2019年12月23日

M-1グランプリ感想

いや〜今年も面白かったですね。
THE Wの感想も書こうかなと思ってたんですけど、悪口しか書かない感じになりそうなんでやめました。優勝した3時のヒロインが今回のM-1出てたらボロ負けですからね。
今回レベル高かったとか言われてましたけど、過去のTHE Wが酷すぎただけですし、
司会が後藤に代わったのは事故みたいなもんですけど、良かったと思いました。

じゃあ話M-1に戻して1組ずつ感想。
1、ニューヨーク
トップバッター向きのコンビではないですよね…
後に出てきてもちょっと点数上がったくらいでしょうけど、そんな悪くなかったと思います。
松っちゃんに指摘されたニヤニヤしながらのツッコミは、嶋佐へのツッコミというよりは
世の中のちょっとバカにしている奴へ向けての言葉だから、バカにした感じでヘラヘラしているんだと
思うんですよね。だからその辺りのニューヨークの意地悪な部分がもうちょいキャラとして
浸透していれば良かったのになぁと。
去年の見取り図と同じで、初出場っていうのがマイナスに働いたというか、知ってもらっていた方が
良さの伝わるコンビだったのかなと思います。

2、かまいたち
今回ラストイヤーでしたけど、ラストイヤーにふさわしい集大成みたいなネタで、
これで優勝出来なかったら仕方ないよなと思える程素晴らしいネタだったと思います。
よくその題材で漫才に出来るなっていう、本当にかまいたちにしか出来ない、
らしさのあるネタですし、本題、1本目なら自分の間違いを認めない、
2本目ならトトロ見たことないのが自慢っていうその部分でずっと笑いをとっていってる
+その本題とは直接関係ない、2本目の「お前島根出身やろ!」とか細かい部分でも
確実に笑いを取っていってるのが凄まじい技術だなと感動しました。
正直、決勝の3本の中では1番良かったと思うんで、優勝あるかなと思ったんですけど、
ミルクボーイの1本目が凄すぎましたね。
2本目のネタだけで評価するのか、2本総合して評価するのかっていうので、結果変わりますしね。
結果的にミルクボーイの圧勝で、松っちゃんだけかまいたちでしたけど、松っちゃんは2本目の3本の内どれが1番だったかでかまいたちを評価したんじゃないかなぁ。

3、和牛
僕は去年のネタの方が好きでしたけど、同じタイプのネタ出来ないし、仕方ないですよね。
見取り図みたいにキャラ分かってた方がウケるだろうなぁというコンビは同じスタイルで勝負できますけど、和牛みたいに構造とかで魅せていくのは手口バレるとウケ方弱まりますもんね。
ミルクボーイなんかは今のスタイルを13年続けてるっていうことで、
今回優勝出来なかったらきっと来年は手口バレたんで、優勝は厳しかったと思いますもん。
そんな中で毎年、毎年上位に食い込めるクオリティのネタ作っていくっていうのは
どんだけ努力したんだろうってゾッとします。
しかし、和牛のコントへの入り方とか、途中途中のお邪魔しますとか、
極限まで無駄台詞をそぎ落として少しでも笑い途切れないようにするっていう、
ザ競技用の、つまりM-1用の漫才って感じですよね。
というのは、他のコンビもそうなんですけど、M-1だとほとんど「昔から○○に憧れてるんで、
○○やらせてもらっていいですか?」みたいな漫才ないですもんね。
コントへの導入でも1つしっかりした笑い取らないとダメみたいな、
そういうとこでポイント稼がないと勝てないみたいな感じがします。
舞台を縦に使うことで、場面転換する、しかも、そこでもちゃんと笑いとっておくなんて
ありそうで無かった発明ですし、勝つためにどうしようかって考えた結果なんだろうと思います。
で、ここまでこの大会に賭けてる人たちがいるっていうのが見ている人に伝わるからこそ、
M-1って毎年面白い大会になるんだと思います。

4、すゑひろがりず
楽しかったですね。
決勝の10組の中にいてくれて良かったっていう印象。
これが漫才なのかみたいなことちょこっと言われてましたけど、
元々漫才って楽器持ってやるものだったし、むしろルーツはこっちに近いんじゃないかと。
回帰したというかそんな感じ。
見ている人に伝わるか伝わらないかという言葉のチョイスが絶妙で、
入りはちょっと受け入れがたそうだけど、ちゃんとポップで見やすくなっている。
ネタ的には合コンのいくつかの場面を繋ぎ合わせた形なので、和牛のとこで書いたような
繋ぎの部分がスムーズではあるけど、大きな笑いが来る訳ではないので、
優勝は厳しいネタなのかなと思いましたけど、ずっとニヤニヤしながら見ていられて、
本当楽しかった。

5、からし蓮根
お笑い好き過ぎるからかオーソドックス過ぎてあんまり好きになれないんですよねぇ。
M-1に出てくるようなコンビは皆1個自分たちにしかない武器みたいな物を持っている印象なので、
それからするとまだこれといった武器が見つかっていないというか届いていないというか。
ただこの若さで、今の形で決勝まで上がって来れるっていう時点で将来性みたいなのは
物凄くあるんだろうなと感じるので、そういう意味では1度決勝まで来て、優勝出来なかったことで、今後良い影響が与えられたんじゃないかなと思います。

6、見取り図
見取り図らしくて良かったですね。
何度か書いてますけど、2回目っていうことが、ウケ的には良い影響を与えていたと思います。
ネタは基本的には褒め合うっていうののラリーで、展開していくのが難しい中、
盛山のツッコミが笑いを取りにいく感じになって、それが打率が高かった影響で、
逆にボケが薄くなってネタ全体点として見ると、点数が伸びない結果になってしまったのかなと。
ツッコミでも笑い取っていかないと勝てないけど、ボケとのバランスもハマらないといけないって
良いネタ作るっていうのは本当難しいことなんだなと思います。

7、ミルクボーイ
コーンフレーク凄かったですね。
まず、コーンフレークっていう言葉の響き、長さも良いし、普通の人はあんまり考えたことないけど、
共感出来る範囲で話を進めていっているっていうのが凄い。
構成自体はオーソドックスで、お互いを肯定して否定してっていうのの繰り返しで、
もう1展開欲しいって言われそうな構成なのに、そんなことを感じさせない笑いの増幅のさせ方で、
結局そういうのって見ている人を飽きさせてしまった結果論として指摘されることなのかなと
思わされました。
さらに、ボケ自体もコーンフレークあるあるとそれに対する大げさな指摘というか、
共感と誇張っていう割とオーソドックスな笑いの取り方なんですよね。
ナイツの塙が言っていた「誰がやっても面白い漫才」って言うのは
この部分なんじゃないかなと思います。
2本目は流石に構造がバレたので、ネタとしては弱くなってしまいましたが、
十分面白かったんで、ロッチ現象起こすことなく、逃げ切れたのかなぁと。

8、オズワルド
おぎやはぎ、POISON GIRL BANDに通ずるような優勝するのは難しいし、
そこまで印象にも残っていないけど、こういうネタする人もいて欲しいよねと思わせるコンビ。
ツッコミのボケの受け入れ方が、全否定でなく、たまに受け入れる形で心地良くて、
他のネタもみたいなと思うようなネタでした。
個人的に注目していきたいです。

9、インディアンス
からし蓮根と同じでオーソドックスであまり好きになれない。
特に田淵の衣装とテンションがザキヤマに近いので、アンタッチャブルと比べてしまうし、
そうだとツッコミの技量が違いすぎて、受け付けない。
こういうコンビを見ると、王道で面白いサンドウィッチマン、アンタッチャブルの凄さを
再認識するなと。

10、ぺこぱ
M-1で付いているキャッチコピー「ツッコミ方改革」が正に。
ツッコミ方の変化のみでここまでのネタに仕上げたのは凄い。
特に「時を戻そう」は良い言葉だと思います。
笑けずりの頃見ているので、ツッコミとボケ入れ替えて、衣装とローラーシューズやめて、
努力でここまで駆け上がって来れるもんなんだなと思ってちょっと感動しました。
掴みがだいぶ長かったんで、出だし心配しましたが、後半が素晴らしかった。
これでシュウペイが覚醒したらもっと面白くなる可能性もあると思うんで、
今後に期待してしまう。
ただ、ツッコミ方で笑いを取る手法がバレてしまった以上
松陰寺の方も今よりもう1段何かを足さないと優勝するのは難しいと思うんで、
M-1ではどうかなぁとは思います。
あと和牛と順番逆だったら多分、和牛が上行ってたと思うんで10番目っていう順番は
めちゃくちゃプラスだったと思います。

いや〜毎回史上稀に見るハイレベルな大会って言われますけど、
今年は本当にハイレベルだったと思います。
また来年が楽しみだなぁ。

ktbr7010 at 12:41│Comments(0)

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔