【コラヴァン比較】フランス-ブルゴーニュ-赤ワイン / DOMAINE DE LA TOUR Bourgogne COTE CHALONNAISE PINOT NOIR 2002

フランス

コラヴァンを使って、熟成ワインの味わいにどれくらい変化があるか実験してみました。

ワインは、先日更新したブルゴーニュを使います。2本買っておきました。お店曰く、仕入れも同時だったとのことで、状態はほぼ一緒だと思われます。

↓結構減ってる。


実験は以下の通り。

・不規則にコラヴァンして飲む。
飲みたいタイミングは突然やってくるので、毎週x曜日に飲む/n日おきに飲むといったことはしない。

・だいたい100mlを測ってからグラスに移す。
コラヴァンからダイレクトにグラスに注ぐと測れない。秤に乗せながらでも良いが不安定なので、避けたい。また、ワインがグラス内に飛び散って見た目が悪い。

・グラスは、ジャンシスロビンソンを使用。

・コラヴァンのニードルは、スタンダードを使用。
ヴィンテージニードルなども販売されていますが、手元にこれしかないので。

・保存はコルクのまま、15度のワインセラーに寝かせる。
途中に1週間程度ワインセラーが故障し、その間20度に晒された期間あり。


それでは開始。

■コラヴァン1回目 2020/04/29

外観
オレンジ色、レンガ色の入ったルビーレッド。粘性はややしっかりとしている。向こう側が見通せないくらいの色調。熟成感のあるワイン。

香り
枯れ葉、腐葉土。梅干し、ドライフルーツ。やや獣やなめし皮の要素もある。茎由来か、ヴェジェタルやミントの様なスッとする感じもする。20-30分経つと獣っぽさが際立ってきた。

味わい
しっかしとしつつ、丸みのある酸。果実味はやや枯れ気味。一方でタンニンは存在感がある。余韻は中程度で、酸が中心。


■コラヴァン2回目 2020/05/06

外観
ややオレンジが入った、レンガ色のルビーレッド。粘性はしっかりとしている。熟成感のあるワイン。

香り
枯れ葉、腐葉土。梅干し、ドライフルーツ。獣感やなめし皮の感じは初回よりも強調されている。初回には感じられたヴェジェタルな要素は控えめ。

味わい
果実味はあまり感じられない。酸も穏やか。タンニンは相変わらず存在感がある。余韻は中程度で、枯れた果実味が勝る。初回は、丸みのある酸が余韻に続いていたが今回はあまりその要素はなく、枯れた果実味が優勢だった。20分くらい経つと結構香りが立ってきていた。


■コラヴァン3回目 2020/05/20

外観
ややオレンジの入った、レンガ色のルビーレッド。粘性はしっかりとしている。熟成感のあるワイン。

香り
枯れ葉、腐葉土。枯れかかった果実。梅干し。獣やなめし皮の様な感じは2回目よりは控えめだが、感じられる。ヴェジェタルな要素は2回目同様。

味わい
果実味は枯れ気味。酸味は2回目よりはややはっきりとしている。丸みのある酸味が広がる感じ。タンニンは、ややこなれてきた感じがしてスムースさが出てきた。余韻は中程度で、今回は果実味と酸味が半々といった感じ。20分くらい経っても2回目の様な香りの立ち方はなかった。


■コラヴァン4回目 2020/06/07

外観
ややオレンジがかったルビーレッド。レンガ色も見受けられる。粘性はしっかりとしている。熟成感のあるワイン。

香り
ややツンとする腐葉土、古めの紅茶。枯れかかっている赤系の果実。獣やなめし皮がやや強めに感じられる。

味わい
やや丸みのある酸味。飛び気味の果実味。タンニンは中程度。オリが影響してる?前回はもう少しこなれている感じがしていた。余韻は中程度で、獣感がメインで残っている。20-30分置いても香りの立ち上がり方は弱い。


■コラヴァン5回目 2020/07/01 コラヴァンしていないワインと比較した日

外観
見た目は4回目とあまり変わらないが、結構濁りが混じる様になってきた。

香り
やや獣感やなめし皮の感じが強い。腐葉土、枯れたスパイスや果実味。

味わい
酸味がキツめに感じられるようになってきた。果実味は枯れており、スパイスや獣感などが前に来た。おそらくオリ由来。タンニンも前回よりも感じられる。余韻は中程度。

 

この5回の間に加えて、もう1−2回程度コラヴァンしております。その時はメモを取り忘れました。

 


結果

コラヴァンをしていたワインは、約2ヶ月間のメモを振り返ると、

・外観は、ほぼ変わらないが、後半に行くに連れてオリによる濁りがきつくなる

・香りは、獣やなめし皮の感じが出たり入ったりし、果実味などは徐々に失われていった

・味わいは、酸味が立ったり引っ込んだり、波があったが、酸化している感じはあまり感じられなかった

という感じでした。

コラヴァンをしたワインと、していないワインを比較して、特に驚いたのは液体の透明度。

コラヴァンをしていた方は、はじめから透明度が低く、こんなもんかな?と思いながら実験を続けておりました。

しかし、7月に開けたコラヴァンをしていないワインは、非常にクリアで液体の向こうが透ける様な透明度でした。

これは、コラヴァンを使ってワインを注ぐ際、ボトル内にガスを入れるので、それによって液体がかなりボコボコ泡立ちます。その際に、オリが舞ってグラスに入ってくるのでしょう。

比較した結果、明らかに違うので、オリのあるワインをコラヴァンする際は、要注意です。ヴィンテージワイン用のニードルを使ったり、何かしらのフィルターを用いる必要があるでしょう。

コラヴァンした方は、酸化もなく、2ヶ月経っても美味しく飲める感じはしますが、開けたてのものと一緒という感じでもありません。

やはり、徐々にワイン自体は変化しているのでしょう。もちろん、美味しく飲めない方向への変化ではないと思うのですが、感じ方は人によっても異なるでしょう。

また別のワイン、できればオリがないワインでも試してみたいと思います。

 


コラヴァンをしていない方の記事はこちら。

フランス-ブルゴーニュ-赤ワイン / DOMAINE DE LA TOUR Bourgogne COTE CHALONNAISE PINOT NOIR 2002
本日はフランス ブルゴーニュの赤ワインの紹介です。 ぶどう品種は、ピノノワールです。

 

コラヴァンはこちら。


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