明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1885)新型コロナウイルスの「怖さ」とは何か、あらためて考える(9月23日神戸市でお話します)

2020年09月19日 23時30分00秒 | 明日に向けて(1701~1900)

守田です(20200919 23:30)

新型コロナウイルスの影響を正確につかもう!

23日午前10時半から12時に、神戸市で「新型コロナウイルスの影響を正確につかもう!」というタイトルのもとにお話します!主催は、(公財)神戸学生青年センターです。
同センターからの呼びかけ文を転載します。

***
新型コロナウイルス感染予防のため、100%近くの人がマスクを着け、人が出入りするところはアルコール消毒液が置かれ、会社も、学校もスポーツ界も市民の集まりもその多くがズームでやり取りをし、海外への往来も不可、国内だけでも外出自粛で多くの店が倒産!毎日、感染者の人数と重症化しての死亡数が報道されると、だんだん包囲網が狭くなってくるようで、いつ自分や家族や大事な人たちに及ぶかもしれないという恐怖を覚えるばかりです。
こんな状態をだれが想像できたでしょう。今や世界中に広まったこのウィルスは終息するのでしょうか。あるいは共存できるのでしょうか。予防できるワクチンは本当にできるのでしょうか。原因は何なのでしょうか。
3密を守ってみんなでお話を聞いて考えたいと思います。ご参加をお待ちしています。
***

頑張ってこのタイトルに応えてお話します!場所等を記します。

会場:神戸学生青年センターホール (阪急六甲下車徒歩3分、JR六甲道下車徒歩15分)
参加費:600円 ※託児(無料)があります。託児が必要な方は前々日までに予約してください。
主催 : (公財)神戸学生青年センター 〒657-0064 神戸市灘区山田町3-1-1
TEL 078-851-2760  FAX 078-821-5878
ホームページ https://ksyc.jp  e-mail info@ksyc.jp


新型コロナの捉え方の差異

さて、新型コロナの影響を正確につかむ・・・といっても、さまざまな、まったく違う見方が交錯しているのが現状ですので少し整理しておこうと思います。。

一つは新型コロナの怖さを強調し、PCR検査を大幅に拡大し、感染者の隔離をどんどん進めないと大変なことになるという立場。
4月には「東京はもう手遅れかも知れない」と言われ、7月には「8月には日本は目も当てられない状態」になるなどと断言されました。
しかしこの予言は大きく外れました。にもかかわらずこの立場の方たちからは何らの説明もなされていません。不誠実だと思います。

他方で、「新型コロナはただの風邪」「季節性のインフルエンザの方が死亡者が多い」「現状の対応は過剰すぎる。特別な対応は必要ない」という立場。自粛もマスクも必要ないという立場です。
しかしこれでは世界各国でこれだけ死者が出ていることを説明しきれないのでは?
「死者数が多くされているのだ」と語られ、そんなこともあり得るとは思いますが、しかし世界中の国が一斉に死者数を多く数えているというのは無理があるのではないでしょうか。

ではどう捉えたらいいのか。新型コロナは人類にとって未知のウイルスでした。だから対応をあやまると大変なことになる可能性があったし、いまもあるというのが実際のところではないでしょうか。
大変なこととは、感染拡大のスピードに医療が追いつけなくなり、医療崩壊が起きることです。そうなると助けられる命も助けられなくなる。実際、世界でそうした悲しいことが起こってしまった地域もあったのだと思うのです。
これに対して、日本では第一波でも現状の第二波でも、医療崩壊と言える事態をなんとか避けることができました。日本の医療関係者の努力、そして私たちの努力の成果だと思います。


来月(8月)は目を覆うようなことになると児玉龍彦氏 国会にて JNNの報道より


冬に向けてどうなるか、冬を越えてどうするか

いまの第二波は穏やかに下降しつつあります。しかも感染が確認されているのは相対的に若者が多く、重症者は少ないし、深刻な状態になった人々も、第一波の時より多く救うことができています。
ウイルスが弱毒化したのでしょうか。ここでも「そうだ!」という意見と「そうではない!」とに分かれていますが、一つだけ確かなのは、医療の側が対応の知恵と経験を積み上げ、第一波より上手に医療を施して人々を救えていることです。
その点で当初の、よく分からないがゆえに怖れざるをえず、最大限のガードをしなければならなかった段階はもう過ぎたと言えると思うのです。

ではこの秋から冬にはどうなるのでしょうか?「ただの風邪」であってさえ冬には流行るし、一部の人々には危険になるのですから、やはり再度の山がくると考えて、構えるのが良いと思います。
その際、大事なのは、これまでの知見を活かして、三密を避けることを維持しつつ、過剰な対応を減らすことだと思います。
例えば外を歩いている時には、相当の人混みの中でなければマスクは必要ありません。会話についても、大声を出さなければ感染のリスクはかなり低い。つまりもっとガードを落としながら、もっと合理的に三密の重なりを避ければ良い。

社会的にもこうしたアジャストが進行しつつあります。日経新聞によると「厚生労働省は18日、新型コロナに対する「指定感染症」として可能な措置の内容を緩和する案をまとめた」とされています。
「9月下旬に厚生科学審議会(厚労相の諮問機関)の感染症部会を開き、政省令の見直しを決めて10月に改める」のだそうです。
指定感染症二類の見直しは、ガードのアジャストとして大事な点だと思います。過度なガードがかえって医療崩壊を招きもするからです。ただまだ特効薬がない段階で、医療者をどう感染から守るのか。現場の意見・知見の反映が大事だと思います。

これらの点を踏まえつつ、さらにいま、私たちに求められているのは、「過度」な科学へのもたれかかり、医療・薬品・ワクチン、いやそれだけではなくて、科学技術や生産力などへの「過度の期待」を脱することではないでしょうか。
抜本的には私たちの身体の力を上げていくこと、あるいは科学への依存の中で失ったものを取り戻していくことが問われているように思います。そこにアフターコロナに向けた課題があるのではないか。
その点ではあるかもしれない第三波をどう越えるかだけでなく、コロナ後の社会に私たちがみんなで何を実現できるのかを問いたいです。ぜひご参加下さい!


守田の講演用スライドより 下のグラフは4~8月まで守田が歩いた距離 数字は毎月の平均距離 
歩きに歩いて自分が生物であることに再度目覚めた!

#新型コロナウイルス #パンデミック #指定感染症 #アフターコロナ

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