子供は正義!

 

…と言っても過言ではないこんな世の中はポイズンですが、実際、連れて歩いていると、なんだかんだ優遇されてるよなーって思います。

 

自分が大変だった記憶が抜けないので、私自身、乳幼児連れの方には、甘々になってしまうのですが、基本的に、世界は、子連れに優しいと思います。

 

みんな話しかけてくれて、構ってくれます。

 

特に息子がめちゃくちゃ構われる赤ちゃんでした。

 

赤ちゃんって、いつもニコニコしているイメージありますよね。

しかし、子育てした方なら知っている。

 

それは、機嫌のいい時しか写真を撮らないからだ!

 

当たり前ですが、いつも笑ってる訳じゃないんですよ。特に、産まれたて。

全然笑いませんよね。

 

いわゆる「新生児微笑」と言われる、産まれてすぐに、ニヤッとするやつ、あれは反射みたいなものなのでノーカンとして、

 

本当の意味での笑い、「社会的微笑」は、3ヶ月を過た頃、

そして、いわゆる赤ちゃんっぽい、○ンパースのCM的な、ケタケタと声をたてて笑うようになるのは、7ヶ月を過ぎたあたりから。

 

息子、「笑う」ようになってからは、もう、終始、ニコニコ、ケタケタとよく笑う、笑い過ぎるほどによく笑う赤ちゃんでした。

 

とにかく、息をしている間はずっと笑ってる。

一日の、8割は「楽しい」、残り2割は「すごく楽しい」

みたいなかんじでした。

 

これは親も嬉しいですね。

 

…そんなことはなく。

 

産まれた時に色々あった息子でして、NICU出身。

…赤ちゃんって、こんなに笑うものなの?

 

周囲の人に聞くも、

「いやー、こんなニコニコした赤ちゃん、初めてですよー!(褒め言葉)」

 

と言われ、過敏になってた私は、

「どこかに隠れた疾患があるのでは…??」

 

と、検索しまくり、小児科に相談する毎日でした。

まあ、結局なんともなかったのですけど。私、今考えるとアホだなw

 

そして、そんな息子でしたので、まー会う人会う人、

道端で、公園で、駅で、電車で、役所で、店で

 

ニコニコニコニコ、ケタケタケタケタ、きゃははは

 

「まーかわいいわねえ!」

「全然人見知りしないのねー!」

「こんなに笑ってくれてー!」

 

と、構われまくる。

 

これ、一見いいことでしょ?

それが、そういいことばかりじゃないんだなあ。

 

非常にありがたく、嬉しいことなのですが、もう、とにかく気が休まらないのです。電車でも、道端でも、息子は人を見かけると、その人に向かってニコニコニコニコ。

 

すると、まーかわいいわねえ!と、人がよってきます。

 

何ヶ月ですか?お名前は?人見知りしないんですねえ!

 

何度でも書きますが、本当にありがたいことなんですよ。でも、外出中はエンドレスで人が寄ってくる事態に、もう正直本当に心から、疲れ果てていました。

 

特に大変なのは、電車です。

逃げ場がない。目的地につくまで、ずっとしなくてもいい身の上話をしなければなりません。

 

一時、息子が寝てないと電車に乗らないようにしてたほど、その頃の私は

「構われる」ことにうんざりしていました。

 

今は赤ちゃんだから、そりゃカワイイよね。もう存在がカワイイもの。

でも、歩いたり、しゃべったり、人見知りが始まったりすれば、このニコニコ地獄も終わるだろう。少しの辛抱だわ。

 

…息子、無事に発語、独歩、

人見知り…いっさい、ナシ!

 

他人大好き、構われるの、大好き。

 

電車などでは、

「ねえねえおかあさん、ぼく、おとなりのおばあさまに挨拶したいけど、いい?」

 

と、誰彼かまわず、自ら声をかけるスタイルに変更。

 

悪化しとるやないかーい!

 

カタコトで話す子供。しかも、

「ねえねえおねえさん、僕の家にはプラレールがたくさんあるから、遊びにおいでよ」

と、母の許可なくナンパする姿に、

きゃわゆ〜いい!!

 

の大合唱が止まりません。

 

…あ、いや別に普通の子供なんですよ?ただ、過剰に人が好きで、過剰に愛想がよくで、過剰に人見知りしなくて、過剰にアホなんです。

 

でも、子供のかわいらしさを更にブーストさせる息子のふるまいに、もうお母さんはしばらく電車恐怖症になっていました。

 

しかし、私は「かわいいかわいい、構われ過ぎだよなあ」などというのは、

実は大きな思い上がりだったということに気づかされます。

 

 

とある駅で。

 

エレベーターに乗っていました。

狭い空間、知らない人がいっぱいいる環境。息子の大好物です。

 

隣にいるおばさまに、いつものごとく話しかけます。

 

「こんにちは!」

 

ああ〜また例の

「かわいいわねー」「ごあいさつできて偉いわねー」が始まる。ああメンドクサイ

と思っていたのですが、その方の反応は全然違っていました。

 

「今の時間は、『おはよう』だよ!」

 

…もう、ビックリするような、キツく、刺々しい、冷たい言い方でした。

 

ビックリしつつも、

「そうだねー、息子君、今はおはようだねー」

 

と言ってみたものの、えええ〜?こんな小さい子(3〜4歳くらい)に、そんな言い方するか〜と、思っていたら、

 

メゲない息子「おはようございます!」

 

その方…ガン無視。

 

気まずい雰囲気の中、エレベーターは止まりました。

 

その方は、こちらを一瞥もすることなく、降りていきました。

 

 

…この件を私なりに考えてみました。

 

私、すっかり忘れていたけど、なにも

「子供が好きな人ばかりじゃない」んですよね。当たり前といえば当たり前ですよ。何を思い上がっていたんだろう、と。

 

っていうか、自分もぜんぜん子供、好きじゃなかったじゃん!

 

友達を出かけると、グループにひとりはいる、「子供大好きっ子」が、

「あ〜赤ちゃんカワイイ〜」とかけ寄り、他の子も、かわいいねえ!何ヶ月ですかー?なんてワラワラ群がっているのを、所在なく遠巻きに眺めているタイプでした。

 

その子のお母さんの手前、「カワイイですねえ」とか一応は言うんだけど、…いや、別にフツーの赤ちゃんじゃん、と思ってた。

 

そんな私も自分が子供を設けると人の子供も可愛くなるという人体の不思議なのですが、

 

今まで「カワイイわねえ!」と、言ってくれた人の中にも、

「赤ちゃんがニコニコしてくれている!これは接待しなければ!」

と思った人がいたかもしれない。

 

息子が話しかけた人の中には、迷惑に思ってた人がいたかもしれない。

 

しかし、冒頭に書いたように、社会通念状、

 

子供は正義!

 

ということになっていたので、そう「ふるまった」だけに過ぎず、メンドクセーって思ってたかもしれない。

 

…そう考えるとですね、ニコニコしている赤ちゃん、それを許容する社会、話しかけてくる幼児、それら全てが、子供を好きじゃない人には生きにくいだろうな、と思ったりしました。

 

これぞアカハラってヤツでしょうか?

 

ちなみに息子の誰にでも話しかける性格は、未だに治っていません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いろんな子育て便利グッズを使いましたが、バウンサーは無かったら死んでたと思います。(私が)が、当時使ってたものはもう見つからない…多分、今の方がいろいろ工夫されてていいんでしょうね。