この間読んだ本に 「キリストと釈迦は自分にも弟子にも、妻帯や子を持つことを禁じている。この世界で最大の尊崇を集めている二人にとって生殖は煩悩の種を撒き、地上に災いを加える罪深いもので、祝福されるものではなかったろう」って書いてあったのを、THE NETHERを見て思いだした。
確かにその煩悩がなかったら、この世の醜いことは減るけど、そこが不要ならどうして人は人を好きになるように出来ちゃってるんだろう。
モリス(みっくん)の提案で ドイル(梅雀さん)は シムズ(平田さん)の愛情を確かめ行くことに。だけど、2人で仮想世界に永住することを望まないシムズに絶望して、ドイルは自殺。 その瞬間、アイリスもいなくなる。
中盤にあった、無邪気なアイリスと ダンディなシムズのやり取りが、最後の最後、同じように 梅雀さんと平田さんで再現されるんだけどさあ。
シムズが「私がどんなに君を愛しているか君は分からないだろう」って言うセリフは、梅雀さんバージョンの時だけだったように思ったのよねえ。 違ったらごめん
だから、ドイルは絶望して死んじゃったけど、実は シムズの愛も本物だったのか? たとえドイルが65歳のおじさんであっても。
って解釈で良いのでしょーか??
でもそれなら、アイリスと二人で仮想世界に居続けることを 頑なに拒絶した理由は何だったんだろー。
いやいや、その前に、本当に好きなら その人をまるで遊女みたいに、次から次へと人にレンタルするなんて しなくない?
わざわざ、思い入れのある人の容姿にする心理も分からん。
おまけに 斧で斬殺させるなんてー
常連を断たせる理由もよく分かんないし、断つにしてももっと違う方法ってあるでしょお!? ログイン回数限度を決めるとかさー
私だったら、どーしても好きな人を壊さなきゃいけないなら・・・
人にはさせない。
させてあげない。
自分がやる みっくん、コワい~?
アイリスへの愛があったことを隠しながら、その少女が利用されつつも存在してる世界を、もしかしたら終わらせることになる尋問をしていくモリスの心境を考えると・・・。
仕事に徹した姿の裏には ものすごくプライベートな思いがあったはずで。
初恋の相手がおじさんだったショックも心配しちゃったりしてー
終盤、理性的だったモリスの感情が 静かに爆発する長い沈黙。
舞台が始まった時はね、傘を持って立つみっくんが 細くてきれいで見とれちゃったし、
取り調べのシーンでも、ジャケット脱いで スーツのベスト着てるみっくんがカッコ良くて、
「演劇観賞に徹する!」っていう気持ちが揺らいじゃったんだけど も~ モリスったら 無駄にカッコイイんだから~
それもいつの間にか忘れて 見入っちゃった。
近未来的で閉鎖的な取り調べ室と、クラシックで明るくて鳥のさえずりが聞こえてる仮想空間が、
一瞬にして切り替わる光の演出。
ベテラン俳優さんの熱と、それに引けを取らないみっくんの迫力と。
劇場っていう狭い空間で 贅沢な時間でした~!
ちゃんと 「作品」として 良かった!!
私はネットのモラルってことより、愛って不自由だなーってほうに感想が寄っちゃったかも。
つくづく、肉体っていうのは 精神の入れ物でしかなくて、たとえ入れ物を入れ替えられたとしても
最終的に欲しいのは 好きな人の心でしかなくて。
それが叶わない 私の現世の欠如。
久々、私の座右の銘?『愛とは絶え間ない欠落感』を思いだしてしまった ランキングボタン、変えよ~
お芝居終わって、役者さんたちがステージに並んでお辞儀。
3回目はみっくんだけが出てきて、何も言葉はないけど、ぺこりぺこりとしながら 手を振って消えていく。
みっくんに戻ったみっくん。
客席全員が 私と同じみっくんを同時に見てる。
途端に・・・
ここにいる人たち みんながみっくんを好きな事が辛い
みつログに 「アイスが食べたい。2公演目行ってきます」って書いてた日の 2公演目。
あれは 「甘い物が食べたい」みっくんだったんだ。 かわいい。
あ~あ。
みっくんがそこにいる・今何してるかが はっきり分かる時間が終わった。
また生きてる世界が分かれちゃった。
子どもの頃に読んだシンデレラって、0時を過ぎて王子様と別れても、もう会えないのかもしれないっていう切なさ、感じられなくなかった?
あれ、ただ「結婚相手に選ばれたラッキーな人」なんじゃ? もっと前から王子様を本気で好きだった人がいたんじゃ~?
好き度でいったら、私のみっくんを想う気持ちの方が勝ってるのに。
どうにもならない。何も起きない。
『愛する人が隣にいない。そんな人生に意味はあるのか』
ない。
帰り道。
一般人とは違うオーラに、ふと見れば、平田満さんとシライケイタさん。
シムズとウッドナットが 新大久保を歩いてる~!!
でねー、帰りの電車で。
お友達からいただいた紙袋を 網棚に乗せてたら 忘れて降りちゃって―
急いで駅に電話したら 「それらしい物はここに届いてますが・・・照合したいので、もうちょっと細かい特徴を教えて」って言われ、迷わず 「ストラップとシールに 北山宏光って書いてあります」
即 「あ。間違いなく この荷物ですね」 って承認されました