ビッグボーイの限界はR548.5mm!

 

 

 

本日もケンズ鉄道にご乗車いただき

ありがとうございます。

 

先日、あるお客様からこんな問い合

わせをいただきました。

「カトー社がビッグボーイを発売

するという話を聞いたのですが

本当ですか?」

 

「えーっ! それほんまなん?」

 

いやいや、恥ずかしながらおじ

ちゃんも寝耳に水だったからね、

お時間をいただいて調べさせ

てもらったんだよ。

するとね、確かにカトーUSAさん

のフェーズブックサイトでそのよう

なコメントを見つけたんだよ。

 

「おじちゃん、情報が早いとか

ゆーてあかんやん 笑」

 

面目ない・・・/(^-^;;

 

それは、今年の6月26日付

2019 Nスケールコンベン

ションに関する同社の投稿

内にありました。

前述のお客様と同様の質問が

閲覧者からあり、それに対する

カトーUSAさんの回答が、

「”20th Century”はコンファーム

(confirm)され、ビッグボーイは

研究開発中として発表されてい

ます。」 というものでした。

この閲覧者がどこからか聞いた

ということは、北米では発表済み

の情報なのかもしれません。

 

「コンファームてどうゆうこと?」

 

確認するってことなんだけど、

何が確認されたかは書かれ

ていないんだよ。

ニューヨークセントラルの20th

Century Limitedは、以前の

同社主催のアンケートで要望の

第一位だったことと、前後の文

脈から製品化の可能性が高い

か、既に確定してるというように

推定できるけれど、この発言だ

けでは断定はできないね。

さらにビッグボーイに関しては

”reserching and developing”、

つまり調査、開発中ということ

なので、少なくとも社外向けには

製品化が確定しているわけでは

ないというスタンスだね。

 

「そやけど調査はしてるんや (^^ 」

 

既に動態ナンバーのFEFを製

品化しているから、今年レストア

が完了して話題沸騰のビッグ

ボーイにも大いに食指が動い

ていることは確かだと思うよ。

 

「そのFEFとアサーンの

#4014で、重連のエクス

カーションを再現してはる

動画を見たことあるわ (^^ 」

 

カトーさんがもしビッグボーイ

(多分#4014)を発売したら

同社の製品だけでこの重連を

再現できるからね !(^o^)

 

今回のビッグボーイの復活劇は

もちろん北米で大きな話題となっ

ています。

それにちなんだ記念グッズも

作られています。

例えば、大手鉄道雑誌出版社では、

ビッグボーイのジグソーパズルを

販売しています。

ビッグボーイ4014 レストア パズル 記念商品

ビッグボーイのジグソーパズル。 右は今回新しく販売が開始された#4014バージョン。

人気のビッグボーイですので、

既にジグソーパズル商品は

あったのですが(左)、今回

#4014に特化した商品が

追加されています。

(どちらもお取り寄せ可能です)

 

その他にも、製造された25

ナンバー種全てを網羅した

写真カードセット(36枚入り)や、

ピンバッジなどもあります。

(お取り寄せ可能です)

ビッグボーイ 4014 記念グッズ ピンバッジ 写真カード

ビッグボーイのフラッシュカード(左)とピンバッジ(右上、右下)

特に右上のピンバッジは大人気で

販売開始から間もなく売り切れに

なり、先月増産されたロットもまた

現在品切れ中という状態です。

 

「さすが人気ナンバーワンの

蒸気機関車やねっ! (^0^)」

 

蒸気機関車の中で世界最大級の

機体であることは有名だけれど

実は意外と小回りが効くんだよ。

 

「車輪があんなぎょーさん

ついてんのに?」

 

実物のビッグボーイが通過できる

最小曲率は「20度」と言われてい

るんだ。 実際に通過したことが

ある値なのか、設計上の話なのか

はわからないけれどね (^_^;

 

「なんで曲率が「度」なん?

半径の長さであらわすん

ちゃうの?」

 

実際の北米の鉄道ではね、曲線

路の曲率の度合いを半径ではなくて、

線路の円弧が作る中心角度であら

わすんだよ。

もちろん、中心角だけでは曲率が

決められないから基準になる

「コード(弦)値」が決められていて

北米の基準は100フィートに

なっているんだ。

つまり、100フィートのコード(弦)

をもつ円弧(曲線路)が作る中心

角の大きさで曲がり具合を表すん

だよ。

だから中心角が大きいほど曲率

半径は小さい計算だね。

半径で表すよりも角度で表した方

が実用上は便利らしいよ。

 

「うわぁー、

よーわからへんわー (>_<)」

 

じゃー、ビッグボーイの限界と

言われる「20度」が、どのくらい

の曲率半径になるのかを調べ

てみようね。

 

図を描くと判りやすいのですが、

曲率半径と中心角には以下の

関係があります。

R=50/sin(θ/2)

「R」はフィート単位の曲率半径

で、「θ」が度(デグリー)単位の

中心角度です。

ちなみに分子の「50」は基準コ

ード値100フィートの半分の値で、

他の基準コード値を使用する

場合には、50の代わりにその

半値を代入すれば計算できます。

この式を使用してビッグボーイの

限界「20度」から限界曲率半径

を求めてみます。

上の式の「θ」に「20(度)」を代

入して計算すると、「R」は

約287.94フィートになります。

これをメートルに換算すると

(1フィート=約0.3048メートル)

約87.76メートル(曲率半径)に

なり、これが実際のビッグボーイ

がこなせる限界曲率半径という

ことになります。

 

「それ、大きいんか、小さいんか

わからへーん (>-<)」

 

だよね・・・笑

 

じゃー、これを160で割って

Nゲージサイズにしてみるよ。

87.76÷160=0.5485(メートル)

1000をかけてミリメートルに

するとR548.5mmだねっ!

アトラス線路(CODE55)なら

十分守備範囲だよ。

ちなみに、HOスケールなら倍の

R1,097mmかな。

 

「わー、これやったら

小回りきくんがよーわかるー (^o^)/ 」

 

おじちゃんも最初にこの値を

知ったとき、ちょっとびっくり

というか意外だったよ!

きっと、設計段階から鉱山のよう

な山岳路が想定されていたんだ

ろうね。

この付近の曲率をビッグボーイに

通過させてその姿を見たら、この

数値のおかげできっとゾクゾク感

マックスだよねっ! \(^0^)/

 

今年は貴重で特別なビッグボーイ

の復活年です。

来年にはアサーン社からチョーク

サイン付きの製品(Nゲージ)も登

場予定ですので、この機会にビッ

グボーイにどっぷりつかってみる

のもいい思い出になりそうですね

(^-^)

 

「ほんで、もしかしたら

カトーさんからもな!」

 

当分、ビッグボーイの話題は

なにかと続きそうだね。

 

それではみなさま、

また次回までさようなら (^0^)/