前回からの続き。
J百貨店のカフェを出て、アポイント10分前に日本大使館に着く。
整理券を取って待合室で待っていると、待合室のテレビではNHKの大根農家にインタビューみたいな地味な内容の番組をやっていて、娘ちゃんはなぜか釘付け。
無事、新しいパスポートをゲット娘ちゃんだが、その我がの写真にご不満の様子。でも嬉しそう。
ボブ・サップみたいな警備員が立っているドアを再び出て、さあ、今から日本食行こっ。とグーグル先生におたずねしようとしたその時、
ベジの人(夫)から連絡あり。今、グリーンパークの近くにいるからと。
えーーーーっ。マジか?はやっ。もっとゆっくりすれば良かったのに。
案外早くにベジの人と合流することになったので、娘ちゃんとの日本食計画が、はいっ消えたー。
ベジの人が一緒だと外で食べるものに困る。ベジの人が大丈夫そうなレストランとか探すの超めんどくさい。めんどくさい。めんどくさい。
めんどくさーーーいいいいい。
その上、お昼のローストビーフサンドをたべそこなったので超お腹空いて足も痛いし、思考が止まる。もう、自暴自棄。何処でもいいや。
ふと道路の向こう側を見ると、お寿司のお弁当屋さんがあった。(イートイン可) そこは確かベジ寿司弁当もあって、前にベジの人も食べたことあるので、ふぉざちゃんと娘ちゃんは1億3千万歩譲ってそこに入る。このあとにソーホーの日本食材店に行くことになった。
トレイに敷かれた紙に書かれたこの店のインフォメーションを読んで、
えーー、「いつ」の意味は、When で、Wheneverじゃないよね。wheneverにしたかったら 「いつでも」 だよねー。これ間違ってるーーー。ばっかじゃない。
と娘ちゃん。
おお、日本語上達してるやん。「いつ」と「いつでも」の違いのわかるハーフ。
そんな娘ちゃん、
サーモンとツナのお寿司弁当を半分くらい食べたところでお腹が痛くなる。シンプルに寿司にあたったのか、店の名をディスり申したのでバチがあたったのか。サーモンもツナもふぉざちゃんがチェックする限りでは大丈夫だったが。すし飯の味、食感はともかく。
しばらくお店にいたが大丈夫そうなので店を出て、念の為、近くのパークのベンチに座って休む。街なかで吐かれたらしゃれならん。
その間、ふぉざちゃんはズルむけの踵にキティちゃんの絆創膏を貼る。キティちゃんが踵を守ってくれるのだ。これで靴擦れも少しはマシになるだろう。
と、ブーツを履こうとした瞬間、ふくらはぎに激痛が走るっ。
ししゃものようなふくらはぎのヒラメ筋がやばい。ししゃも、ハギ、ヒラメ、ぎょぎょぎょっ。
軽い肉離れか。なかなか痛みが引かない。
「こむら返りは痛みがすぐ引くが、肉離れは痛みが引かない」と、テニスをしている時にコーチから教えてもらった。この感じは、テニスの試合中によくなったひらめちゃんの肉離れと同じ。
ブーツを履こうとしただけで肉離れってどーゆーこと?
もうね、日本食材店行くとか無理。とりあえずは痛みがましになるまでベンチに座る。
最初はとても紳士的に心配してたベジの人だけど、「君らいったいどないしたん?」と呆れぎみになった。そんなベジの人だが、さっきトイレに行ったばっかしなのに、またトイレに行きたくなったらしく、ソワソワしだしたので、「君はいったいどないしたん?」とお言葉そのまま返したった。
秋のとある日、グリーンパークでブーツ片方脱いでベンチに座っている日本人と、吐きそうな顔しているハーフとソワソワしているイギリス人を見かけたなら、それはふぉざちゃん御一行様。
雨が止んでいてホントに良かったよ。日頃の行いが良いからだね。きっと。うん。
娘ちゃんのお腹痛いのも治って、ふぉざちゃんのししゃもちゃんの中のひらめちゃんも機嫌を直してきたし、トイレを探しに行ったベジの人も何事もなく無事生還してきた。
この公園を出たらタクシーをひらってヴィクトリアまで行こう。
とベジの人が言った。
ああ、もうあんまり歩かなくていいんだ。と安堵した。
ユルユルと公園の紅葉を楽しむ。
公園を出るとバッキンガム宮殿が見える。
バッキンガム宮殿の前を通る。観光客がいない。昔、ロンドンに4年間住んでいたけれど、こんなにガラガラでこんなに至近距離まで来たの初めてだ。
へーーー、こんなんなんだー。バッキンガム宮殿。
一応写真撮っておこう。
おお、イギリス在住ブログっぽいやん、コレ。いつもは馬糞臭いブログなのに、洗練された都会的なおしゃんな写真〜〜〜♥
写真撮ったりして観光気分で気を紛らわせていたが、この時、もう、ブーツを脱ぎ捨てて裸足で歩こうかと何度思ったことか。キティちゃんの絆創膏は防御力弱いし、ヒラメちゃんもぷるぷるしてきたし、タクシーは?こんな時に限ってタクシー来ない。コロナでタクシー走ってないの?タクシー、タクシー、タクシー、と念じがら歩いてたら、もう、ほぼほぼヴィクトリア到着ってときに一台の黒キャブがすーーーーーっと走り去った。
キャブを目で追って、ベジの人を見た。
あーーー、もうあとちょっとだから、大丈夫だよね。歩けるよね。
だと。
持ち上げといて、スコーンと落とすタイプ。鬼か。ま、確かにあともう少しで駅だし、いいけどさ、なんか、さっき喜んだぶん損したし、足痛いし、瀕死なんすけど。つか、コーチステーションはヴィクトリア駅からちょっと離れてる。その事実を知って意識飛んだ。
んでもって、その後のことあんま覚えてない。
靴擦れとヒラメ筋肉離れのコンビネーションは地獄谷6丁目。
バスに乗ってさくさくマイホームタウンに帰る。乗り物ってありがたーーーい。あー、足痛かった。マジ死ぬかとおもた。コロナ使用で隣に座っている人いないし、乗客も行きしなよりかは多いが、そんなに多くないし、バスの中でブーツを脱ぎたかったけど、やっぱそれはバスの中にボヘミアンな香りをプラスにしそうなのでやめた。
肉離れは左足で良かったよ。
右だったらシティセンターの駐車場から家までの車の運転無理だったかも。
こんな感じでロンドンディトリップは幕を閉じた。
まあね、目的が娘ちゃんのパスポート更新だったからね。無事交付されて良かったよ。それだけでミッションコンプリーテット。傷だらけだったが無事生還。
ああ、やっぱ履きなれた長靴が一番だわ。
オシャレなどするもんじゃない。
このブーツはお気に入りだけど、お出かけには履かないようにしよう。
しばらく封印。
つか、今度お出かけする予定がファーム以外無い。