高校を卒業し、地元のショッピングセンターの食品売り場に就職しました。

卒業してから車の免許をとったので、しばらくはバスで通いました。

教習所のお金は父がローンで払ってくれたと聞いています。





高校生になった時に感じた世界が広がった感覚。

今度はそれとは比べ物にならない程、終わりが見えない程に広がった世界にぽつんと1人放り出され、不安に押しつぶされそうでした。

もうチカちゃんをお手本に振る舞うことは出来ない。

職場の先輩達と上手くやれるだろうか。

同期入社の子とも仲良くやれるだろうか。

もし失敗して気まずくなったら辞めなきゃいけなくなる、そして次の仕事を探さなきゃいけなくなる...!

どうしよう、どうしよう、どうしよう...!

毎日こんなことばかり考えていました。


それでも今までよりも広がった行動範囲にワクワクしていたわたしは、今までしたくてもできなかったことを片っ端からしてやろうと思い、まず髪を染めました。

といっても光に当たると分かるレベルの茶色だった所がチキンで今思うと笑えるんですが、当時はそれで満足でした。

あとは欲しかったCDを買いました。

これも爆買いとかではなく、確か蜉蝣のシングル3枚でした。

これも今思えば小さ過ぎて笑ってしまいますが、当時は、ヤバい、こんなに買い物しちゃった...!なんて思って仕事中ニヤニヤしていたのを覚えています。



仕事はシフト制ではなく、休みの曜日が決まっていました。

ほかの曜日に休みたい時は代わってくれる人を自分で探すシステムで、わたしはライブにたくさん行きたいのに休みが固定だと困るなぁ...と絶望したのを覚えています。




あいみちゃんとわたしが就職組で、他のみんなは進学で地元を離れました。

みんなは新しい所で新しい出会いがあって、わたしより仲良しの友達も出来るだろう。

楽しい事がたくさんある新生活の中で、私の事なんか忘れていって...でもわたしにはみんなしかいなくて、だんだん来なくなる連絡をずっと待ち続けるんだろう。

勝手にそんなことを考え、高校の友達とは連絡を取らなくなりました。

この辺がもうコミュ障というかなんというか、いろいろこじらせていてどうしようもないのですが、当時は真剣でした。

今でも似たようなことは考えますが、昔と違って表には出さないように出来ます。