ああ、しもべが欲しい。
一昨年はしもべがいたんだけど、私が捨てた。
あの時なんで上手くやれなかったんだろうなと思う。ちなみにしもべはしもべなので、セックスはしない。もちろんキスも。たまにご褒美に手繋ぎ程度はありかなぁという感じ。
一昨年キープしていたしもべは、chatで知り合った。
「女友達作りたいから、女の子とchatしたいけど、いま女の子がchat来てないから少しだけなら話してもいいよ」みたいな言い訳をしながら、しもべに近づいた。
歳がわたしの2つ上で平日も休みが多く、割と近くに住んでて独身。
こうゆう人って言い方悪いけど便利。
主婦は何かと夜は外出しにくい。こんなに自由に遊んでる私さえ、外出のペース配分を気にしてる。だから昼間ちょっとご飯食べたり、買い物に付き合ってもらったり、一緒に映画みたりしてれるしもべは、一人いるとほんと便利。
もちろん私も大人なので、一人で何でもできる。だけどたまには男の人を同伴したい時もある。見栄えが良さ気なら尚更良い。
セックスするわけでもない間柄でも喜びを感じてくれるしもべ。他の男の話をしても、微笑を浮かべて聞いてくれるしもべ。思い出したらしもべって、本当に都合よかった。呼び出せば、喜んで駆け付けてくれる。
優しいし、気も利くし、見た目も悪くないけど、寝たいとは思えない男。
なぜしもべを捨てたのかというと、かなり彼の気持ちが重かったから。
私の誕生月に、いきなりダイヤのネックレスをプレゼントしてくれた。
そこまではまだいい、気持ちは受け取る。
その時の彼との会話が、恐ろしくなってしまった。
「びっくりしたけど嬉しいよ、ネックレス有難う」
「細やかですが、喜んでいただけて嬉しいです。ちなみにダイヤはエンゲージの意味を込めてます」
「…あの、分かってると思うけど、私は結婚してるし離婚する気もないよ」
「知ってます。でも旦那さん、かなり年上でしょう?」
「そうだけど…」
「その先の未来は分からないでしょう?」
「…それは、夫の死を願ってるってこと?」
「そうは言いませんけど、じゅりんさんが未亡人になったら、自由ですよね」
正直、この人が怖くなった。
なんだかダイヤも怖くて、返そうとしたけど受け取ってもらえない。
仕方ないので頂いて、姪にあげた。手元に置いておくのも怖いし。
それからしもべには会っていない。
あの時、もうちょっと上手くしもべを躾けることができなかったものかと、今も悔やむ。同じようなしもべはなかなか見つからないんだろうなぁ。
とても残念。
ダイヤモンドも色々だけど、小さくてカットが綺麗なものが好みかなぁ。
あ、私の好みだけど(笑)