夫の匂い。大切にしまっておきたい | 私も一緒に連れて行って

私も一緒に連れて行って

夫と死別。ふたり家族でした

今日の天気予報では雪かもしれないと言っていたけど

雨が少し降ったくらいで寒い曇りだった。

こういう天気の方が心地良く感じる。

晴れだと家にこもっているのが悪さをしている様に感じて

何かしたいとは思っていないのに

何かしなくてはって考えてしまう。

でも、悪天候だと家にいても良い既成事実が

ある感じがして安心する。

それに週末はひっそり家にいたい。


犬を抱っこしながら録画していた断捨離の番組を見た。

問題を抱えている人が断捨離するという週一のテレビ番組。

二時間の特番だった。


死別して8年目たってまだ悲しみの中にいる主人公の女性。

リビングは紙の山。

他の部屋も箱やら色々、ドアもまともに開かない状態。

思った通りご主人様のものを、遺品整理するのが辛いと。

一ヶ月で暮らすスペースを確保出来て

ご自身の好きだったことや

これからは楽しみたいと最後は笑っていた。

 

時折、泣きながら見た。


うちの二部屋もまったく手つかずで、ドアは開くけど

部屋として機能していない状態だ。

なんとかしないとな、って思ってるけど

夫の気配を消すのが怖い。

私はまだいいや。だってまだ半年・・・

そろそろ七ヶ月だけど

まったくダメなんだ。

いないという事を理解する前に連れて行ってよ、と今も思ってしまう。

いけないと思われるかもしれないけど

毎日夫の遺影に向かって早く私も連れて行ってよと言ってしまう。

言うだけなんだから、いいよね。


その方は死別8年目でも私と同じだった。

「一人にしないと言っていたのに逝ってしまい
生きていたいと思えない」
「帰ってきて欲しい」


自分のこれからの人生を見られない様だった。

この方が最後には笑っていて良かった・・・とは思える。

テレビで見る限りしか分からなかったけど

この断捨離で本当に次の人生を歩んで行けたら良いなって思う。


私には断捨離でどう心境が変わるかは今は分からない。

うちのリビングは夫がいる時とはまったく変わった。

かなり捨てた。

夫の遺骨をリビングに迎える時に

これまでの状態ではとても無理だったから。

それに犬を迎える時にもスッキリと変えた。

犬にとって走り回って暮らせる状態じゃかったから。

でも、ものを色々処分しても綺麗スッキリ変わっても

夫がいない喪失感は変わらず。

夫の物一つにこだわってしまう。

あの人の匂いがするならなおさらで。

 

匂いはずっと大切にしまっておきたい。

 

確かに夫がいたって思っていたい。
 

自分がこのままじゃいけないってまったく思えない。

 

また今日も夫のシャツ抱えて寝よう。

 

そういう毎日だ。


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