春先と蛾と山ピグミーポッサム

最近は体験する事が無くなったのですが、メルボルンの春先の夕暮れにちらほらと蛾が飛んでいるのを見かけた翌朝、朝一で外に面している玄関やバルコニーのドアを開けるとバサーーっとこげ茶色の蛾が多量に降りかかってくるという悲劇が、昔は毎年1回必ずの様にありました😱😱😱😱。その日以降は網戸をしっかり閉めておかないと家の中まで入って来る事も。。。

春になって蛾の大量発生~~😨

ボーゴンモス (Bogong Moths)

自然の多いオーストラリアならではの出来事かと思っていたのですが、どうも、この蛾、

ボーゴンモス (Bogong Moths)』(学名:Agrotis infusa)

という名前があるそうで、春先に、気温が低い山脈部へと数百キロから千数百キロの距離を大群で移動して洞窟や岩の割れ目の中に集まってじっと夏を過した後、生まれた場所に戻って卵を産むそうです。


山ピグミーポッサム (Mountain Pygmy Possum)

Mountain Pygmy Possum
山ピグミーポッサム
(https://www.zoo.org.au/possumsより)

実はこの蛾が、山脈に住む動物にとっては重要なタンパク源になっているみたいで、NSW州とビクトリア州の境付近の山脈地域に生息する小さいネズミほどの大きさで絶滅の危険に晒されている

山ピグミーポッサム (Mountain Pygmy Possum)』(学名: Burramys parvus)

の貴重な食料でもあるそうです。


  

[] この「山ピグミーポッサム」は上記の限られた地域でしか生息が確認されていないそうですが、他のピグミーポッサムはオーストラリアの他の地方やニューギニア島にも生息しているそうです。


モストラッカー (Moth Tracker)

ここ2年ほど、山ピグミーポッサムの生息地の山脈にボーゴンモス(蛾)がほとんど現れなかった模様で、その原因を究明すべく、『モストラッカー (閲覧注意)』なる、ボーゴンモス目撃情報タレコミサイトを数日前に立ち上げたそうです。

要はボーゴンモスを見かけたら確認写真付きで場所を登録していき、どうにか蛾の生態と移動パターンを把握しようという事らしいです。上手くいけば山ピグミーポッサムの餌となるボーゴンモスが山に大量に集まる改善策がどうにか。。。というか春先の早朝にドアを開けるとまた。。。

  • モストラッカー』ですが、地図の蛾のマークをクリックすると目撃された蛾の画像が表示されます。。。😇😇 閲覧要注意
  • 夜行性のボーゴンモスが街の照明に集まってしまい山にたどりつかないのではと考える研究者もいるらしく、ボーゴンモスの通り道になる場所では夜間に無駄な照明を点けないようにと呼び掛けています。
  • 山に集まるボーゴンモスは栄養価が高いらしく、美味しいブッシュタカでもあるみたいです。。ピーナッツバターみたいな味だとかw


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