ベーム モーツァルト/管弦楽のための協奏交響曲K.297b 偽作?・・・でも良い曲、良い演奏です | クラシック音楽と読書の日記 クリスタルウインド

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以前、モーツァルトの「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K364 」についての記事を投稿しましたが、

 

モーツァルト ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調K364 研ぎ澄まされた美しい音

 

 

そう言えば、他にも「協奏交響曲」と題された曲が合ったはずだな、どんな曲だったっけ、と思いYoutubeで探してみました。

 

モーツァルト「オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴットと管弦楽のための協奏交響曲K.297b(K.Anh.C14.01)」

 

カール・ベーム指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

 

オーボエ:カール・シュタインス 

クラリネット:カール・ライスター 

ホルン:ゲルト・ザイフェルト 

ファゴット:ギュンター・ピースク

 

録音:1966年2月 イエス・キリスト教会 (ベルリン)

 

なかなか美しく楽しい曲です。

 

この曲は、1778年、パリで作曲されたと言われていました。母が亡くなる少し前、パリ滞在の最後の頃。

 

しかし、現在はこの曲は偽作で他の人の作曲した物だと言うことになっているようです。

 

モーツァルト本人の曲がどうかは別として、これはなかなか良い曲では無いかと思います。

 

 

この動画のカール・ベームの演奏もなかなか素晴らしい物だと思います。

たぶんベームはいつものように仏頂面で振っているのでしょうが、音楽はとても軽やかで、優雅、美しく楽しく・・・

 

ベームという人もちょっと不思議に指揮者です。フルトヴェングラーのように、私は芸術家だ、なんてそぶりは全く見せずいかにも腕一本を極めた職人の親方、そう言う意味でのマエストロという言葉が一番似合いそうな指揮者。モーツァルトを演奏してもセルのように時にアクセントが鋭すぎるような感じをさせる所など全くなく、ワルターのように優しさや微笑みを感じさせるような揺らめきもほぼありません。きちんとしたインテンポできちんと仕上げられた音楽。しかし出来上がった音楽はとても軽やかで、優雅、美しく楽しく。隅から隅までモーツァルトなのです。

偽作、と知った後でもこの演奏はやっぱりモーツァルトを感じさせられる演奏でした。

 

 

 

Mozart sinfonie concertant kv 297b & 364

巨匠ベームとベルリン・フィルの首席奏者たちが残した、モーツァルトの2つの協奏交響曲。まさにモーツァルトの真髄ともいうべき名演だ。

 

 

 

そえだ信 アガサ・クリスティー賞大賞受賞作「地べたを旅立つ」(仮題)、11月19日発売予定に決まったようです。

 

 

地べたを旅立つ(仮題) [ そえだ 信 ]

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