身動きが取れるくらいの自由なら、少しくらいの規制はまだ心地よく感じます。正論が融通を失って自らをも縛り始めたとき、自由は圧縮されて途端に窮屈になってしまいます。ルールは確かに必要だけれど、そのど真ん中にはルールの先に描かれた景色があってこそ。人が何を思い描いてルールを敷いているのか、そこを逸脱してしまう単に機械的な制約になってしまいます。本当に責められるほどはみ出してしまったのか、そんなことも考えないで君に意見した僕の横を、なぜだか君は憐れむような視線で通り過ぎてゆきます。
相変わらず、君も僕も答えを探し続けています。大人のルールににじり寄られながら。
正しさは鬱陶しさとパレットに君がぶちまけたビリジアン
24色は全部「そらのいろ」だった。大人になって減ってゆくまで。
2019年8月26日
短歌 ミルク