アメリカ先住民の詩と遠い思い出 | 黄昏黒猫屋敷ー布人形とイラストの小部屋

黄昏黒猫屋敷ー布人形とイラストの小部屋

世間からかなりずれている管理人、黄昏黒猫堂こと黒猫が自作人形やイラストを発表しつつ、ニート、ひきこもりなど生きずらさを考える。(画像一覧で作品を見ていただけるとうれしいです。)

 僕が好きなアメリカ先住民の口述の詩を二編。

 

美がまえにある

美がうしろにある

美が上を舞う

美が下を舞う

私はそれにかこまれている

私はそれにひたされている

若い日の私はそれを知る

そして老いた日に

しずかに私は歩くだろう

この美しい道のゆくまま

 

 

今語っているものは神

あなたの足で私は歩く

私はあなたの肢体で歩く

私はあなたのからだを運ぶ

私にかわってあなたが思う

あなたの声が私のために語る

 

 ふたつのの詩は、遠い昔、姉弟のように僕と一緒にいた、ふたつ年上の女性が、僕の誕生日にくれた本の中にある詩です。その人は遠い外国に旅立ち、今はどこでどんな暮らしをしているのかもわかりません。それでも、その人がいた時間は綺麗に凍結されて、水晶のように透明で、その人が、この詩のような人生を送ってくれていたらいいなと思います。その本は今ではすっかり薄汚れているけれど、今でも居間の本棚の奥で、校庭に埋められたタイムカプセルのように眠っています。

 恋のようでいて恋ではなかったその人と僕の不思議な関係。妻は言います。「あなたの中に住んでいる少女が素敵なお姉さまに憧れていたのじゃないかしら。」、と。妙な表現だけれど、不思議とそんな表現がしっくりします。

 

それでも、奥華子の「ガーネット」を聴くと、少しだけ胸がちくっとします。

 

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