気候が温暖化しても蜜柑に不作年が巡ってくることは変わりがない。奥深いものだ。

 ストラテジーペイジの2019-12-7記事。
  モロッコ政府は38機の「AH-64E」攻撃ヘリを米国に発注した。これを買いたいという意向は2018から示されていた。

  米国務省は輸出を承認した。米議会の承認は未だである。特に阻止する理由もなさそうだが。

 モロッコ政府はこのガンシップを、ポリサリオの分離勢力に対して使いたい。
 隣国のアルジェリアがポリサリオを支援している。が、モロッコとアルジェリアとの戦争にはなりそうにない。どちらかというと、イスラムテロリストが共通の敵になりつつあるので。

 モロッコ軍はこれまで、ガゼル「SA342」をガンシップ改装して使ってきた。それらはすでにガタが来ている。

 今回、モロッコが支払う金額は、24機で42億5000万ドル。オプションでさらに12機追加発注するかもしれない。
 予備部品や訓練サービス代も込み。
 エンジンは最初に79基がついてくる(アパッチは双発)。ミサイル誘導用のレーダーは18個。つまり24機全機がフルスペックになるわけではない。

 今回発注分にヘルファイア・ミサイルが含まれていないから、別契約で調達する必要がある。モロッコはヘルファイアは600基欲しいと言っている。より軽量なAPKWS対戦車ミサイルも558発買いたいと。

 隣国のアルジェリアは、おおむねスンニ派なのにシリアのアサド政権を支持している奇特な国である。
 アルジェリア=ポリサリオがロシア製武器体系なので、モロッコは米式武器で対抗する。

 ※先月、トリポリ上空で米軍の非武装無人機を撃墜したのも、リビア東部の分離勢力を後援するロシアの傭兵が操作するSAMだったとロイターが報じている。