ドラクエ考察はくぶつかん

ゲーム内では語られていない疑問点について考察します。ネタバレ注意。

大地斬、海波斬、空裂斬をダイの大冒険に準拠して実装するとどうなるか考察

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ドラクエモンスターズシリーズやドラクエ11で登場する特技「大地斬、海波斬、空裂斬」の3剣技。

元々はドラクエのスピンオフ作品である「ダイの大冒険」で登場したオリジナル技であり、それがゲームに逆輸入された形です。

ダイの大冒険好きとしては嬉しい反面、ゲーム上におけるこれらの技はダイの大冒険における技の設定を余り反映していないように見受けられます。

そこで、今回は本家本元であるダイの大冒険の大地斬、海波斬、空裂斬の技の性質をゲーム上で再現するにはどのような効果が相応しいか考察します。

アバン流刀殺法の概要

知らない方のために簡単に説明しておくと、大地斬、海波斬、空裂斬は勇者アバンが編み出した剣技「アバン流刀殺法」を構成する3要素で、さらにこれら3つを極めた先にアバンストラッシュと言う大技が存在しています。

作中ではアバン本人と、その弟子であるダイとヒュンケルが使用。

ゲーム上ではあたかもこの3つの剣技が並列の立場であるかのように扱われていますが、ダイの大冒険の世界では習得難度が明確に異なっており、大地斬が最も初歩的で空裂斬が最も難しい技だとされています(大地斬<海波斬<空裂斬)

とは言え、空裂斬が大地斬や海波斬の完全上位互換なのかと言うとそんなことはなく、それぞれの剣技に特徴があって、作中では敵の種類や戦況によって使い分ける様子が描かれていました。

ドラクエのゲームにおけるアバン流刀殺法

さて、ダイの大冒険におけるこれらの剣技の特徴をそのままゲームに反映させるにはどうすればいいか考える前に、まずはドラクエのゲームでそれぞれの剣技がどのような効果で実装されているか確認しておきます。

どれも強力な特技ですが、上述した通りダイの大冒険での設定は余り反映されていません。

ゲーム中の大地斬

大地斬はドラクエ11では地(ジバリア)属性の全体攻撃を行う特技。

モンスターズシリーズでは作品によって効果が異なりますが、ギラ系・ジバリア系の複合属性だったり、ジバリア系・ベタン系の複合属性だったりする全体攻撃。もちろん斬撃ダメージの性質を持ちます。

なるほど確かに、ジバリア系(地属性)、ベタン系(重力)など大地という名前を連想させる性質を持った特徴付けがされていますが、ダイの大冒険における大地斬は別に大地の力を宿した剣技というわけではありません。

詳しくは後述しますが、ゲームでは名前の字面だけで技の効果を決めてしまっている感が否めません。

ゲーム中の海波斬

続いて海波斬。

ドラクエ11では氷(ヒャド)属性の全体攻撃を行う特技(水属性が存在していないため)

モンスターズシリーズではヒャド・ドルマ系の複合属性だったり、水・氷(ヒャド系や吹雪系)系の複合だったりの斬撃ダメージ

大地斬と同様、ダイの大冒険における海波斬は特に水の力を宿しているわけではありませんので、やはり字面だけで技の効果が決められてしまっているとしか思えません。

ゲーム中の空裂斬

空裂斬も同じパターン。

ドラクエ11では風(バギ)属性の全体攻撃を行う特技。

モンスターズシリーズではバギ・イオ系の複合属性だったり、デイン・バギ系の複合だったりの斬撃ダメージ。

大地斬、海波斬と同様でもはや説明は不要かと思いますので以下割愛します。

ダイの大冒険のおけるアバン流刀殺法

前置きが長くなりましたが、ここから本題。ダイの大冒険における大地斬、海波斬、空裂斬の特徴を振返りつつ、どうすればゲーム上でその特徴を反映した特技になるか考えます。

ダイの大冒険をベースにした大地斬

まずは大地斬。作中ではパワーを象徴する剣技となっていました。

岩や鎧など硬質な物を砕いたり、不死騎団のガイコツを復活できないようバラバラに粉砕したりといった使われ方をしています。

これをゲーム上で考えると、防御無視攻撃+守備力ダウン効果といったところでしょうか。

 既存の特技で言えば、かぶとわりに防御無視効果を上乗せしたようなイメージ。

ちなみに、「守備力無視」ではなくて「防御状態無視」です。相手の守備力に左右されず均一なダメージを与えるというよりは、下手に防御で防ごうとしてもそのパワーで防御を崩されてしまうという方が大地斬の性質に合致していると考えます。

また、守備力ダウン効果は鎧などを砕くイメージから。

防御を使用してくるモンスターはそこまで多くないので普段はかぶとわりのような感覚で使うことになりそうですが、その真価を発揮できた時は爽快感がありそうです。

ダイの大冒険をベースにした海破斬

続いて海破斬。

ダイの大冒険の作中ではスピードを象徴する剣技となっていました。高速の剣圧によって炎や水など、形のないものを切り裂くことが可能とされています。

ジャンプコミックス1巻のドラゴラムを使ったアバン戦では炎を切り裂きつつアバンにダメージを与えたり、3巻のクロコダイン戦では真空の斧で発生したバギを切り裂きつつクロコダインにまでダメージを貫通させました。攻防一体の活躍を見せる強力な剣技です。

これをゲーム上で考えると、敵の攻撃呪文・ブレス系特技を無効にして斬撃でカウンターというのが海破斬に相応しい効果ではないでしょうか。

しかし、これだけだと自分から攻撃を仕掛けられない受け身な技になってしまうため、敵が攻撃呪文・ブレス系特技を使ってこない場合は海破斬のスピードを活かした先制攻撃を行うという効果を追加します。

まとめると

  1. 使用したターン中、自分に向けられた攻撃呪文・ブレス系特技を無効化、かつ攻撃をしてきた相手に斬撃ダメージで反撃
  2. 敵が攻撃呪文・ブレス系特技を行わなかったターンに使用した場合は先制攻撃

といった感じ。

既存の特技で言えば1の効果はマホターン+おいかぜにうけながしを加えたようなイメージ(どれも微妙に異なりますがイメージし易くするため引き合いに出しています)

2の効果は攻撃力が落ちないしっぷうづきといったところ。

無効化の対象を攻撃呪文・ブレス系特技としたのは上述したようにドラゴンの炎、バギなどを無効化しているから。他にもヒュンケルとダイの初戦ではヒュンケルがダイのメラを海波斬で防ぐシーンがあるため攻撃呪文全般を防ぐポテンシャルがあると判断しました。

ダイの大冒険をベースにした空裂斬

最後に空裂斬。パワーの大地斬、スピードの海波斬と比べると少し分かり辛い特技で、邪悪な力で動いているモンスターの実体を捉え、切り裂く剣技とされています。

作中では対象が「エネルギー生命体・岩石生命体・暗黒闘気・ガス生命体」と解説されているので、ドラクエモンスターズで言う物質系、あるいは近年の作品で登場したエレメント系に属するモンスターが中心ですね。

初登場はダイVSフレイザード戦。弾岩爆花散で無数に分裂したフレイザードのコアを切り裂き、戦況を覆しました。

この時、ダイはヒュンケルの血のりによって視界を奪われており、目が見えない状態でフレイザードのコアを捉えたのが印象的。

これをゲーム上で考えると、物質・エレメント系特攻+必中+まれに即死効果の効果が空裂斬に相応しいと考えます。

「物質・エレメント系特攻」は空裂斬の効果的な相手として挙げられているのでそのまま。

「必中」は目が見えない状態でも使えることからまぶしい光、マヌーサ、みかわしきゃくなどにも惑わされず攻撃を当てられると判断できるため。

「まれに即死効果」は作中で敵の急所を捉えるという旨の表現がされているため。ドラクエでお馴染みの武器「どくばり」の急所を突くという表現になぞらえました。

まとめ

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