初実の果

キリスト教についてまとめるメモブログです。

パスハ(復活祭)の説教 ー 聖金口イオアンによる


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敬虔で愛する人、あなたは公正で輝かしい勝利の宴を存分にたのしむでしょう。
かしこいしもべ、あなたはの喜びの中に迎えられ、喜びあふれるでしょう。
長い斎(断食)を敬虔に過ごした人、あなたはその報酬を今うけとるでしょう。

はじめからここに来ていた人は、今日ただしい報いを受けとります。
第三時にここに来た人がいても、その人を暖かく迎え、宴をつづけなさい。
第六時にここに着いた人がいても、その人が恐れてしまわないようにしなさい。彼への恵みが奪われてはいけません。
第九時まで遅れた人がいても、その人を気にすることなく、近くに入れてあげなさい。
第十一時まで遅れた人がいても、その人の遅刻を騒いではいけません。名誉をねたむは、最後のものを最初のものとして受けいれるでしょうから。主は最後に来た者に最初からいた者と同じ安息を与えるでしょう。

主は最後の者にあわれみを示します。主は最初の者の世話をします。一方には与えます。もう一方にはたまものを授けます。
主は行いを受けいれ、意思を歓迎し、行動を重んじ、施しを称賛します。
ですからあなたがたはみな、主の喜びの中に入りなさい。そうして、最初のものも、最後のものも、同じようにその報いを受け取りなさい。

あなたたちは今、金持ちも貧しい人も一緒になって盛大な祭りをしているのです。
まじめな人も、無頓着な人も、この日をともに祝いなさい。
斎をまもった人も、まもらなかった人も、今日を喜びなさい。
ここには満ちみちた食卓があります。すべてあなたたちの贅沢な宴です。
太った子牛もいます。誰もここから離れておなかをすかせてはいけません。
みな信仰の宴を楽しみ、愛と慈しみの富を受けとりなさい。

誰も貧しさを嘆き悲しんではいけません。普遍の王国があきらかになったからです。
誰も不義を泣いてはいけません。ゆるしが墓からあらわれたからです。
誰も死を恐れてはいけません。救い主の死がわたしたちを自由にしたからです。
とらわれの救い主が死を打ちこわしました。自ら地獄に下り、とらわれの身となったことによって。

地獄の肉を味わい、苦しみました。イザヤは叫び預言しています。
地獄は言いました。『下界であなたに遭い、苦しんだ。』
地獄は苦しみました。壊されたから。
地獄は苦しみました。くじかれたから。
地獄は苦しみました。打たれたから。
地獄は苦しみました。倒されたから。
地獄は苦しみました。鎖で縛られたから。
地獄は肉を支配し、を見ました。
地獄は地を支配し、に遭いました。
地獄は見えるものを支配し、見えないものの上に倒れたのです。

死よ、あなたのトゲはどこにあるのですか。地獄よ、あなたの勝利はどこにあるのですか。
キリストは復活しました!あなたがたは打ち倒されました!
キリストは復活しました!悪魔は堕ちました!
キリストは復活しました!天使は喜びました!
キリストは復活しました!命こそ支配者です!
キリストは復活しました!死者はもはや墓にはいません!
キリストは死者の中から復活しました。そして、眠りに落ちた人々の初穂(first fruits)となりました。栄光と支配は世々にのものです。アーメン。

聖金口イオアン(聖ヨハネ・クリソストム)について

金口(きんこう)イオアン(ヨハネ・クリソストム)は、347年ごろにアンティオキアで軍司令官の家庭に生まれた。若い頃は優れた哲学者や修辞学者のもとで学び、381年に輔祭助祭)に叙聖された。386年に聖イオアンはアンティオキアの主教フラウィウスによって司祭に叙聖された。

やがて聖なる説教者としての名声が高まり、397年にコンスタンチノープル大主教ネクタリオス(聖グレゴリウスの後継者であり神学者)が死去すると、聖金口イオアンはコンスタンチノープルの新しい大主教になるためアンティオキアから招集された。

404年に追放され、そのために長らく病気に苦しみ、その後アブハジアのピティウスに移され、そこで聖体を受け、「すべてにおいて神に栄光あれ!」と言い残して407年9月14日に主のもとで眠りについた。

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