ぼくらはみんな生きていく

医療的ケア児の娘のこと。医療、福祉、母の頭の中のあれこれを書くブログ。

恐怖の電話

昨日、出先にて。

「あの、めいちゃんが嘔吐しちゃって…」

担任の先生から電話でした。ああああ…そうですか、吐いちゃった、ああああ…朝めっちゃにっこにこで、あら元気そうやね〜、なんて先生達とも話していたではないか…

 

「電話、看護師さんにかわりますね。」

看護師さんにバトンタッチして、嘔吐前後の状況と1日の状態を説明され、

「迎えに行くまでにまた吐いたらナウゼリン(吐き気止めの座薬)使ってください」

看護師さんにお願いし電話を切り、その場で放課後デイサービス事業所さんにその日の利用キャンセルの連絡を入れ、夕方のお風呂のキャンセル…は、ちょっと待ってから判断しよう…

 

恐怖の電話

病児障害児あるある、恐怖の電話。

それはいつ何時かかってくるかわからない、体調不良時お迎え要請。

仕事だろうと、重要な用事の真っ最中だろうと、楽しい息抜きの最中だろうと、電話は手放せません。携帯電話がなかった頃は一体どうしていたんだろうな…

めいの場合、一番多いのは突然の嘔吐でのお迎え要請で、その足で病院直行入院することも多いです。

めいの嘔吐は悪化することが多く、わずかな水分も摂取できなくなるため脱水を防ぐために点滴を入れ、水分補給をしながら数日絶食しお腹を休ませて入院静養するのです。

 

今回、お迎え要請の連絡があったのが2時半頃。

めいの養護学校はマンモス校で、この時間帯は下校時間、10台(11やったかな…年々増えています)もの大型バスと数十台ものデイサービス事業所の送迎車の出入りで学校の敷地内も周辺もごったがえしています。

何人もの先生達が交通整備のため旗をもち各所に立ち交通整備をし大混乱のこの時間、親の車の出入りは制限されていて原則迎えに行くことができません。

 

「今もうバスが動き出しちゃったし、私達が学校でめいちゃんをみておくので、通常下校時のお迎え時間にきてくれたら大丈夫だから!」

と看護師さんの心強い一言に甘えさせてもらい、少し待ってから学校へ車を走らせました。

 

学校へ到着すると昇降口で担任の先生が待ち構えていて、おいおいそんなに悪いのか、おいおい、と少々震え上がる私。

 

そのまま教室へ小走りで向かうと、娘の周りには看護師さんと担任の先生と、去年の担任の先生までいて、何事かと思う程の人だかり。

「ちょっと、どうしたん大丈夫?」

とめいに声をかけると

 

にっこー(*´∀`*)

 

めちゃめちゃごきげんやないかーーーーいヾ(:3ノシヾ)ノシ 

 

拍子抜け

結局嘔吐は一回限りで、発熱等もなし、ナウゼリンも使わずに済んだそう。その時点で最初の嘔吐から1時間半。あ、これは続く嘔吐じゃなさそう、大丈夫そう。

ほっとしました。ああよかった。

1日中呑気の量が多く何度も胃ろうからエア抜きをしてくださったそうで、ピーク時500cc抜けたとのことでした。胃ろうを常時開放して脱気しているというのに相変わらずの空気呑み。

 

お腹を触ると、なるほどこれはよく張っとるわ、ということで帰る前にガス抜きしてから帰ることに。

 

ガス抜きは、お尻にネラトンチューブを入れお腹をマッサージし、胃で抜ききれずに腸に流れていってしまった空気を排出させてやるためのもので、医療行為、医療的ケアです。今のめいにはこれが必須なのですが、普段元気な日は朝出かける前と夜寝る前に行う程度のため学校ではほとんど行うことがありません。体調の悪い日には1日に何度も必要で、これが回数が重なるとなかなかハードで私の腕が死ぬ医療的ケアのひとつなのですが…

いい機会なのでみせてください!と言ってくださり、看護師さんと先生にも一緒にみていただくことになりました。

 

医療的ケアのコツを共有すること

結果、あまりのガスの抜けっぷりと、ガス抜きでリセットされたぺったんこなめいのお腹に先生も看護師さんもびっくり。

「めいちゃんのこんなお腹、初めてみました…これがほんとに楽な状態なんですね…」

普段朝しっかり整えてから学校へ向かっても、わずかな時間でまたお腹はじわじわと張り始めていてぽっこりお腹だったので、ガスが溜まっていないノーマルな状態のお腹をみて触ってもらう機会がなかったのでした。

 

お医者さんからの指示書には“腹部膨満時ガス抜き実施”の記載、私からは

「お腹が張ってたら早めにガス抜きお願いします。ガスが溜まっていないお腹は骨盤が浮き出るくらい、ぺったんこなんですよ〜」

と口頭で説明していましたが、実際に目の当たりにすると想像以上だったそうです。

今回の嘔吐はお腹が張って限界がきての嘔吐だったのかもしれないね、と皆で話しました。

 

実際に見てもらうこと、触れてもらうことが一番なのだなぁと再認識。

写真や文字で伝わりきらない、個人の医療的ケアのコツ、ここがキモ、という部分を共有していくということを、改めて考え直す機会となりました。

めいが私の手を離れていくこと、私でなくてはできないことを手放していくこと。

めいのことを肌感覚でよくわかってくださる味方を増やしていくこと。

学校看護師さんや担任の先生達がそうなろうとしてくださっているように感じられて、結果的になんだか嬉しい1日になりました。

心強い味方が更に心強い味方になってくださったのでした。

 

その後

家に帰り、訪問入浴の看護師さんに電話で説明し相談したところ、予定通り入浴にもきてもらえました。

お風呂にもにっこにこで入りましたが夜もがっつりガス抜きが必要でした。

お腹の調子とご機嫌が必ずしも一致せず、しんどくなる時は急降下のためなかなか読むのが難しいのです。

ままならないお腹だけど、うまくつきあっていきましょ。

 

なんとなくぼんやりな週末はおうちでのんびりしよう。

母は美味しいアイスでも食べる。

f:id:megumeimusic:20200711151759j:image

f:id:megumeimusic:20200711151805j:image

最近食べたアイス2つ。めちゃうまです。どっちもおすすめ。

おいしいもの食べてご機嫌でいようねーーー!!