オカルト・怖い話

『呪いの存在』怖い話シリーズ26

過去に作られた呪いの呪物により起こった恐ろしい話・・・

『呪いの存在』

呪いや怨念のたぐいなど存在していない・・・

そう信じていた青年が、友達の様子がおかしいと気に掛けていたが・・・

その翌日に青年は死んだ・・・

今回は世にも恐ろしい怪談話『呪いの存在』をお伝えします。

怖異 恐子
皆さん、こんにちは・・・

毎度おなじみ心霊界の石原さとみこと、コワイキョウコです・・・

呪いなんて、この世にはないと思っている人が大半ですよね・・・

しかしもしも、あなたが理不尽で惨い殺され方をしたとしたら、どうでしょう・・・

あなたを殺した人間を呪いたいと思うのではないですか・・・?

それでは怖い怖い怪談話・・・

『呪いの存在』

どうぞお楽しみください・・・

※このお話は5分ほどで読むことができます。

『呪いの存在』【怖い話シリーズ26】

 

俺には二人の大切な友達がいました。

小学校からの付き合いの友達で、社会人になってからもよく一緒に酒を飲みに行くような間柄。

 

去年の今頃も、その友達を含む三人で酒を飲んでいました。

 

その友達をA、もう一人の友達をBとして話を進めます。

お酒を飲みながらAが急に・・・

「お前ら、呪いを信じるか?」

とか言いだした。

 

Aは地元では唯一の国立大学に進学していて、選考も理系でオカルトを信じるタイプでは無く、Bは呪いとかのオカルト好きだったけど、Aがそんな話をすることが無かったから俺もBも「?」となっていました。

だがAは話を続けた。

 

「小学校の頃、俺の家の近くの共選所で遊んでいた時に、石に腰掛けててお爺さんがいただろ?あのお爺さんが少し前に亡くなったんだけど・・・」

 

俺らはよくAの家の近くで数人で遊んでいました。

その時に遊んでいる俺らを、優しげな感じで眺めていたお爺さんがいたことは良く覚えています。

 

小学校を卒業してからは、そこで遊ぶことも無くなって、それ以降は見たことがありませんでした。

 

「死んだ理由は呪いだ」

 

俺もBもキョトンとなってりました。

いくらBがオカルト好きで、急に呪いで死んだとか言われても・・・

Bも「はっ?」って感じでした。

だがAは話を続けた。

 

「今年の大雪でハウスとか、脆い建物とかいくつも潰れただろ?あの共選所にあった社も潰れたんだ。だが、社の下には怨念の込められた井戸があって、その中で呪いの力を強めた『モノ』があった」

 

それを聞いたBがゾっとした顔をしました。

はオカルトは好きだが、霊的な現象を信じている訳ではなく、そういう映画を見たり、伝承を調べたりして、みんなと話をするのが好きといった感じでした。

 

強い思いは具体化するみたいな事は本気っぽく言っていましたが・・・

 

「それは何十年も前に部落に何人もの死者を出した悍ましい呪具だ。その呪具が再び人を呪い、まずはお爺さんが殺された」

 

俺は正直な話、呆れていました。

学生の頃ならまだしも、30も過ぎた男が話す内容では無い。

でも、Bは強い興味をいだき話し始めた。

 

「それって俺らの地元に伝わる蠱毒(コドク)の話かな?だったら、聞いたことある」

 

その名前はAは聞いていなかったらしく・・・

 

「蠱毒?」

 

と逆に質問していた。

 

Bは話を続けた・・・

 

「違うの?俺が聞いたことあるのは、100年近くも前に、あの近くに住んでいた女の旦那が死んだ・・・。」

「その旦那は女に暴力を振るっていたので、女が旦那を毒殺したと噂があったけど、証拠がある訳でもなく、捕まるようなことは無かった・・・」

「しかし、近所の人は忌み嫌い、その女の子供と自分の子供を一緒に遊ばせることも避け、女も子供も除け者にした。」

「孤独になった女は、なにかの宗教のようなものに嵌ったらしい・・・。昔の事なので、今で言う新興宗教とはまた別のものかもしれないのだけど・・・」

「それからしばらくして、同じ地区で子供が亡くなる疫病が流行った。実際に4人の子供が無くなったらしい。」

「医学が進歩していない時代なのもあって、その女が除け者にされたことを怨んで呪いを掛けているのではと言う噂が流れた。」

「村の人は実際に女のところにいって呪いを解かないとお前も二人の子供も殺すぞと言ったらしい。女は不気味に笑いながら呪いを解く方法を言ったらしい。その方法が『蠱毒』だ」

 

Bは続けて、その方法とその後を話した。

 

「3人の子供を井戸の中に1ヶ月閉じ込める。食べるものが無い井戸の中では別の子供を食べるしかなく、最後に生き残った子供が呪いを破ることができる。」

 

「だけど、そんなことさせる親がいる訳がない。怒った村の人は、その女と二人の子供を井戸に落として閉じ込めて蓋をした。呪いを掛けた人物がいなくなれば呪いが終わると考えたらしい。女自身が蠱毒の虫にされた訳だ。」

 

「しかし、1ヶ月たってもゴツゴツと石を叩く音が中から聞こえる・・・」

 

「蓋を開けたのは音が聞こえなくなってしばらくした1年後の事だった。蓋を開けたら女と、子供一人の死体。なぜかもう一人の死体は発見されなかった。井戸には血と爪の跡で酷い状態・・・」

 

「普通なら井戸の水で血が落ちるはずなのにべったりと付いていたとか・・・」

 

「死んでいるのを確認してから、もう一度蓋をしたらしい。だけど、疫病で5人目死者が出た。呪いが終わっていないと思った村人達は恐れおののいていた・・・」

 

「そんな状況の中で、徳の高い坊さんに助けを求めた。状況を把握した坊さんは少なくとも最初の4人は呪いでは無いと言った・・・」

 

「除け者にされ、子供にまで惨めな思いをさせられた母親が、嫌がらせで蠱毒の話をしただけだと・・・」

 

「しかし、村人は除け者にした親子で蠱毒を実行してしまった。虫で行っても恐ろしい蠱毒を人間でしかも親子で行ったとなると、想像もつかないほどの憎悪が生まれていることになり簡単に消すことはできない。」

 

「井戸の中と、井戸の蓋の上に1つづつ仏像を置いて、呪いが外に出ることを防ぎ、長い年月の中で怨みが薄くなるのを待つしかないとの事だった。」

 

「坊さんは2つの仏像を彫って呪いを抑えることにした。1つを井戸の中に入れるために、蓋を開けたらしい。そこで坊さんはさらに驚愕した。」

 

「女の首に掛けられたネックレス状のものが強烈な怨みを纏った呪具になっていると。子供と自分を殺される女の怨み。しかも、呪うために自分の子供を、もう一人の子供と一緒に食べて、石で骨を砕き、砕いた骨を子供の血で染まった衣服で包んだものだと・・・」

 

「これはもう、完全に押さえ込むのは困難だとの事だった。この呪具を使い母親は村人全員を殺すような呪いを掛けている。もう、この場所から逃げるしかないと・・・」

 

「呪いを信じた村人は引越し、信じなかった一部の人は残った。その、残った人は短い間に全員が病気で死んでしまったらしい。一度、完全に村から人が居なくなったことになる・・・」

 

「長い年月が流れて、また村には人が戻ってきたけど、呪いが完全に消えた訳ではなくて、今でも呪いが外にもれないように2つの仏像で抑えているとか・・・」

 

Bが話したのは、そんなような話でした。

それを聞いたAは・・・

 

「自分の知っている内容とは違う」

 

と言いながらも、Bに良く知っているなという雰囲気・・・

 

俺はホラーは大好きなので面白半分で聞いていたけど、AとBは真面目に話していました。

 

Bいわく・・・

 

「俺はオカルトは好きでも信じたりはしない。でも、この話は○○の坊さんに聞いた話だから、まったくのデタラメではないと思ってる。呪いとかは、ただの言い伝えにしても、なにか話しの元になる事件があったかもしれない・・・」

とのことだ・・・

 

Aが・・・

「あのお爺さんが死んだのは、その黒い袋が原因だ・・・」

と言い、少し静寂があったあとに・・・

「人を呪い殺す力を得たら何をする?」

と言い出しました。

 

俺もBも「へっ?」って感じだったけど二人とも・・・

 

「何もしない。そんな力を欲しいとも思わないし、そんな力があったらむしろ捨てたい」

と言いました。

 

Aは・・・

「リアルに想像出来ないとそうなるよな」

とか言っていました。

 

楽しい話ではなかったので強引に話を変えて、その日は解散した。

 

後日、携帯にBから電話がかかってきた。

今から二人で会おうとの事でした。

俺はそれを了承し、Bと飲みにいった。

 

Bが「Aのことどう思う?」と聞いてきた。

 

「明らかに弱った感じだし変だよね・・・」

と話すとBは・・・

 

「前にあったときに話にでたAの話覚えてる?」

 

と言ってきたので、覚えていると話すと・・・

 

「たしかに、あのお爺さん亡くなってたよ」

との事だった。

 

「俺はあの時に『衣服で包んだもの』とは言ったけど、『黒い袋』なんて言ってない。あいつは、少なくともあいつ自身が呪いの道具と思い込んでいる何かを手に入れたんじゃないかと思ってる・・・」

 

「あいつが「まずは」お爺さんが殺されたって言ってたから、ほかにも周りに死んだ人がいないか調べてみたけど、とくにほかに死んだ人はいなくて、その点は安心した」

 

それを聞いてBは本当に呪いとかを信じているのかと思い・・・

 

「本当に呪いなんて信じてるの?」

と聞いてみました。

 

「いや、俺だって呪いなんて信じないよ。でも、強い怨みが伝わればなんらかの悪影響を及ぼすことはあると思う」

との事でした。

 

「呪いは信じないけど、伝承が伝わっていた事は確かだし、もし伝承どおりの道具が存在しているのならば人を狂わせる力はあるのかもしれない・・・」

 

「この前、飲みながらAを観察していたけど、明らかに普通じゃない。何かあるなら止めてあげないと・・・」

 

「この間の蠱毒の話だけど、母親が自分の子供を食べていたなら夜叉だ。人を食う鬼は夜叉になる・・・」

 

「それは他で聞いた呪具の作り方とも一致する。呪いなんてものは存在しない。」

 

「でも、「それ」が出来た原因を知ったのであれば精神を病んで異常をきたしても不思議は無い。俺たちがAを支えてやらないと・・・」

と言っていました。

 

その翌日にBは事故で亡くなりました。

長い付き合いの友達なので、本当にショックだった。

Bの葬儀でAに会った。

 

葬儀の後に二人で食事にいったのだけど・・・

 

「あいつは、俺の事を悪く思うからこんな事になるんだ」

「飲んでいるときに、あいつ俺のことをジロジロ見ていたろ?」

 

とか、まるでBが死ぬのが当たり前のような事を言ってくる。

 

俺が何を言っているんだという雰囲気を出すとAはニヤニヤしながらポケットから取り出した。

なにかネックレスにするような紐のついた黒い袋でした。

 

俺は本当にゾっとした。

 

Aの雰囲気と袋の雰囲気が一緒と言うか、なにか別の空間に連れていかれた感覚と言うか・・・

本当に呪いかなにかの類ではないかと思ってしまった。

 

Aに・・・

「まさかBの事故に、お前がかかわっている訳じゃないよな?」

と聞くと・・・

「まさか。呪いなんである訳ないでしょ」

とAは不気味にニヤニヤしながら言った。

 

さらに・・・

「でも、俺に悪意をもっているヤツはそうなるのかもね」

と言うと、恐ろしくおぞましい影を感じた。

 

俺はAの気に触らないように会話を進めて、その日を終えた。

 

それからしばらくしてAに呼ばれた。

 

電話越しに・・・

「アレがくる・・・アレがくる・・・」

とブツブツ言っていて状況が掴めなかった。

 

Aの家にいくと部屋に通された。

Aの部屋には何度も行っていたが、まるで雰囲気が変わっていました。

部屋中にお札が貼ってあったり、なにか赤い文字が大量に書かれていた。

 

Aは・・・

「やっぱり使ってはいけなかった・・・」

と震えている。

 

俺には直ぐに「アレ」のことだと解った。

Aにアレはどこにあるのか聞いたが答えない。

 

「お前も俺を呪う気だろう!」

 

と言って取り付かない。

なんとかなだめようとすると大暴れしだしたので、その日は帰ることにした。

 

しかし、それ以降はAに連絡が取れなくなった。

Aの家に行っても出てこない。

 

しばらくして・・・Aが亡くなったとの連絡を受けた。

死因は心臓発作とのことだった。

 

葬儀は家族葬で行われて俺は参加できなかった。

俺は短期間に二人の友達を失いました。

二人とも大切な親友でした。

その親友の死を「呪い」なんてもののせいにしたくない。

でも、Aが亡くなってから今までにAの家の近くで3回も葬式が出ている。

 

普段は数年に1度しかない程度の小さな地区なのに・・・

Aが持っていた黒い袋はいまだにAの家にあるのでしょうか・・・

 

『呪いの存在』【怖い話シリーズ26】

怖異 恐子
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