今回紹介するウイスキーはシングルトンです。
このお酒ですが、同じシングルトンでも造られている蒸留所がいくつもある不思議なお酒なのです。
<シングルトンの始まりのエピソード>
このお酒は元々オスロスク蒸留所で造られているウイスキーでした。一般的にシングルモルトの銘柄は蒸留所と同じものが付けられることが多いのですが、オスロスクの発音がスコットランド人以外には難しかったのです。というのも文字はAUCHROISKと書いてオスロスクと読むのです。これは確かに読めないですよね。
そのことから、誰にでも発音しやすく、覚えてもらいやすいように、かつてはオークションなどで一つの樽あるいは唯一の樽という意味で用いられた言葉である「シングルトン」という名前にしたのです。
実は1998年に親会社であるグランド・メトロポリタン・グループとギネス・グループが合併しディオジア社となりました。そのため、同社のウイスキー部門であるUDV社の系列になっているため、オスロスク蒸留所だけではなく、グレンオード蒸留所、ダフタウン蒸留所、グレンダラン蒸留所でもシングルトンという名前で造られるようになったのです。
つまりシングルトンは4つの蒸留所から造られているシングルモルトウイスキーなのです。
<オスロスクにまつわるエピソード>
このオスロスク蒸留所の創業は1974年で、比較的に新しく作られた蒸留所です。シングルトンの発売は1986年からだったのですが、なんと発売からわずか2年で、ベスト・モルト・ウイスキーの栄冠に輝いたというすごい経歴のあるお酒なのです。
そして面白いことに上で、オスロスクで造られているシングルトンが初めて造られたシングルトンである話をしましたが、オスロスク蒸留所のシングルトンは2001年までで、実は現在はオスロスクの名前に変更されて売り出されています。この蒸留所が認知もされてきたからの変更なのでしょうが、当初つけるのを止めた名前に変更するなんて何とも面白い話です。
<シングルトン ダフタウンの特徴>
こちらのシングルトンはダフタウン蒸留所で造られているものですが、主に欧州向けに造られています。シェリー樽とバーボン樽で熟成されています。
この蒸留所の原酒の98%がベルのキーモルトとして使われています。
<シングルトン グレンダラン(グレンデュラン)の特徴>
アメリカ市場向けに販売されているシングルトンです。この蒸留所の原酒はオールドパーの重要な原酒になっています。この蒸留所のウイスキーは1902年には国王であるエドワード7世に献上されたことから、王の愛飲するウイスキーになったという話もあります。
<シングルトン グレンオードの特徴>
グレンオード蒸留所の原酒はオールドパーやデュワーズのなどのブレンデッドに主に供給していますが、アジア市場での売り上げが良かったことからアジア向けの販売がされるようになりました。 ちなみに日本では終売になっています。
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参考サイト
https://food-drink.pintoru.com/whiskey/singleton/
https://www.kirin.co.jp/products/whisky_brandy/singleton/
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