができず、現在の地球にそのままでは届かないからです。それに対して、重力波は宇宙誕生の瞬間こらまっすぐに飛ぶことができました(中略)ですこら、重力波望遠鏡の才能さえ上げれば、宇宙誕生の瞬間をキャッチできる
なかなか壮大な話になってきました。たしか、宇宙誕生から38万年くらいまでは、いろんな粒子が凄まじい衝突を起こしているので、光が直進できなかったとか。しかし、そんな障害物も、重力波は超えていけるよう。たしかに、重力は、壁か何かで遮っても通過しているように思えます。
重力波観測の副産物
P-14
実際、LIGO(レーザー干渉計重力波観測所)は重力波を検出することで、それまで見つかっていなかったものを発見しています。「ブラックホール星」です。これは、近接する二つのブラックホールがお互いのまわりをぐるぐると回転する天体現象
LIGOというのは、アメリカのマサチューセッツ工科大学とカルフォルニア工科大学が中心となって建設された観測施設。重力波の検出はノーベル賞ものなのですが、かなりのオマケもついてきたようですね。
重力が起こす空間の歪み。というか、空間の歪みが重力らしい
重力の実感という観点では、ロープの切れたエレベーターの落下の例が一般相対性理論関係のトピックではよく登場します。特に、エレベーター内での無重力状態のこと。ここでは、少しアプローチが違います。縦方向と横方向に分けて考えます。そして、エレベーター内に四つリンゴがある設定になっています。リンゴが登場するあたり、やはりニュートンを意識?!
P-26〜28を編集
- ①縦方向→上にあるリンゴと比べて、下にあるリンゴのほうが地球に近い。従って、下にあるリンゴのほうが重力をより強く受けるので、落下速度も速い。ということは、縦方向には、伸びる。
- ②横方向→地球から受ける重力の度合いは変わりませんが、リンゴのお互いから受ける重力で引っ張りあう。ということは、横方向には、縮む。
単に、エレベーター内で無重力状態という話より面白い😊
潮汐力につながる
ちなみに、この考え方は、海の潮の満ち引きと同じそうです。
P-30
このリンゴの動きを海に当てはめれば、潮がどのように満ち引きを起こすかは明らかです。縦方向には長く伸びるので海が膨らんで満潮になり、横方向には縮まるので干潮になる。月の重力によって、地球のまわりの空間がそのように歪む
この場合、伸び縮みするのは、リンゴでなくて海。主な重力発生源は、地球でなくて月という捉え方になるようです。
こんなに示唆の多い重力波ですが、なかなか現れてくれないらしい
P-35
物体が動かなければ、重力があっても重力波はでない(中略)ただし、物体が動いていれば必ず重力波が出るというわけでもありません。重力波がでるのはら物体が「加速度運動」をするときです。
ちなみに
P-37
たとえば長さ10メートル、重さ1トンの棒を使って、秒速100回転で振り回したらどうでしょう(中略)それによって生じる重力波は、空間を10のマイナス40乗ほど歪ませるだけ
ここらあたりは、もはや、実感からかなり遠ざかっているので、おいおい、そんな感覚を得ることにしたいと思います💦
また、次回。
#重力波とはなにか
#一般性相対理論
#潮汐力
#LIGO