【半沢直樹】怒りの咆哮! 半沢直樹は日本1億人の代弁者だ!!

2024年4月11日

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半沢直樹最大最強の魅力

「人の善意は信じますが、やられたらやり返す。倍返しだ」

巷には何でもわかりやすい所だけ切り取って、使いやすいように使ってしまう風潮が流れている。

私も小説家を名乗っている以上そういう風潮には、一家言あるとしかいいようがない。

半沢直樹の最大最強の魅力は、その激しさだ。

半沢直樹は、性善説だ。

それは小説の中で何度も語られている。

事実として第二部である今期の半沢直樹では、新たな問題が勃発するまでは、出向先である東京セントラル証券であくまで静かに業務をこなしていたという。

下々の人間の代弁者

半沢直樹は、我々虐げられる麻生太郎いうところ下々の人間の、代弁者だ。

日本人というのは、世界でも稀に見る民族だ。
世界では、どんなものよりも自分、個人主義が当然であり、あくまで自分の利益、自分の目的のために社会、会社を利用するというスタンスだ。

しかし日本では、その昔厳しい年貢の取り立てや飢饉が襲った厳しい時代に連座制や村社会、長屋暮らしというものが定着してしまったせいで、自分本位に振る舞うことが悪とされ、村、会社、社会のために自分を殺すというものが美徳とされる文化が形成されてしまった。

その弊害ともいうべきか、第二次世界大戦後のGHQの手によって資本主義が形成されるにつれ、金を持っているもの、権威を持っているもの、会社の上司、それが覆すことのない圧倒的上位者として君臨するという構図ができてしまった。

その下につく者たちは、社会的に、金銭的に、そして美学や倫理的に、どんなにきつくいわれても、従わざるを得ない、そのような縦社会が形成されてしまった。

昨今でこそパワハラ、モラハラが法的に整備されて、男尊女卑の撤廃によって、少しずつ表沙汰にされてきてはいるが、まだまだその実態は根深いといわざるを得ない。

半沢直樹は、町工場で暮らし、小さなネジ1本に向き合った、あくまでひたむきで真面目な、そんな男だった。

しかし銀行からの融資が受けられず父が自殺したという衝撃の事件から、権力や権威、金の力、それによって自分の利益だけをかっさらおうとする輩には、徹底抗戦するという激しさを持つようになった。

半沢直樹は巨悪に屈さない

あくまで半沢直樹が倍返しするのは、巨悪だ。

ちっぽけなチンピラや小物ではない――いや小物でも、他者の利益を踏みにじり、小さくても立派に精一杯頑張っている会社を手のひらで転がそうとする者を彼は決して許さない。

この場面では、これが相手では、この立場では、自分が悪くないと、相手に非があるとわかっていても、頭を下げて、自分が責任を被らざるを得ない。

この社会で生きていけば、どうしようもなくぶち当たってしまう、苦しく、息が詰まる、どうしようもない、袋小路のような状況だろう。

しかし半沢は屈しない。
決して屈しない。

激しさで、巨悪に対する怒りで、そしてそれによって何もかも奪われようとしている被害者に対する責任感で、彼はそのあらゆる略奪をはねのける。

あまりにも綿密にして緻密で大胆な原作であり脚本

そして凄まじいのが、原作であり、脚本の、その巧みさだ。

金融についてのあらゆる知識を、綿密に練り込まれており、ミスリーディングも非常にうまい。これしかないと思わせておいて、その手があったかと、半沢自身に驚かせる。ある意味では卑怯とさえ思わせる(笑

そして1つの事件が起こった場合、決してそれは単純に誰かがある利益だけを狙ってという、そういう単純構図はありえない。

様々な分野の敵味方が入り乱れ、暴力、裏切り、裏の裏をかく戦略、隠れた真実、そういったものが交錯しており、それがもたらすリアリティー、迫力は鬼気迫るものがある。

その中で、決してもう無理だろうと、そう諦めそうなシチュエーションで飛び出す半沢直樹の激しさは群を抜いている。

特に驚かされたのか、宿敵である大和田常務と手を結ぶために、タクシーの前に飛び出したシーンだ。

当たり前のようにクラクションを鳴らす運転手に対して、半沢は一喝。

「うるせ――――――ッ! エンジン切れ!!」

非常識とさえ思わせるような、何もかもをぶち壊すような破壊力。

行き詰まりで、どん詰まりで、もう打つ手がないと日々諦めている我々に、こんなやり方があったのかと、そんな驚愕と、羨望と、そしてカタルシスをもたらす。

ある意味でこれは、現代版の水戸黄門に近い構図でもあると考えている。

巨悪は悪党同士で結託し、謀略を巡らせ、弱い者から吸い上げようとして、それに対して半沢はありとあらゆる手段――敵味方、第三者、仇敵、弱っている相手、ありとあらゆる一切の手段を選ばずそれに対する対抗手段を取り、そして激しさで徹底的に叩き潰す。

それはある意味勝つだろうと信じられているからこそ、その苦しい状況を耐えて、注目して、そして半沢直樹と同じしかめ面でにらみつけて見ることができる。

そんな彼のモットーが劇中で語られ、私は思わず唸ってしまった。

人の善意を信じるゆえの倍返し

正しいことを正しいと言えること。
組織の常識と世間の常識が一致していること。
ひたむきに誠実に働いたものがきちんと評価されること。

それで気がついた。
彼の代名詞ともいえる、やられたらやり返す、倍返しだ、の真意を。

安易な使い方はしないでもらいたい。
彼は子供のように、第二部で何度も語られているが小学生相手のように、単純にやられたから恨みを込めてやり返すといっているのではないのだ。

人の善意は信じているのだ。

その上で、彼は正しいと言うために、世間の常識と一致させるために、誠実なものが馬鹿を見ないために、その身を張って戦っている。

この狭苦しく、堅苦しく、息がつまるような日本に暮らしている、全日本人に捧げるといっても過いでは無い。

半沢直樹は、我々1億人の日本人の代表として、戦っている。

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