オーストラリア版「持ち家vs賃貸」 賃貸の方がお得な例②
1か月に及ぶインスペクション(内覧)の後、ようやく
私は次の賃貸先を決めた。
旧住居から徒歩数分の、新築高級(?)アパートメントである。
旧住居も新築で外観は立派だったが、いかんせん造りが安っぽかった。
その他いろいろ細かな不満もあり、契約期間の1年が終わったところで出ていくことにしたのだった。
(私はシドニーから引っ越して来たものだから、前回はじっくり取捨選択できなかったのだ。)
シドニーよりは安めなメルボルンの賃貸価格
今回は広めの2Bed 1Bath 1Carparkで週465ドル。
広告は480ドルで出ていたが、交渉してまけてもらった。
シドニー在住の方から見れば「安っ!」と思われるかもしれないが、私の住むサバーブ(メルボルンの東側)では高級の部類に入る。
建物内にシアタールーム、ジム、ヨガルーム、カフェ、会議室、図書室?まであり、川沿いのトレイルに直結している(ブッシュウォークし放題)。
ブッシュに近い割には新しい大型ショッピングセンターにも徒歩圏内なのである。
過大評価されているメルボルンの不動産価格
インスペクション時に聞いた様々な情報および、現在も売れ残っている物件価格から想像するに、私が借りる物件は$600,000程度で購入されたはずだ。
大家側から見た利回りを計算すると
(465 x 52 – 4000) / (600,000 + 34,000) x 100 = 3.2%
年利3.2%となり、前回の例より酷い。
ローンでレバレッジをかけ、減価償却によるタックスリターンを加えるともう少しマシになるが、空室期間やその他経費を引くと大した収入にならない。
今後数年、この地域でキャピタルゲインは期待できない。
何のために流動性の低い資産に大金を投じたのか分からない状態である。
(繰り返すが、絶対安全な銀行預金は金利2.8%程度ある。)
つまりこの物件では、お気楽なテナントが圧倒的に有利ということになる。