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新型コロナウイルス(COVID-19)はどんなウイルスか?その恐るべき正体に迫る(2)

2020-04-22 21:59:51 | インテリジェンス
前回の記事(1)に続き、
マイケル・コードレイ氏のツイッターのスレッドが素晴らしいので、
そこからの翻訳でお届けします。

新型コロナウイルスの特徴が、よく表現されています。
肺炎治療は、間違いだ、ということです。
このウイルスは、「血液の赤」を標的にした(設計された)ウイルスだったのです。
「血液の赤色のタンパク質」それが、ヘモグロビンです。

◆ウィキ ヘモグロビン(hemoglobin)
https://ja.wikipedia.org/wiki/ヘモグロビン



なお、東京スポーツだけが、次のフランスの報道を記事にしています。
(東京スポーツは「ディープステート支配」の外側の新聞だったということでしょう。)
DSは、この種の記事を検閲して、日本人に見せないようにしています。

◆ノーベル賞博士が断言!コロナは“武漢発”人工ウイルスだと
https://www.tokyo-sports.co.jp/entame/news/1822659/

それでは、
マイケル・コードレイ氏
2020年4月8日
ツイッター・スレッドの翻訳です。
https://twitter.com/MichaelCoudrey/status/1247628906472980482

1.新しい研究:COVID-19は、赤血球内のヘモグロビンのヘムグループに結合することによって、長期にわたる進行性の低酸素血症(体内の酸素欠乏状態)を引き起こすウイルスです。
(このウイルスに感染した)患者は、
次第に(血液中の)「酸素飽和度」が下がって行き(血中の酸素O2が失われて行く)、
その結果、(酸欠による)臓器不全に至ります。

(当総研の注1)
◆酸素飽和度
肺で血液中に取り込まれた酸素は、血液中の赤血球に入り、ヘモグロビンと結合して体内を運ばれます。
血液中にあるヘモグロビンのうち何パーセントが酸素と結びついているか?
を表した数値が「酸素飽和度」です。
酸素飽和度は指先を挟む小さい計測機械(パルスオキシメーター)で簡単に測定することができます。
普通は100%に近い数値ですが、息を限界まで止めると80%台まで下がります。
喘息の発作や心臓病で酸素飽和度が90%を切ると重症の状態です。
しかし急激にではなく慢性的に酸素飽和度が下がる場合はあまり苦しさを感じない場合もあります。
(以上の解説を引用したURL)
https://doctors-me.com/doctor/column/6086

↑余談になりますが、補足的知識として、これに重ねて下さい。
先日、水泳の池江選手が白血病になりました。
彼女は、25メートル泳ぐのに、一度も息継ぎしない(ノーブレス)で泳ぎきる、という練習をやっていたということです。
この場合、ノーブレスで、25メートル泳ぐ間に、酸素も消費するので、
彼女の血中の「酸素飽和度」は、80%より、もっと低い値になっていたと考えられます。
こういう強烈な負荷で、激しい運動を何度も何度も、そして長時間もやると、
血中に、活性酸素が多量に発生してしまい、その活性酸素が、身体の各所の細胞を傷付けて、損傷を与えることになります。
その損傷をリカバリーしそこなう、不完全な複製、「細胞の複製ミス」が癌細胞化です。
疲労が集積していると、不完全な複製の分量が多くなり、且つ、免疫機能で、それを排除しきれなくなります。
また、癌でなくても、リウマチなど、色々な病気を発症する原因になります。
彼女のコーチがこうした医学的な知識がなく、活性酸素を打ち消す抗酸化物質のドリンクかサプリか食物を彼女に与えていなかった(であろう・推測)ことが、悔やまれるところです。
K-1選手のアンディー・フグ選手も、限界まで身体を追い込む激しいトレーニングをしていて、急性白血病になりました。海外でトレーニング中だったため、正しい診断が下され、病名が判定されるまで、時間がかかり、手遅れで死亡しました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2.
COVID-19ウイルスの糖タンパク質は(強奪者のように侵入して)(人間の血中の)ヘム基に結合してしまいます。
その時、赤血球内にあった「酸素と結合した鉄イオン」が、赤血球から「解離(遊離)」させられてしまいます。
すると、鉄イオンを(遊離で)失ったヘモグロビンは、もはや酸素と結合する能力を失い、赤血球(の酸素運搬機能)が役に立たなくなります。

3.
COVID19は急性呼吸窮迫症候群(ARDS)や肺炎を発症させるウイルスだ、というよりも(2.で述べた、血中のヘモグロビンの酸素結合能力を奪うウイルスだという)
その可能性の方がずっと高いですね。
多くの医師は、「肺炎(になるウイルス)という誤った概念」に基づく治療をしているのではないか? と思い始めています。
おそらく、全米的に「系統的に見誤った症状」に基づいて治療している可能性があります。

4.
人工呼吸器(の使用)は、根本原因を治療していない可能性があります。
患者の肺胞が「疲弊しきっている」わけではなくて、それは正常に圧送しているのです。
しかしその代わりに、
(ウイルスに)影響を受けたヘモグロビンが、
その酸素運搬能力を(ウイルスに)剥奪され、その結果、低酸素血症になってしまっているのです。


身体はこの酸素(O2)運搬能力の欠如に際して、腎臓に対して、エリスロポエチンなどのホルモンを放出させることで補います。
これにより、骨髄工場に、作りたての「完全に機能するヘモグロビン」を含む「新しい赤血球」の生産を増やすよう指示します。


これが、「特定の患者における予後不良」を示す「3つの主要な指標の1つ」として、
ヘモグロビンの上昇、並びに、血中酸素飽和度の低下が見られる理由です。


血中の「酸素飽和度」が低下しすぎる前に、
患者の免疫系がウイルスを撃退しなければ、
人工呼吸器を使おうが、使わなかろうが、臓器の機能は停止してしまいます。
それらを維持する唯一の方法は、
酸素を供給するか、又は(ウイルスに感染していない)
(完全に機能する)赤血球を輸血することです。


これが、外来患者が症状を悪化させてICU(集中治療室)送りになる前に、
ヒドロキシクロロキン(HCQ)とアジスロマイシン
(の併用投与)で患者を治療することが
絶対的に重要である理由です。


・ヒドロキシクロロキン(HCQ)は、赤血球に干渉する病原虫である(単細胞生物であるマラリア原虫)に使用されている薬です。
マラリア虫は、(患者の血中の)ヘモグロビン内に侵入しこれを食物源とし(やがてヘモグロビンを破壊し)ます。

・ヒドロキシクロロキン(HCQ)は、COVID-19表面スパイク・タンパク質を妨害し、
COVID-19スパイク蛋白がヘモグロビンと結合するのを防ぎ、それらが結合して赤血球内のヘモグロビン(の酸素運搬機能)を奪却するのを防ぎます。

10
ヒドロキシクロロキン(HCQ)は、「細胞のPH」のいくつかの側面にも影響を及ぼし、ウイルスの複製(増殖)と侵入を防ぎます。

結論として、
患者に対して「(COVID-19は)低酸素血症を引き起こす能力(を持つこと)」が
新たに明らかになったことを考慮して、
医師はCOVID-19の治療選択肢とウイスルに対する基礎的な理解について、
改めて見直す必要があるでしょう。

11
追加:
赤血球中の「活性酸素」は「ヘム分解」により生成されます。
ウイルスがヘモグロビンを攻撃し(結合し)たことで放出される「遊離Fe(イオン)」は、肺への広範なフリーラジカル損傷の原因になると考えられています。


12
どうか、ニューヨークの集中治療室で働く
キャメロン・カイル=シデル博士のビデオをご覧ください。
彼はこの(COVID-19が引き起こす)「低酸素血症という概念」を更に繰り返しています。
https://www.youtube.com/watch?v=g3ka8lo_fZ8&feature=emb_title

13
COVID-19はヘモグロビンの1-β鎖を攻撃し、
ポルフィリンを捕捉してヒトのヘム代謝を阻害する。
(根拠論文をリンク)
https://chemrxiv.org/articles/COVID-19_Disease_ORF8_and_Surface_Glycoprotein_Inhibit_Heme_Metabolism_by_Binding_to_Porphyrin/11938173

◆(小論文)COVID-19. ヘモグロビンの1-β鎖を攻撃し、
ポルフィリンを捕捉してヒトのヘム代謝を阻害する
posted on 10.04.2020, /and posted on 13.04.2020,
・・・<この小論文を全文翻訳>・・・・・
新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)は、新規コロナウイルスによる感染性急性呼吸器感染症である。このウイルスはコウモリ・コロナウイルスと高い相同性を持つ陽性鎖RNAウイルスである。

本研究では、保存ドメイン解析、相同性モデリング、分子ドッキングを用いて、新型コロナウイルスの特定のタンパク質の生物学的役割を比較した。
その結果、ORF8と表面糖タンパク質はそれぞれポルフィリンに結合することがわかった。
同時に、ORF1ab、ORF10およびORF3aタンパク質は、
ヘモグロビンの1-β鎖上のヘムを協調攻撃して、「鉄を解離させて」「ポルフィリンを形成する」ことがわかった。
この攻撃により、酸素や二酸化炭素を運ぶことができるヘモグロビンが少なくなってしまいます。

肺細胞は二酸化炭素と酸素を頻繁に交換することができなくなってしまうため、
極めて激しい中毒性と炎症性を持ち、最終的には地上ガラスのような肺の像になってしまいます。
また、このメカニズムは、「人体の正常なヘムの同化経路」を阻害し、ヒトの病気につながると予想されています。

これらの知見の検証分析によれば、
クロロキンは、ORF1ab、ORF3a、ORF10がヘムを攻撃してポルフィリンを形成するのを防ぎ、ORF8と表面糖タンパク質のポルフィリンへの結合をある程度抑制することで、呼吸困難の症状を効果的に緩和することができた。

「クロロキンに構造タンパク質を阻害する能力(があること)」は、
特に明らかではないため、人によって治療効果が異なる可能性があります。

ファビピラビルは、エンベロープタンパク質とORF7aタンパク質がポルフィリンに結合するのを阻害し、ウイルスが宿主細胞に侵入するのを防ぎ、遊離ポルフィリンをキャッチする可能性がある。

本論文はあくまで学術的な議論のためのものであり、その正しさは他の研究室で確認する必要がある。クロロカインなどの薬剤の副作用やアレルギー反応があるため、治療内容については資格を持った医師に相談し、自分で薬を服用しないようにしてください。
・・・(翻訳終了)・・・


■(当総研からのまとめ)
1.COVID19は肺炎のみを引き起こす病原体ではない。
2.「的外れな肺炎治療」は頓珍漢なので、今すぐやめるべきである。
3.COVID19は赤血球のヘム基と結合して、鉄イオンが赤血球から解離し、
  鉄イオン無しヘモグロビンは酸素と結合不能となり、
  「低酸素血症」から各種の炎症、酸欠による臓器不全
   を引き起こすウイルスであったのだ
4.ヒドロキシクロロキン(HCQ)はCOVID19の突起スパイクに干渉し、
  赤血球のヘム基との結合を阻害することでヘモグロビンの機能を守る(らしい)
5.HCQは更に、細胞のPHに影響を与え、ウイルスの複製および侵入を防ぐ。
6.患者が悪化してICU行きになる前に、さっさと
  HCQ+アジスロマイシン(+亜鉛)で治療することが絶対的に重要である。
出典スレッド)
https://twitter.com/MichaelCoudrey/status/1247628906472980482


ですから、新型コロナ対策としては、
いかに、赤血球・ヘモグロビンをウイルスから防御するか?
を考えて、治療と予防を考えれば良いことになります。

次回は、特効薬にして予防薬でもある既存の薬、ゲームチェンジャー
について、ご紹介します。

本日は以上です。


新型コロナウイルス(COVID-19)はどんなウイルスか?その恐るべき正体に迫る(1)

2020-04-20 12:27:44 | インテリジェンス
・4月20日(月曜日)当総研からの最新情報
としては、とても信用できる国際政治学者の藤井厳喜先生の情報発信で
リュック・モンタニエ博士(HIVでノーベル賞受賞)が
COVID19は人工ウイルスだと断言した、とのことです。
私は「もう高齢だから圧力など恐れない」と、勇気ある発言です。
やはり、インドの大学の研究者が発表して、後で取り下げさせられた
「HIVの遺伝子配列が人工的に組み込まれている」説が本当のようですね。

さて、
今回の記事は、武漢ウイルス(COVID-19)の特徴について医学的に
徹底的に迫って行きます。それが、治療法(特効薬)へと繋がり、
自宅待機中で、自分でやれる「自己防衛対策」とその理論武装にもなるからです。
COVID19の「正確な病原性」について、深い知識を勉強しましょう。

「インフルエンザと似たようなものだ」とか「致死率はインフルエンザ未満だ」
とか「インフルエンザの方が恐い」などの説は、デマですので、
お気をつけ下さい。
(DS工作員として、わざとフェイク風説を流している奴らがいます。)

まず、重要知識を一つ、冒頭に挙げます。
◆86.風邪のウイルスのひとつ(コロナウイルス229E)はラクダから感染したものらしい
から引用<
風邪の原因となるウイルスには、
ライノウイルス、コロナウイルス、アデノウイルスなど数多くある。
コロナウイルスでは4株(229E, HKU1,NL63, OC43)が風邪の原因として知られている。これらのウイルスの中で、OC43ウイルスは牛のコロナウイルス由来の可能性が高いが、
ほかの3つのコロナウイルスの起源は分かっていない。
(当総研による注・・・2016/08月に、ドイツで、
229Eは、ラクダのコロナウイルス由来と比定されましたという話です。)

229Eウイルスは、ウイルス粒子の表面に存在するスパイクタンパク質が、
受容体となるアミノペプチダーゼN(APN)に結合して細胞に侵入する。

そこで、人、ラクダ、猫、豚のAPNのアミノ酸配列を比較したところ、
人とラクダではAPNのスパイクタンパク質と結合する領域の配列に共通性が認められた。
・・・>引用おわり

このように、ウイルスは、人体に侵入するには、適合する受容体に結合する必要があります。
人体で、COVID19ウイルスの「受け入れ先」となる受容体としては、
・アミノペプチダーゼN(APN)がある、というお話です。
【アミノペプチダーゼ】ブリタニカ辞典より
蛋白質,ペプチドのアミノ酸鎖をN 末端から段階的に加水分解し,アミノ酸を生じる反応を触媒する「酵素」。
胆汁排泄障害があると血中に上昇するので,この酵素の測定は臨床検査に利用されている。

もう一つ、この後で話が出る
・アンジオテンシン変換酵素(以下「ACE」)も、ウイルスの受容体になる
ということです。

このように、人体に不可欠な生体化学反応を司る「酵素」と結合してしまうCOVID19は、
「この酵素が多く存在する人体臓器」に、「接着・結合・侵入」して、複製増殖するため、
ウイルスに侵された臓器が、破壊されてしまいます。

では、ウイルス受容体となる「この酵素」は、一体、
人体のどの部分に、多く存在するのでしょうか?
そうした視点で、以下をお読み下さい。

◆マイケル・コードレイ氏のツイートのスレッドが素晴らしいので、
それを以下に翻訳してご紹介します。
2020年3月9日
・・・スレッドの翻訳・・・・
コロナウイルスは無害だと思っている人、問題ないと思っている人は、
すぐに、その意見を考え直すべきです。
これは「非常に危険な病原体」であり、
神経障害、脳、肺、心臓、生殖障害など、広範囲に影響を及ぼします。 
(#covid19)のスレッド

現在、この病気には2つの系統が認められています。
(新系統の)「L株」は「その先祖たるS株」よりも感染力が強く重症化します。

リンク部分の訳出(PDFを除く)
・・・ABSTRACT(抄録)・・・
2019年12月下旬に中国の武漢でSARS-CoV-2の流行が始まり、その後、中国の大部分に影響を与え、世界的に大きな懸念が高まっている。
ここでは、SARS-CoV-2と他の関連コロナウイルスとの間の分子的な差異の程度を調べた。SARS-CoV-2とコウモリSARS関連コロナウイルス(SARSr-CoV; RaTG13)との間では、ゲノムヌクレオチドの差異はわずか4%であったが、
中性部位での差異は17%であり、
両ウイルスの間には従来の推定よりもはるかに大きな乖離があることが示唆された。
これらの結果から、SARS-CoV-2やパンゴリンSARSr-CoVに見られるスパイクの受容体結合ドメイン(RBD)の機能部位における新たな変異の発生は、組換え以外にも突然変異や自然淘汰によるものである可能性が示唆された。
103のSARS-CoV-2ゲノムの集団遺伝学的解析から、
これらのウイルスは大きく2つのタイプ(L型とS型)に進化したことが明らかになりました。

・L型(約70%)はS型(約30%)よりも有病率が高い。
・S型は先祖代々のものであることが明らかになった。
・武漢では、発生初期にL型が多かった。対して、
2020年1月上旬以降はL型の(発現)頻度が減少した。
・人間が介入したこと(遺伝子配列の人工的操作)で、L型はより攻撃的になった可能性があり、且つ、より早く蔓延した可能性があるため、より厳しい選択的圧力がかかったのかもしれません。
(当総研の補足・・・人工的遺伝子操作をした不安定なウイルスは淘汰されやすい)
・一方、「進化的に古く攻撃性の低いS型」は、比較的弱い選択圧力により、相対的に(発現)頻度が増加した可能性がある。

これらの知見は、
ゲノムデータ、疫学データ、コロナウイルス疾患2019(COVID-19)患者の臨床症状のカルテ記録を組み合わせた、さらなる即時の「包括的研究の必要性」を強く支持するものである。
・・・>以上、「抄録」翻訳おわり

この病気のR0(実行再生産数)は約6.6です。
「1人が6.6人に感染させる」ことを意味します。
時に、1人の人間が(6人どころか)何十人もの人に感染させるスーパー・スプレッダー事件もありますが、
1人の人が平均して、少なくとも「6.6人以上」の人に感染させることになります。

リンク部分の訳出(PDFを除く)
◆新型コロナウイルス「2019-nCoV」は伝染性が高く、当初の推定よりも感染力が高い
・・・ABSTRACT(抄録)・・・
新型コロナウイルス(2019-nCoV)は、最近出現したヒト病原体で、2020年1月以降に広く流行している。当初、基本的な繁殖数であるR0は2.2~2.7と推定されていました。ここでは、この量の新たな推定値を提供する。
我々は広範な個別症例報告を収集し、潜伏期間を含む主要な疫学パラメータを推定した。これらの推定値と高解像度のリアルタイムヒト移動・感染データを数理モデルと統合した結果、初期流行期の感染者数は2.4日ごとに2倍になり、R0値は4.7〜6.6の間である可能性が高いと推定した。
さらに、症状のある個体の検疫や接触追跡だけでは効果がない可能性があり、ウイルスの感染を食い止めるためには、早期の強力なコントロール対策が必要であることを示した。
・・・>以上、抄録翻訳おわり

「潜伏期間の中央値」は約5日ですが、24日間以上の異常値が見られます。
27日間まで表面上で活動し続けるウイルスの能力もまた、重大な懸念の原因です。
◆クラウドソーシングデータに基づくコロナウイルス病2019年流行の早期疫学的解析:集団レベルの観察研究(翻訳せず)

SARS-CoV-2は「空気感染する能力」を持っているため、驚くべきレベルで広がっています。これは、感染した人は誰でも、彼らの近くで呼吸するだけで、接触した多くの人に感染することを意味します。

◆2019-nCoVの感染経路と歯科診療におけるコントロール(翻訳せず)

◆中国がCOVID19の「エアロゾル拡散」を確認、現場の医療従事者は適切なマスク着用が必要(翻訳せず)

SARS-CoV-2は「無症候性(キャリア」から)の感染が可能であり、接触追跡や軽度の検疫などで感染拡大を食い止めることは、現実的に不可能です。
(どこにでも)「無症候性キャリア」が大人数で徘徊している(状態となります)。
◆無症候性キャリアからのSARS-CoV-2感染の可能性

◆SARS-CoV-2、潜在的な無症候性キャリアによる感染症、中国浙江省、2020年

SARS-CoV-2は眼球表面から眼球内に侵入します。
保護マスクはどのようなものであれ、フルフェイスのものでなければ意味がありません。
ハーフ・フェイスマスク では、不十分です。

◆2019-nCoVの眼球表面を介した透過(感染)は無視できない

ウイルスは細胞内の「ACE2受容体」を攻撃します。 
ACE2は「アンジオテンシン変換酵素2」の略で、
血管収縮と血管拡張を調節するアンジオテンシン-レニン・システムの一部です。

(当総研からの補足)
◆「アンジオテンシン変換酵素」 ウィキ
・「アンジオテンシン変換酵素」(~へんかんこうそ; 英: angiotensin-converting enzyme、ACE、EC 3.4.15.1)とは、不活性体であるアンジオテンシンI (英: angiotensin I、Ang I) を、生理活性を持つアンジオテンシンII (英: angiotensin II、Ang II) に変換する反応を触媒する酵素(プロテアーゼ)である
・アンジオテンシン変換酵素(以下「ACE」)はその活性中心(HExxH)に「亜鉛」を有するメタロプロテアーゼの一種であり、細胞膜上に存在する。

このシステムは、あなたの体が正しい血圧を維持するために必要不可欠です。
ACE2受容体は、肺、心臓、腎臓、そして脳・・・というように
人間の体内の多くの重要な器官、並びに、生殖組織で発見されています。
SARS-CoV-2の感染は、男性の生殖能力に深刻な悪影響を及ぼすのです。

10
ACE2受容体は精巣の精管にも存在する。

◆Angiotensin-converting enzyme 2

◆Renin–angiotensin system

◆(当総研からの補足)
ACE2(アンジオテンシン変換酵素)の阻害薬について(日本語サイト)

11
SARS-CoV-2は、早期に発見して抗ウイルス剤で治療しなければ、
肺線維症や慢性肺疾患を引き起こす可能性があります。
このことは、別の系統株に感染した患者の治療にも深刻な影響を与えます;彼らが衰弱した状態だと、彼らの死亡率も高める可能性があるわけです。

12
SARS-CoV(SARS-CoV-2の親戚)は、トランスジェニックマウスモデルにおいて、
重度の神経死を引き起こすことが示されている(驚くべきことに脳炎を伴わない)。
リンク
◆重症急性呼吸器症候群コロナウイルス感染により、ヒトACE2▿遺伝子導入マウスで脳炎を伴わない神経細胞死を引き起こす
・・・(抄録)・・・
重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)にヒトが感染すると、かなりの罹患率と死亡率をもたらし、主に呼吸不全が原因で死亡します。
「肺が主な感染部位」ですが、一部の患者では「脳にも」感染します。
脳感染は長期的な神経学的後遺症をもたらす可能性があるが,脳におけるSARS-CoVの発症機序についてはほとんど知られていない.

我々は以前、SARS-CoV受容体(ヒトアンジオテンシン変換酵素2)の遺伝子を導入したマウスにおいて、「脳が感染の主要な標的臓器」であることを示した。
ここでは、これらのマウスを用いて、ウイルスが主に嗅球を介して脳に侵入し、感染すると、脳の接続領域に神経細胞を介して急速に拡散することを示した。
肺ではほとんど感染が検出されないにもかかわらず、低用量のウイルスを頭蓋内に接種すると、一様に致死的な疾患が生じるため、この広範な神経細胞感染が主な死因となる。

動物の死は、感染したニューロンの機能不全および/または死、特に髄質の心原性中枢に位置するニューロンの死に起因している可能性が高い。
驚くべきことに、ウイルスは脳への細胞浸潤を最小限に誘導する。
我々の結果は、神経細胞がSARS-CoVの標的として非常に感受性が高く、宿主細胞の受容体が存在しない場合にのみ、重度のマウス脳疾患が予防されることを示している。

結果
SARS-CoVはK18-hACE2マウスの「気道と肺胞」に感染したが、病理学的には限定的であった。
我々の先行研究では、「脳への感染」が致死的転帰の主な要因であることが示唆されていたが、肺では4日目にK18-hACE2マウスのみに認められた誤嚥を伴う変化が認められ、
疾患における肺感染の重要性を明らかにするのは困難であった。
(以下、省略)・・・・

13
最近の情報では、SARS-CoV-2は神経症状や脳血管障害を引き起こし、
脳の自律神経機能の低下を招き、最悪の場合は脳の障害が長引くことが示唆されているようです。
リンク
◆中国武漢市におけるCOVID-19入院患者の神経学的症状:レトロスペクティブな症例シリーズ研究
・・・抄録・・・
目的:コロナウイルス疾患2019(COVID-19)患者の神経学的症状を検討する。
DESIGN:レトロスペクティブな症例シリーズ SETTING。中国武漢市の華中科技大学連合病院の3つのCOVID-19ケア指定病院。
PARTICIPANTS:コロナウイルス2(SARS-CoV-2)感染による重症急性呼吸器症候群の検査室確認診断を受けた入院患者214人。
データは2020年1月16日から2020年2月19日まで収集した。
主要アウトカム指標。臨床データは電子カルテから抽出し、訓練を受けた医師チームによってレビューされた。
神経学的症状は、中枢神経系(CNS)症状または疾患(頭痛、めまい、意識障害、運動失調、急性脳血管障害、てんかん)、末梢神経系(PNS)症状(重症度低下、低呼吸、低血圧、神経痛)、骨格筋症状の3つのカテゴリーに分類される。
すべての神経学的症状のデータは、訓練を受けた2人の神経内科医によって確認された。

結果:調査対象となった214人の患者のうち、88人(41.1%)が重症患者、126人(58.9%)が非重症患者であった。
非重症患者と比較して、重症患者は高齢(58.7±15.0歳 vs 48.9±14.7歳)で、基礎疾患が多く(42 [47.7%] vs 41 [32.5%])、特に高血圧(32 [36.4%] vs 19 [15.1%])、発熱(40 [45.5%] vs 92 [73%] )や咳(30 [34.1%] vs 77 [61.1%])などの典型的な症状が少なかった。
「78人(36.4%)の患者に神経学的症状」が認められた。
重症の患者ほど、
急性脳血管障害(5[5]対1[0.8%])、
意識障害(13[14.8%]対3[2.4%])、
骨格筋損傷(17[19.3%]対6[4.8%])などの神経症状(40[45.5%]対38[30.2%])を呈する可能性が高かった。

結論:COVID-19の非重症患者と比較して,
重症患者では、急性脳血管障害,意識障害,骨格筋症状、として顕在化した
神経学的症状が一般的に見られた。

14
そのため、(COVID-19重症患者だった人には)認知機能や知能、IQが著しく低下している人が、かなりの割合でいる可能性があります。

15
SARS-コロナウイルス(ACE2経路を攻撃する)の作用は、アンジオテンシン系の調節を阻害し、この経路を介して直接、「心肺障害や炎症」を引き起こす可能性があります。
リンク
◆重症急性呼吸器症候群(SARS)の病理学的・病態学的研究
・・・抄録・・・
重症急性呼吸器症候群(SARS)は、下気道の重篤な臨床症状を特徴とする新興の感染性ウイルス疾患である。
SARSの病態は非常に複雑であり、複数の要因が肺の重症化と他のいくつかの臓器へのウイルスの伝播を引き起こします。
SARS コロナウイルスは、「気道の上皮細胞」を標的とし、「びまん性の肺胞損傷」をもたらします。腸の粘膜細胞、腎臓の尿細管上皮細胞、脳の神経細胞、および数種類の免疫細胞を含む、いくつかの臓器/細胞タイプが、病気の過程で感染し、特定の臓器が間接的な損傷を受ける可能性があります。
広範な研究により、この疾患の病態についての基本的な理解が得られている。
このレビューでは、SARSの最も重要な病理学的特徴を説明し、これらの病理学的変化を引き起こす病因因子を探り、主要な病因機序について議論する。

後者(主要な病因機序)には、
サイトカイン/ケモカインの調節異常、
自然免疫応答の欠乏、
免疫細胞の直接感染、
ウイルスの直接細胞病理作用、
肺保護アンジオテンシン変換酵素2のダウンレギュレーション、
自己免疫、および遺伝的要因が含まれる。
「免疫応答の異常」と「免疫細胞への傷害」この両方が、
この新しい病気の発症の鍵を握っていると思われます。
・・・・>抄録終わり

<リンク論文>
◆ヒトコロナウイルス発症におけるレニン-アンジオテンシン系
当初は比較的無害な病原体と考えられていたヒトコロナウイルス(HCoV)ですが、
最近ではより重篤な臨床合併症を伴うことが知られています。
しかし、その「正確な病原性」については、
特に最近同定されたHCoV-NL63とHCoV-HKU1については、ほとんど知られていない。

★そもそも、HCoVは、感染を継続的に確立するために、
「宿主細胞のタンパク質」を必要とする。
★「レニン-アンジオテンシン系のプロテアーゼ(酵素)」は、標的細胞への侵入に必要な受容体として機能する。
★コロナウイルス(CoV)は、正鎖RNAゲノムを持つエンベロープ型ウイルスであり、
主に幅広い哺乳類や鳥類の呼吸器や腸管の粘膜表面を標的にして感染を確立する [1,2]。

長年にわたり、プロトタイプのヒトCoV(HCoV)分離株229EとOC43は、上気道の軽度で自己限局的な感染症である「風邪」と因果関係があるとされてきた [3,4]。

2003年に急性で重度の非定型肺炎を世界的に大流行させたSARSの病因菌として、これまで知られていなかったCoV、SARS-CoVが発見され、ヒト宿主におけるCoVの病原性の可能性が明確に示された [5-9]。
その後、HCoV-NL63およびHCoV-HKU1 [10-12]という2つの新規HCoVが同定され、特に弱った患者に重篤な下気道合併症を引き起こす可能性があることが明らかになった[13]ことから、これらの病原性に関する深い知識の必要性がさらに高まった。
・・・・・(中略)・・・・・
★HCoV-OC43およびHCoV-HKU1の細胞受容体はまだ解明されていないが、
★HCoV-229E、SARS-CoVおよびHCoV-NL63は、主な細胞侵入受容体として、
「膜関連プロテアーゼ」を厳密に標的としている。
★ヒトコロナウイルス-229E、および関連する動物CoV(ブタ感染性胃腸炎ウイルス、ブタ呼吸器CoV、ネコ感染性腹膜炎ウイルス、ネコ腸炎CoV、イヌCoV、およびブタ伝染性下痢ウイルスを含む)は、
すべて天然宿主の「アミノペプチダーゼN(APN)」を
機能的受容体として使用している[26,29-31]。
★ヒトのアミノペプチダーゼN(APN)は、亜鉛依存性プロテアーゼ活性を持つ150 kDaの膜結合型糖タンパク質であり[32]、
顆粒球、単球、およびそれらの前駆細胞に存在する骨髄分化抗原CD13と同一である[33]。構造的には、アミノペプチダーゼN(APN)は、
短いアミノ末端の細胞内フラグメントと、単一の膜貫通部分と、および、触媒部位を保持する大きな細胞外C末端領域、から構成されていると予測されています[34]。
アミノペプチダーゼN(APN)は、オリゴペプチドのアミノ末端から中性アミノ酸を優先的に切断するその酵素活性を介して、ホルモン、神経活性ペプチド、血管活性ペプチド、サイトカインなど、多くの生理活性ペプチドの活性を調節しています[35]。
★アミノペプチダーゼN(APN)は、小腸内腔内のペプチドから個々のアミノ酸を除去し、抗原提示細胞上のMHC-II分子に結合したペプチドの処理に関与している[36]。
★また、アミノペプチダーゼN(APN)は、血管新生、白血球接着、貪食などのシグナル伝達分子としても関与していると考えられています[35,37]。
★アミノペプチダーゼN(APN)は、腎臓および腸の上皮細胞、内皮細胞、神経系の細胞(すなわち、血液脳関門およびシナプス接合部の脳性腹膜細胞)、骨髄系細胞(単球および抗原提示細胞)、線維芽細胞を含む、、非常に広範な細胞型の表面に、
重度のグリコシル化ホモ二量体プロテアーゼとして存在している[34-36]。
★また、アミノペプチダーゼN(APN)はHCoV-229Eの感染開始部位である分極呼吸器上皮の先端表面にも局在している[38]。
★さらに、肺樹状細胞はアミノペプチダーゼN(APN)発現の重要な供給源であり、
呼吸器上皮からHCoV-229Eを捕捉して体の他の部位の感受性の高い細胞に伝達するという仮説が立てられており、
感染時のウイルス拡散に寄与している可能性がある[39]。
★アミノペプチダーゼN(APN)のアミノ酸260-353は、HCoV-229Eを結合するための必須ドメインであることが確認されている。
・・・(中略)・・・
★APNと同様に、「ヒトACE2」は大きな触媒部位が細胞外空間に面しているプロテアーゼであり、その活性は亜鉛に厳密に依存している[48]。
しかし、ACE2はAPNとは遠い関係にあり[49]、
カルボキシペプチダーゼとして作用し、多くの循環中の生理活性基質から単一のカルボキシ末端残基のみを切断する[50,51]。
・・・(中略)・・・
★(ACE2とAPNの両者は)「亜鉛依存性ペプチダーゼ」である、という分類に加えて、APNとACE2はもう一つの重要な機能的特徴を持っています。
両タンパク質は、ヒトの生理機能の最も重要な調節因子の一つである
「RAS(レニン-アンジオテンシン系システム) の重要な構成要素だ」ということである。
・・・論文翻訳以下、割愛・・・

16
SARS-CoV-2 は「心筋炎」を引き起こし、血液中にミオグロビンが蓄積して
「腎不全」に陥る可能性があります。
また、体のいくつかの重要な器官を直接攻撃することもできます。

17
このウイルスで一番気になるのは、
多くの異なる種類の人体組織を標的にする可能性があるということです。
例えば、「神経細胞のACE2」を攻撃して「脳死や発作」を引き起こした場合、
検死官の検査で...

18
...検死しても「肺の病理学的特徴」は ほとんど見られません
「COVID-19の犠牲者の検死」の場合は、人体の「いくつかの領域」を絶対にカバーしなければなりません。
肺だけでなく 心臓、腎臓、肝臓、脳もです。
すべてを切除し、綿密に検査しなければならない。

19
私たちが目の当たりにしてきた「患者が倒れる」原因には、様々なものがあります。
発熱による発熱発作、
心筋炎による心臓発作、
あるいは、肺炎による低酸素症による意識喪失。

20
しかし、私が一番気になったことは 倒れている様子が一貫していることです 
「体の硬直」と「発作」です。
姿勢の変化があると思うでしょう。
心臓発作を起こした人は、もがいたり、膝を曲げたり...

21
こういう人は、手足が真っ直ぐに伸びて、発作を起こし始めたり、フェンシングの(しなりのような)サインが出たりします。
こうした患者の様子に、最初は、ウイルスが脳の血管を攻撃することによる「脳血管炎」か、
ウイルスが脳組織を直接攻撃することによる「脳炎」を疑いました。

22
トランスジェニックマウスモデル(hACE2マウス)で、
SARS-CoVは、明らかな「脳炎」を引き起こさないまま、「神経細胞に損傷を与える」ことが発見されたときの、私の驚きを想像してみてください。

23
コロナウイルスは、単に呼吸器系に影響を与えるものではありません。
それは中枢神経系にウイルスを侵入させ、重大な神経学的障害、
脳損傷、そして、癌を引き起こす可能性を持っているのです。
これは、HPV(ヒトパピローマウイルス)やHSV-1(すでに感染している人口の70%以上)よりも最悪でしょう。

24
私たちが今知っているように、HPV(ヒトパピローマウイルス)は、結腸&子宮頸がんの約90%が、このウイルスによって引き起こされていると言われ、
こうした多くの癌の背後にある原因です。
私は、ウイルスが細胞に感染し、免疫の検出を避けるために抗炎症バリアを発散し、その後、(細胞を癌化させ)癌細胞を増殖させることについて、しばらくの時をかけ、これを理論化してきました。

25
コロンウイルスからの示唆のまとめ (#covid19)
大きな感謝の気持ちを込めて 
@b00msl4ng
以下のスレッドのお手伝いをお願いします。
詳しく、もっと読みたいなら、こちらをご覧ください: https://医学掲示板

26
これらの情報源や情報は、すべて医師やウイルス性病原体を専門とする、
国を代表する科学者から得たものであり、(一般)医師よりも高い理解度で活動しています。
事実を正確に把握し、無知にならず、心を開いてください。
(スレッドの翻訳完了!!)
・・・・・・・・

●当総研からのまとめ
結論として、COVID19は、
「肺炎を起こすウイルス」だと限定的に理解すべきではありません!!



次の記事で紹介しますが、
このウイルスは、上記の「酵素」と結合するばかりでなく、更に更に、
血液の赤血球のヘモグロビンと結合してヘモグロビンの機能を強奪してしまう
ことがわかって来ました。

「ヤバ過ぎるウイルス」なのです。

最新情報は、ツイッターをご覧下さい。

本日は、以上です。


最新論文知見「COVID-19を普通のインフルエンザに変容させる」ビタミンC経口療法のご紹介(3/3)

2020-04-14 13:00:59 | インテリジェンス
最新の新鮮情報を入手したい方々は、
当総研ツイッターをご覧下さい。
どうしても、ブログ記事は、後追いになり、タイムラグが出ます。
https://twitter.com/EA_souken

今回、ご紹介しているするのは、
「COVID-19, ARDSと無細胞ヘモグロビン-アスコルビン酸の関係」という論文です
https://www.evolutamente.it/covid-19-ards-cell-free-hemoglobin-the-ascorbic-acid-connection/

(続き)
◆COVID-19患者における経口アスコルビン酸の使用に関する当面の注意喚起について
人体のREDOX分子としてのアスコルビン酸ナトリウムの位置がさらに解明されるまでは、COVID-19の患者には、
COVID-19のARDSの主な原因である低酸素と無細胞ヘモグロビンの低下を減少させるために、アスコルビン酸の経口補液を使用した最も効果的な治療を提供することが
私の謙虚な意見である。
結合された経口アスコルビン酸および静脈内アスコルビン酸ナトリウム治療は、経口アスコルビン酸がすべての細胞の酸化還元反応、免疫応答aおよびミトコンドリアの保護をサポートするために解放されている間、アスコルビン酸ナトリウムIV Cが無細胞ヘムの結合および安定化のハプトグロビンに電子の継続的な供給を提供することで、COVID-19患者に両方の世界のベストを与えるかもしれません。

経口アスコルビン酸のための次の補足ガイドは
情報の目的だけとして提供され、
医学的な助言として考慮されるべきではありません。

・COVID19が初期症状の発症した時
1回の服用で3~5gを服用し、その後3時間、30~60分ごとに1gずつ服用します。
症状がおさまるまでこのサイクルを繰り返します。
・軽度の場合。 
1回の服用で2~5gを服用し、その後4~6時間は1時間ごとに1gを服用します。
症状がおさまるまで、このサイクルを繰り返す。
・重症/重症の場合。
1回の投与で10gを投与し、その後2時間、15~30分ごとに2gを投与する。
症状が改善するまで、このサイクルを繰り返します。 
・胃酸値
胃の不快感を示す患者には、経口AAと一緒に酸性飲料を与えることができる。
低いpHは高容量トランスポーターSVCT1を通したより速い吸収を促進する。
胃酸の高いpHは、アスコルビン酸の迅速な吸収を遅らせるか、あるいは妨げることができる。
酸性飲料の例は水の新鮮な絞りレモン/ライム、アップルサイダービネガー(2-3オンス水の1 tbs)を含むかもしれません。 必要なときだけ酸性飲料を使用して下さい。

◆アスコルビン酸輸送におけるナトリウムイオンの重要性
アスコルビン酸の輸送は、Na+/K+ ATPaseによってプラズマ膜を横切って生成されたナトリウムの電気化学的勾配に依存しています。 それは、血漿膜を横切って1つのアスコルビン酸分子を移動するために2つのナトリウムイオンを取る[92]。
主治医は、一酸化窒素の減少による高血圧の増加とともに、ナトリウムの適切性を密接に監視すべきである。
理論的には、アスコルビン酸塩は、大幅にこのように血圧を安定させる、一酸化窒素NOのレベルを上げる、一酸化窒素NOのクエンチングを減らすべきである。

◆フラボノイドによるSVCTの阻害
フラボノイドのケルセチンは、SVCT1によるアスコルビン酸の輸送を阻害することが実証されている。
低親和性、高容量のSVCT1によるアスコルビン酸の輸送は、ケルセチンの存在下では80%、ナトリウムをコリンで置換した場合は100%まで阻害することができます。
この重要な矛盾に注意してください[98]。
「玉ねぎなどの食品に自然に含まれるケルセチン」は、真の抑制効果を発揮するための平均的なサービングでは量が十分に多くないため、問題にはならないはずである。 COVID-19治療中に経口アスコルビン酸を使用する際には、ケルセチンの補給を再考する必要があるかもしれない。

◆L-アスコルビン酸、および市販のアスコルビン酸
植物および動物によって作り出されるアスコルビン酸は L-アスコルビン酸の形で存在します。 生体内では、アスコルビン酸はL-アスコルビン酸[95]の陰イオンの形態で大抵存在します。D-アスコルビン酸の異性体は実験室[103]で人工的に作り出されなければなりません。
 L-アスコルビン酸として指定されなくても商業的に利用できるアスコルビン酸は、L-アスコルビン酸の形態にある。

子供におすすめのアスコルビン酸 
COVID-19に感染した小児は、通常の状況下では速やかに回復するはずです。
しかし、無症状の場合があり、高い感染性を持っています。 感染した場合は、以下の量のアスコルビン酸を経口投与する必要があります。
・9歳以下の年齢
初回投与量 - 体重10ポンドあたり200mg。
以後の投与量 - 体重10ポンドあたり100mg。
・成人の場合は、軽症例の下のタイムスケジュールに従ってください。症状が悪化した場合は、重症の場合のタイムスケジュールに変更してください。
・10歳~15歳
初回投与量 - 体重10ポンドあたり300mg。
以後の投与量 - 200 mg/体重10ポンドあたり。
軽度の場合はタイムスケジュールに従ってください。症状が悪化した場合は、重症の場合のタイムスケジュールに変更してください。
・15歳以上 - 成人として扱う

◆子供におすすめのメラトニン 
子供は9歳未満の時には自然とメラトニンが多く分泌されています。
しかし、夜間の周囲の光への暴露に加えて、夜間の携帯電話、スマートフォン、タブレット、コンピュータ、テレビの使用は、メラトニンの産生を著しく低下させたり、抑制したりする可能性があります。
私は、子供たちが重度の症状を示したり、光睡眠の習慣が悪い場合にのみ、夜間のメラトニンの使用を推奨しています。

推奨用量。
体重30~50ポンドあたり0.05mg。
体重30ポンド以下の場合は0.025mg。
投与量は、1 回の投与で 0.05mg の場合は半分、2 回目の投与で 0.025mg の場合は半分とする。0.05mgの場合は液体を半分にし、その後、メラトニン0.025mgの場合は再び半分にする)

結論としては、社会的な距離を置くこと、適切な栄養、睡眠、運動、アスコルビン酸とメラトニンの補給に注意を払えば、COVID-19は実際には「ただのインフルエンザ」になるかもしれません。 祝福と安全を。

以上で翻訳完了です!



最新論文知見「COVID-19を普通のインフルエンザに変容させる」ビタミンC経口療法のご紹介(2/3)

2020-04-14 12:48:30 | インテリジェンス
今回、ご紹介しているのは、
「COVID-19, ARDSと無細胞ヘモグロビン-アスコルビン酸の関係」という論文です
https://www.evolutamente.it/covid-19-ards-cell-free-hemoglobin-the-ascorbic-acid-connection/

(論文の続き)
◆「ARDS、無細胞ヘモグロビン、シトクロムb561」とアスコルビン酸の関係性
急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の重症患者は、肺の中が体液で満たされ、無細胞ヘモグロビン(CFH)が空域の大部分を占めているため、酸素を供給することが非常に困難である。

 Shaverらの研究では、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)患者の滲出液に見られる赤色は、単に浮腫の良性の徴候ではなく、CFHと溶血の存在であることが示されている[41]。
米国の医師は現在、ARDS患者のCOVID-19からの分泌物がピンク色であることを報告している[50]。
敗血症、外傷、熱傷、または虚血/再灌流損傷の重症患者は、
血漿アスコルビン酸のレベルが極めて低いことを示している [100, 101, 102]。 

「重症患者の血漿中のアスコルビン酸の急速な枯渇」は、
シトクロムb561(Cytb561)として知られる高度に保存された真核生物の「膜貫通酵素」に直接影響を与える。
 Cytb561はアスコルビン酸依存性である。
つまり、この膜貫通酵素は、アスコルビン酸のリサイクルにおけるその役割のために、アスコルビン酸を排他的に使用することを意味します[73]。
Cytb561はまた、酸化された第二鉄状態から還元された第二鉄状態への鉄イオンの還元を担当するフェリレダクターゼ酵素でもあります[74]。

COVID-19 急性呼吸窮迫症候群(ARDS)患者は、赤血球が系統的に破壊され、鉄イオンが酸化された鉄状態としての「無細胞ヘム」が生じるため、酸素(との結合)化が困難である。通常の状態では、ヘム中の鉄イオンは、Cytb561によって還元されます。
では、なぜCOVID-19の患者は安定したヘムを維持できないのでしょうか?

◆COVID-19におけるアスコルビン酸レドックスカスケード
SARS-CoV-2 は宿主に感染すると、宿主細胞に侵入するために宿主細胞の膜透過性を変化させ、複製、放出、増殖を促進するユニークなビロポリンタンパク質(E タンパク質と ORF3a)を使用します。
これらのタンパク質は、イオンチャネルを形成して膜透過性の変化を誘導し、ウイルスの拡散を促進するためにインフルナソームを活性化することができる[58, 59, 60, 61]。
この段階でのアスコルビン酸(AA)の必要性は、アスコルビン酸は、ビロポリンによって開始された透過性からの膜の脱分極によるアポトーシスイベントに直面しているミトコンドリアを救済するために血漿膜の酸化還元酵素によって使用される可能性があります[62]。
SARS-CoV-2が炎症ソームを活性化してサイトカインの嵐を開始し、最終的に重度の肺損傷をもたらす一方で[63]、
アスコルビン酸はリンパ球、好中球、および免疫系の他の重要な調節因子[64, 65, 66, 67, 68, 69, 70, 71]をサポートするために全身的に徴発されている。 

この段階で、体内にメラトニンが十分に存在していないと、インフラナソームを制御することができなくなり[72]、「アスコルビン酸の枯渇率」は指数関数的に上昇することになる。
さらに、ビタミンCが赤血球Cytb561膜貫通酵素によってリサイクルされ、再生されない場合、ヘモグロビン中の鉄センターは、不安定な第二鉄酸化還元状態に酸化し始める可能性がある。
第一鉄の形態では、ヘモグロビンは、鉄の形態よりも実質的に高いレートで無細胞ヘモグロビンを形成するためにヘムを失うために開始されます[47]

これはまた、患者が呼吸困難、または呼吸困難を経験し始めるかもしれないポイントです。なぜか? 
ヘモグロビンに含まれる鉄の形をした鉄イオンだけが
酸素と結合して(全身に酸素を)運ぶことができるからです。

◆「ARDS、赤血球とCytb561」と アスコルビン酸のレドックス接続(コネクション)
赤血球(赤血球)はヘモグロビンを含むため、全身に酸素を届けることができる[75、76]。脊椎動物では、ヘモグロビンには「4つのヘムタンパク質」が含まれている。
各ヘム基内には1つの鉄イオンが結合しており、各鉄イオンは1つの酸素分子を結合させることができる。
したがって、機能的なヘモグロビンは4つの鉄イオンと4つの酸素分子を運ぶことになります。
ヘムは、鉄と酸素の両方を運ぶタンパク質である[76]。 
赤血球中のヘモグロビンは、ヘム中の鉄が鉄還元状態にあるときにのみ活性化される。 この状態では、ヘムは可逆的に酸素と結合することができる。ヘム中の鉄が第二鉄状態に酸化されると、ヘムは不活性化され、COVID-19では溶血やARDSの原因となる無細胞ヘモグロビンとなる[32]。 

2006年、Dan Suらは、ヒト赤血球が細胞外アスコルビン酸をモノデヒドロアスコルビン酸の一電子酸化形態で還元および再利用するために使用する、これまで未同定であった血漿レドックス系が、確かにチトクロームb561(Cytb561)であることを明らかにした。
 Suらは、Cytb561が、細胞内のNADHおよび/またはアスコルビン酸のBOTHを使用して、細胞外で酸化されたアスコルビン酸を再生できることを示した[77、78]。

8年後、Peilong Luら(2014)は、シトクロムb561の高分解能結晶構造を世界に公開し、シトクロムb561が細胞膜の片側でアスコルビン酸の一電子酸化代謝物に付着し、細胞内の膜細胞質の反対側からNADHやアスコルビン酸のような還元剤を使ってアスコルビン酸ラジカルを再生することを正確に詳細に示しました[73]。

シトクロムb561 血漿レドックス酵素 アスコルビン酸依存性鉄還元電子伝達経路
<絵図>
[Source: Lu P, Ma D, Yan C, Gong X, Du M, Shi Y. Structure and mechanism of a eukaryotic transmembrane ascorbate-dependent oxidoreductase. Proc Natl Acad Sci U S A. 2014;111(5):1813–1818. doi:10.1073/pnas.1323931111]

Luらの研究は、
COVID-19における急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の主要な原因である「無細胞ヘモグロビン」の形成を抑止するために、
SARS-CoV2感染症の治療としてのアスコルビン酸を使用することを支持している。
赤血球は、ヘモグロビンを第一鉄酸化還元状態に維持するために、アスコルビン酸へのアクセスを有していなければならない。

十分なアスコルビン酸がないと、ヘムは急速に酸化して無細胞ヘモグロビンとなる。

これが、健康で基礎疾患のない若年成人であっても、COVID-19感染時に急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を迅速に発症しうる理由である[50, 57]。 

COVID-19の予防および治療のためのビタミンCの使用に関して、
今まだ、重大な疑問が残っている。 
アスコルビン酸ナトリウムは、すべての静脈内ビタミンC用途で使用される形態である。アスコルビン酸の非常に低いpH(25℃で1.0~2.5、水で176g/L)は、静脈内注射には不向きである[80]。
すべての静脈内のアスコルビン酸は、
炭酸水素ナトリウム[79、81、82]を使用してpH5.5から7.0間のpHを上げるために緩衝材と調節されなければなりません。
アスコルビン酸を炭酸水素ナトリウムと組み合わせると、アスコルビン酸ナトリウムが生成される。 
中国および世界の病院では、COVID-19の患者にアスコルビン酸ナトリウムの分子形のCを静脈内投与で治療している。
ビタミンCについて実施されている臨床試験でも、アスコルビン酸ナトリウムの形のIV Cが使用されている[83]。

アスコルビン酸ナトリウムは、アスコルビン酸と同じように人体で再生・リサイクルできるのだろうか?

2006年のLuらは、シトクロムb561の2つの高度に保存されたアミノ酸、細胞質側(内側)のLys81、および細胞質膜の反対側のHis106が、L-アスコルビン酸を特異的に認識し、この排他的基質のプロトン化および脱プロトン化を触媒する役割を果たしていることを、決定的に実証することができました[73]。
<絵図>
[Source: Lu P, Ma D, Yan C, Gong X, Du M, Shi Y. Structure and mechanism of a eukaryotic transmembrane ascorbate-dependent oxidoreductase. Proc Natl Acad Sci U S A. 2014;111(5):1813–1818. doi:10.1073/pnas.1323931111]


◆「SARS-CoV2 フリン切断、低酸素症、ARDS」と アスコルビン酸との関係性
植物、昆虫および動物を含むほとんどの生物はアスコルビン酸を作り出します。
アスコルビン酸は L-アスコルビン酸[24]の形で自然にあります。
生理学的な pH では、L-ascorbic 酸は L-ascorbate [84] のイオンの形態で主に存在します
L-アスコルビン酸を電子供与体およびアクセプターとして使用する際の特異性と排他性の問題は、Osipyantsら(2019)の画期的な論文でも明確に示された。
研究チームは、低酸素応答タンパク質HIF-1aを抑制するために、アスコルビン酸がL-アスコルビン酸の特異的分子構造に存在しなければならないことを初めて示した[85, 86]。

SARS-CoV-2コロナウイルスは、そのSタンパク質に一重のフリン切断部位を持つため、フリン酵素によって活性化される[89, 90]

低酸素経路が活性化されると、フリン酵素の発現が増加する[87, 88]。
低酸素誘導性因子1α(Hypoxia inducible factor 1α)(HIF1α)は、低酸素下で活性化されうる転写因子である。HIF-1aのレベルは通常、酸素の存在下では低く保たれる。十分な酸素が存在すると、HIF-1aはフォン・ヒッペル-リンダウ(VHL)タンパク質と結合し、このタンパク質はHIF-1aを分解のために準備する[91]。 

COVID-19患者が、ヘム中の第二鉄を還元するために十分なアスコルビン酸が不足し始め、酸素を結合して輸送する能力を失い始めると、何が起こるのだろうか?

酸素濃度が低いとHIF1aが動員され、フリン酵素の発現が増加する。より多くのフリン酵素は、さらに多くのSARS-CoV-2ウイルスを切断し、活性化する。
L-アスコルビン酸のアニオン形態のアスコルビン酸だけがHIF1aタンパク質を分解し、その安定化とフリン酵素の増加能力を停止させることができます。

適切なアスコルビン酸がなければ、人体はCOVID-19との戦いにおいて著しく不利になる。

真の疑問は、アスコルビン酸ナトリウムが抗酸化剤としてしか機能せず、体内で好んで排他的に使用されるREDOX分子としてではなく、抗酸化剤としてしか機能しない場合、SARS-CoV-2を治療するためにアスコルビン酸の能力を十分に活用しているかどうかということである。

◆L-アスコルビン酸は無細胞ヘモグロビンからの内皮透過性を減衰させる
無細胞ヘモグロビンは急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の主な原因であるが、
Jamie L Kuckら(2018)が、無細胞ヘモグロビンが上皮単分子膜の完全性を低下させて高分子の透過性の増加を引き起こし、同時にCFHがヒト内皮細胞(HUVEC)の細胞内アスコルビン酸を有意に減少させたことを結論的に実証するまで、正確なメカニズムは完全には理解されていなかった[93]。

健康な内皮細胞は、透過性を制限する電流の流れに対する高い抵抗力を持つタイトなバリアを維持している。
このバリアが破壊されると、電流の流れが促進され、同時に抵抗の低下が認められる。Kuckらは、CFHがバリア機能の損失をもたらす内皮単分子膜の電気抵抗の時間依存性および用量依存性の減少を引き起こしたことを示した、増加した透過性のために大きな高分子の通過を可能にします。
この障害は、細胞内のL-アスコルビン酸の減少と同時に観察された [93]。
驚くべきことは、L-アスコルビン酸で18時間処理した後、ヒト内皮細胞はCFHが単層抵抗性を低下させるのを防ぎ、HUVECにおけるバリアの完全性を維持することができたということである[93]。
 Kuckらは、無菌H2Oに溶解したL-アスコルビン酸を用いて実験で結果を達成した[93]。

 Kuckらはなぜアスコルビン酸ナトリウムを使用しなかったのでしょうか? 
それは、L-アスコルビン酸がより良い結果をもたらしたからでしょうか?
また、そうであるならば、なぜですか?

アスコルビン酸ナトリウムがその分子構造の結果として同じ方法で利用されないかもしれないことは可能である。

アスコルビン酸とアスコルビン酸ナトリウムの分子構造
アスコルビン酸は、炭素6個、水素8個、酸素6個の分子を持っています。
アスコルビン酸 C6H8O6
<絵図>

ナトリウムのアスコルビン酸塩には 6 つの炭素、7 つの水素、6 つの酸素および親の 8 番目の水素を取り替えた 1 つのナトリウム イオンがあります。

ナトリウム アスコルビン酸塩 C6H7NaO6
<絵図>
アスコルビン酸ナトリウム分子が、私たちのREDOXシステムによって利用されている好ましい形態ではないかもしれないことは完全に可能です。
実際に、2020年3月13日にオーウェン・フォノローとスティーブ・ヒッキーによって発表された画期的な論文[94]が出るまで、
「経口アスコルビン酸」と「アスコルビン酸ナトリウム」(IV Cと経口の両方)からの血漿中濃度の「結果の違いを横並びで比較する証拠」はありませんでした。

◆ナトリウム アスコルビン酸塩は人体によって再生成されないのか?
ヒトはGULO遺伝子の仮性化によりアスコルビン酸を産生しない[96]。
アスコルビン酸の産生は、動物においてはグルコースに依存している[95]。
したがって、アスコルビン酸分子はグルコース分子と構造が非常に似ている。

 FonorowとHickeyは、この特徴を利用して、グルコースメーターを使用して、
「ビタミンCの2つの異なる形態」
~「アスコルビン酸」と「アスコルビン酸ナトリウム」を
経口/経口および経口/IV Cの異なる組み合わせで、分単位の結果を測定した。 

ビタミンCの血漿レベルを分単位で追跡することは、非常に多くのサンプルを効果的に収集し、保存し、測定することはほとんど不可能であるため、
文献には全く新しいものである。
彼らの研究からの結果は本当に驚くべきものであり、
彼らの観察を解釈することができる方法のためにオーソモレキュラー医学の画期的な瞬間として考慮されるべきである[94]。

Fonorow および Hickey は最初に両方に同じような分子構造があるのにグルコースおよびアスコルビン酸を測定するグルコース メートルからの結果が完全に明瞭で、異なった結果をもたらしたことを示しました。
10.0グラムのグルコースの単回経口投与と10.0グラムの経口アスコルビン酸の比較
図表
[Source: Owen Fonorow and Steve Hickey 2020 Unexpected Early Response in Oral Bioavailability of Ascorbic Acid – Townsend Letter  March 13, 2020, prior to print publication. https://www.townsendletter.com/article/online-unexpected-oral-vitamin-c-response/]

アスコルビン酸の 10 グラムが口によって取られるアスコルビン酸ナトリウムの 11.3 グラムと比較される経口的に摂取されたとき(混合物のナトリウムの付加的な重量を考慮するために)、
Fonorow および Hickey は
「経口アスコルビン酸」が「ナトリウムのアスコルビン酸」よりも
「効率的にそして多量に吸収される」ことを示す、
という全く UNEXPECTED(予期せぬ!!)結果を得ました。

(当総研の注・・March 13, 2020ですから、僅か1カ月前の最新知見です!!)

11.3 グラムの経口アスコルビン酸ナトリウムと比較される 10 グラムの経口アスコルビン酸の単回投与量
(グラフ)
[Source: Owen Fonorow and Steve Hickey 2020 Unexpected Early Response in Oral Bioavailability of Ascorbic Acid – Townsend Letter  March 13, 2020, prior to print publication. https://www.townsendletter.com/article/online-unexpected-oral-vitamin-c-response/]

最後の本当のショッカーは、
FonorowとHickeyが10gのアスコルビン酸を50分かけて単回経口投与した結果を測定し、アスコルビン酸ナトリウムを用いたIV Cの結果と比較したときのものです。

10gのアスコルビン酸の単回経口投与量、vs アスコルビン酸ナトリウムとのIV Cに続く時系列
グラフ
[Source: Owen Fonorow and Steve Hickey 2020 Unexpected Early Response in Oral Bioavailability of Ascorbic Acid – Townsend Letter  March 13, 2020, prior to print publication. https://www.townsendletter.com/article/online-unexpected-oral-vitamin-c-response/]

腸のアスコルビン酸の吸収についての共通の誤解は、上に約 200 ミリグラムの上限があること、ボディが分子を輸送し、利用できないことです。
これはそれがより高い生物学的利用能を提供できると信じられているので、
静脈内への直接投与が好ましい方法であるとされた理由でした。 

(しかし)上記の「経口/IV Cチャート」を見た場合、何を観察しますか?

10 g のアスコルビン酸の単一の摂取の後の 2 から 8 分以内の明瞭なスパイクがあります。 最高レベルは同じ分の印で IV C によって達成される「倍以上」あります。

ボディは、なぜアスコルビン酸ナトリウムより、(単なる)アスコルビン酸をよりよく吸収するのか?

◆SVCT1 および SVCT2 -容量および親和性についての物語
私たちの腸内には、ナトリウム依存性ビタミンCトランスポーター1&2(SVCT1とSVCT2)と呼ばれる2つの主要なアスコルビン酸トランスポーターが存在します。
胃酸の低pH環境では、アスコルビン酸は、LOW-AFFINITY、HIGH CAPACITYトランスポーターであるSVCT1によって急速に吸収することができます。
それは、アスコルビン酸が高濃度がある場合にのみ、膨大な量で輸送します。
 pHがナトリウムアスコルビン酸の場合のように、胃で上げられれば、緩衝化された胃のpHが吸収を阻害し、遅くなるので、輸送が遅くなります。
アスコルビン酸ナトリウムが、高親和性であるが、LOW CAPACITY SVCT2 [94、97]によって輸送されることは完全に可能である。 

FonorowとHickeyによるこの注目すべき研究(2020年3月)は、経口アスコルビン酸が十分に吸収されて大量に利用されていることを示しただけでなく、
REDOX分子としてのアスコルビン酸の真の姿も明らかにしました。

アスコルビン酸でもアスコルビン酸ナトリウムではないアスコルビン酸の連続リサイクル
最後のチャートをもう一度見てください。
何が見えますか? 
静脈内のアスコルビン酸ナトリウムがゆっくりとピークに蓄積し、次第に沈静化する間、減少する強度の 3 つの明瞭な連続したピークそして谷があります。
これが意味するものは血漿に達した後、アスコルビン酸が、すぐに酸化された monodehydroascorbate になる酸化還元反応の電子を提供することです。
この 1 電子の酸化プロダクトはそれから捕獲され、Cytb561 のような膜貫通酸化還元酵素によって「ドッキング」されます。
それは、酸化されたアスコルビン酸がCytb561に入れ子になって再生されるのを待っている間、グルコースメーターによる検出から「隠されて」いるときの谷間を見ているときです。
次のピークは、フリーラジカルと活性酸素種を鎮めるための活性電子供与の別のラウンドのために血漿中に戻って成功した再生されたアスコルビン酸のリリースです。

アスコルビン酸ナトリウムの 11.3 g の経口投与量の比較的滑らかなカーブと
 10 g のアスコルビン酸の経口投与量の後でピークおよび谷の強度を、
比較すると、アスコルビン酸ナトリウムが実際に私達の体によって再生され、リサイクルすることができるかどうか、疑問に思い始めるかもしれません。

◆Fonorow および Hickey の調査結果を支える文献からの証拠 
IV Cの結果を記録しているほとんどの研究では、
同様のサージが見られ、その後、曲線の「平坦化」が見られます。
下のグラフは、IV Cの曲線に明確なサージが見られますが、その後のピークや谷は見られません。下の曲線は、経口ビタミンCから得られますが、著者は、経口ビタミンCのソースがアスコルビン酸またはアスコルビン酸ナトリウム(または他の形態)であったかどうかを識別するために失敗した、おそらく明らかな理由のために。

12名の1.25g静注・経口投与後の血漿中ビタミンC濃度 
図表
[Source: Padayatty SJ, Sun H, Wang Y, et al. Vitamin C pharmacokinetics: implications for oral and intravenous use. Ann Intern Med. 2004;140(7):533–537. doi:10.7326/0003-4819-140-7-200404060-00010]

長期にわたって血漿中で測定したときの経口アスコルビン酸は、それがリサイクルされ、再生された場合、確かにピークと谷を生成します。
このユニークな特徴は、フォノローとヒッキーの発見以前に文書化されていたのだろうか。
1964年の竹之内カツと麻生カズオの絶妙な研究は、
1gのアスコルビン酸を日中に3回経口投与したときの血漿中濃度を24時間かけて測定したものである。
矢印は経口摂取の時間を示し、円(開閉)は測定時の時間を示した。 

彼らの結果の最も印象的な部分は 1 g の最後の経口投与量の後の 3.5 時間で最高レベルへの明瞭なサージだった。
図表
[Souce: KATSU TAKENOUCHI AND KAZUO ASO, THE RELATION BETWEEN MELANIN FORMATION AND ASCORBIC ACID, THE JOURNAL OFVITAMINOLOGY 10, 123-134 (1964)]

アスコルビン酸を再生し、リサイクルするボディの能力、および個人の異なったREDOX容量はアスコルビン酸のレベルと全原因死亡率間の相関関係の研究が個人の血漿レベルを10倍として大いに異なっていることを見つけた理由を説明するかもしれない[99]。

FonorowとHickeyによる最近の予期しない調査結果は、おそらくすべての生物によって好まれる究極のREDOX分子としてアスコルビン酸の理解における新しい時代の始まりを印付けしました。

(続く)



最新論文知見「COVID-19を普通のインフルエンザに変容させる」ビタミンC経口療法のご紹介(1/3)

2020-04-14 12:38:25 | インテリジェンス
最新の新鮮情報を入手したい方々は、
当総研ツイッターをご覧下さい。
どうしても、ブログ記事は、後追いになり、タイムラグが出ます。


今回、ご紹介するのは、
「COVID-19, ARDSと無細胞ヘモグロビン-アスコルビン酸の関係」という論文です

とても長い論文ですが、とても重要だと判断したので、全文翻訳してお届けします。
(医学分野の素人なので翻訳ミスはご容赦下さい。)
そして、最後の「結論部分が驚くべきもの」なので、
まず、この記事の冒頭に、この「長大論文の結論部分」をお示し、
皆様に見て頂きます。
「アスコルビン酸」とは、いわゆる「ビタミンC」のことで、
市販の経口用のものでも、普通にOK、大丈夫だとのことです。
(当総研の注・・この点が、March 13, 2020発見の論文に基づく最新知見で、
僅か1カ月前に示されたデータによる発見です!!)

<この長大論文の結論部分>
十分なアスコルビン酸がないと、ヘムは急速に酸化して「無細胞ヘモグロビン」となる。
このことが、健康で基礎疾患のない若年成人であっても、
COVID-19感染時に「急性呼吸窮迫症候群(ARDS)」を迅速に発症しうる理由である[50, 57]。
(↑論文の途中部分から抜粋しました。)
(なので)
結論としては、
社会的な距離を置くこと、適切な栄養、睡眠、運動、
「アスコルビン酸とメラトニンの補給」に注意を払えば、
COVID-19は実際には「ただのインフルエンザ」になるかもしれません。
祝福と安全を。

(当総研の注・・・COVID-19感染時、自宅待機中に、ビタミンCを経口で摂取して、対策にしようと、お考えの方は、その分量とタイミングについては、論文の最後に書かれているので、参考にして下さい。)

・・・・・・

それでは、一つだけ用語解説をしたあと、この長大論文の翻訳です。

<用語解説>
「急性呼吸窮迫症候群(ARDS)」は、肺炎や敗血症などがきっかけとなって、重症の呼吸不全をきたす病気です。 さまざまな原因によって肺の血管透過性(血液中の成分が血管を通り抜けること)が進行した結果、血液中の成分が肺胞腔内に移動して肺水腫を起こします。

◆◆「COVID-19, ARDS(急性呼吸窮迫症候群)、無細胞ヘモグロビン」とアスコルビン酸との関係性について◆◆

2020年3月24日午前1時00分(GMT)時点で、世界195カ国の全世界でCOVID-19の確定症例が報告されている。 379,000人の感染が確認され、そのうち16,500人は生存しなかった[54]。
世界がSARS-CoV-2コロナウイルスによって引き起こされたCOVID-19の予期せぬ、指数関数的で悲惨な広がりの人質になっているので、世界中の政府や中央銀行は、自国の経済的、金融的な大出血を食い止めるために、ほとんど無益ではあるが必死の試みをしている。GDPの16%(ドイツ)と報告されている経済刺激策は、COVID-19に罹患した国々によって、前例のない封じ込め対策のために、あらゆる産業やセクターの人々や企業の生活の大規模な混乱に対処するために実施されています[1, 2, 3]。
COVID-19が拡散するにつれ、世界がCOVID-19のパンデミックに対して全く準備ができていなかったことが明らかになってきている。
イタリアやフランスなどの国々は、防護服、医療機器、病院のスペース、人員などの資源が減少している中で、感染者を治療するための需要が爆発的に高まっていることに対応するのに苦労している[55]。

COVID-19がインフルエンザなどの他のウイルスとは異なる特徴を持っているのは、
年齢や併存疾患に関係なく、最大41.8%の感染者に比較的短期間で急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を引き起こす能力を持っていることです。
COVID-19の発症後、患者は呼吸困難(息切れ)を経験し始めるが、これは急性呼吸窮迫症候群(ARDS)および末梢臓器不全に急速に移行する可能性がある [50, 56, 57]。

COVID-19を封じ込めようとする各国の対応の中には、ある地域の全人口を対象とした包括的な検査[4]から、検査の厳格な制限[5]まで、様々なものがある。 世界保健機関(WHO)は、COVID-19が "GLOBAL HEALTH CRISIS of our time" [6]であることが判明していると信じているため、すべての国が疑われるすべての症例を検査することを強く求めています。

◆透過性(拡散伝播性)と封じ込め(封鎖)
WHOが検査を強調しているのも、イギリスのような国が反対の方針をとっているのも、「COVID-19の感染率が非常に高い」という基本的な理解に由来しています。 
封じ込め対策を遅らせた国では、確定症例が指数関数的に増加します。
中国政府が実施した、人口の半分近くの移動を制限するという強硬な措置は、湖北や中国の他の地域でのウイルスの拡散を効果的に食い止めました[9]。 
グラフ
出典: Macintyre CR. COVID-19パンデミックのナイフの端で:封じ込めはまだ可能か?Public Health Res Pract. 2020;30(1):3012000.]

世界中の医療システム、特にタイムリーな封じ込め対策を実施できなかった国々が直面している当面の危機は、制御されていないアウトブレイク時の 急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の治療需要の高さによる、ICU(集中治療室)システムの完全な崩壊である。

イタリアのロンバルディア州では、ICU入院を必要とする患者が手に負えないほど急増していることが報告されている。
ロンバルディア州では、全陽性症例の12%、全入院患者の16%がICUでの治療を必要としていた[10]。報告された割合は、ICUへの入院を必要とした陽性患者のわずか5%であった中国の報告よりも有意に高い[11]。
米国のような国では、感染率曲線が平坦化されなければ、すでにICUケアが途方もないほど不足すると予測されています。 

◆文書化(数値カウント)されていない(感染)伝播を制御するための封じ込め対策はどの程度効果的か?

アメリカでは、6ヶ月間に人口の40%が感染した場合、
9,880万人が感染し、2,050万人が入院を必要とする。440万人はICUへの入院が必要になります。現在のキャパシティでは、130万人の患者が病院のベッドを利用できず、29万5000人がICUのベッドを利用できない可能性があります。
感染率が半減して20%になれば、ベッド占有率を50%削減し、感染曲線を6ヶ月から12ヶ月に延長するという対策を並行して実施すれば、米国は危機時の患者の需要を満たすことができるかもしれません[12, 13]。

2020年3月21日から、米国でのロックダウン対策は、ニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴ、サンディエゴ、サンフランシスコの各都市で7000万人の米国人に影響を与えました[14]。
封じ込めは、おそらく現時点では「感染曲線を平坦にするため」の唯一の効果的な対策であると思われますが、
それは、病気の拡散の原因となっているCOVID-19の患者数が非常に多いからです。

Ruiyun Liらは2020年3月13日、2020年1月23日に中国で渡航制限が実施される前は、すべての感染症の約86%が文書化されていなかったと報告した。
 Liらは、文書化された症例の79%は文書化されていない感染が原因であると結論づけており、
SARS-CoV2の急速な地理的拡大のための信憑性のある説明を提供している[15]。 

呼吸器系サンプルで陰性と判定された成人および小児において、
最初の症状発症後47日までの間、糞便サンプル中にSARS-CoV2ウイルスRNAが長期にわたって存在することが発見されたことは、
「経口糞便感染」の可能性を高め、COVID-19の感染拡大を制御するという課題をさらに複雑にしている[16, 17]。

過去の疫病やパンデミックでは、「無症候性の感染」が報告されたことはありません。 COVID-19のこの特徴はユニークで前例のないものです。

「高い感染性」と感染者に急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を引き起こす能力があることから、COVID-19は "GLOBAL HEALTH CRISIS of our time "と呼ばれています。

しかし、世界中の科学者がクロロキンと呼ばれる医薬品の使用に成功したと報告しています。

◆「COVID-19, クロロキンとヒドロキシクロロキン」と マラリアとの関係性

米国の連邦食品医薬品局(FDA)は2020年3月20日に声明を発表し、現在のところ「COVID-19を治療、治癒、予防するためのFDA承認の治療薬や薬剤は存在しない」との立場を明確にしたが、
同局は中国、日本、韓国、イタリア、米国のイノベーターと積極的に協力し、COVID-19の治療のための解決策を迅速化している[18]。

中国や韓国のような国では、いくつかの抗ウイルス薬が成功裏に使用されていますが、クロロキンが最も有望視されています。
中国の大病院では、COVID-19の治療薬としてのクロロキンの有効性に関する臨床試験が行われているが、フランスや韓国の医師も大きな成功を報告している[25, 19, 20, 21, 22, 23]。

クロロキンおよび「その毒性の低い誘導体」であるヒドロキシクロロキンは、
1940年代以降、マラリアの治療に使用されてきた [24]。
この化合物の潜在的な細胞毒性効果は、広範囲に実施する前に十分な検討が必要な要因である[20, 26, 27]。

この古い「抗マラリア薬」がCOVID-19の治療に有効であることが示されているのはなぜか?

◆「COVID-19, マラリア、ハプトグロビン」と無細胞ヘモグロビンとの関係性

マラリア寄生虫は、ヘモグロビンを消化し、生体膜にとって有毒な「酸化型のヘム」を放出することで宿主に感染します。
マラリア寄生虫は、自分自身を守るために、これらの「有毒な遊離ヘム」を隔離することができます。 抗マラリア薬のクロロキンは、毒性のある遊離ヘムに結合し、その毒性を増強する一方で、これらの「毒性のある遊離ヘム」を「隔離する寄生虫の能力」を妨害する。(当総研の注・・隔離できず防御できない寄生虫はその毒性で死滅する?)

このように、(マラリアに感染した場合)、「細胞毒性のある遊離ヘム」が、マラリア寄生虫に感染した赤血球(赤血球)において、致死レベルまで蓄積されてしまうのである [28, 29]。

重度のマラリアでは、無細胞ヘモグロビンは、一酸化窒素の急冷剤であるため、しばしば著しく上昇し、溶血を引き起こします。
一酸化窒素を急冷する無細胞ヘモグロビンの能力は、プロ炎症性サイトカインの産生、核因子κBの内皮活性化、サイトアドヒアランス、
およびそれに続く細胞損傷を増加させる。
無細胞ヘモグロビン(の量)はマラリアの重症度に比例して増加し、そのレベルはしばしば不良な臨床転帰と相関しています [30]。 

◆「無細胞ヘモグロビン」~COVID-19の急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の原因

重症のCOVID-19患者はしばしば急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を発症し、肺胞フラッディング(浮腫)、間質性炎症、圧迫性無気力症、および肺組織の増加と肺ガス量の減少が観察されている [33,34,35]。
急性呼吸窮迫症候群(ARDS)患者は、肺毛細血管内皮細胞の透過性と肺実質への体液の漏出から始まる制御不能なカスケードイベントにより、
30~50%の死亡率を示し、急性炎症反応を特徴とするサイトカインの嵐が続く[48]。

急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を発症したCOVID-19患者では、低酸素呼吸不全の増加により急性びまん性肺胞損傷が生じるため、呼吸困難を補助するための挿管と侵襲的機械換気が必要となる[36]。

2020年3月18日に発表された論文では、
2019年12月25日から2020年1月26日までの間にCOVID-19が確認された201人のコホート患者の41.8%がARDSを発症し、半数強が死亡したと報告されている[37、56]。
2020年3月6日に発表された別の論文では、健康コントロールと比較してSARS-CoV-2患者の凝固機能の異常が詳細に報告されているが[38]
重症時には赤血球が溶血を引き起こすような「劇症的な変化」を起こすことは以前から知られていた。
遊離ヘムの放出が急性呼吸窮迫症候群(ARDS)における肺胞炎症および凝固にも関連している(と知られた)ことは最近のことである[39]。 

2015年以来、急性肺損傷や急性呼吸窮迫症候群(ARDS)などの非溶血性疾患
における「無細胞ヘムの役割」が広範囲に文書化されてきた。
遊離ヘムは、赤血球に結合したヘムよりも最大で1,000倍の速さで一酸化窒素(NO)をスカベンジすることができる。
内皮の一酸化窒素(NO)のバイオアベイラビリティーの急速な損失は、
高血圧、凝固、および全身性炎症の発症につながる[40]。

2016年にShaverらによって発表された画期的な研究は、
空気空間における無細胞ヘモグロビン(CFH)の上昇が、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)のヒトおよび実験動物モデルにおける肺バリア透過性、炎症、上皮傷害を引き起こす
本質的なドライバーであることを結論的に示した。

その論文の中で最も重要な発見は、ARDSにおけるCFHの病態に「鉄イオン」が関与していることでした。
塩化物を中心に持つ遊離ヘムは、肺胞透過性を増加させることしかできなかった。
「鉄イオンを含むヘム」とは異なり、「遊離ヘムを含む塩化物」は、炎症性サイトカインの発現を誘導することも、上皮細胞の傷害を引き起こすこともできなかった[41]。 

Habbegerら(2019)の最近の研究でも、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)患者の
気道中の「無細胞ヘモグロビン」が肺上皮傷害、気道炎症、肺胞透過性と確実に関連していることが実証されている[42]。 


◆「無細胞ヘモグロビン」はなぜ危険なのか?
ヘムは非常に疎水性が高く、生理的なpH条件ではそれ自体では持続できない。
そのため、「遊離ヘム」という用語は、やや誤用の可能性があります。
「遊離ヘム」とは、実際にはヘモグロビンやミオグロビンなどの「ヘムタンパク質」内で安定化されていないヘムを指します。
「遊離ヘム」は、リポタンパク質やアルブミンなどの広い範囲のヘムアクセプター膜ベースのタンパク質や脂質に移行することができる「不安定なフェリック形態」である[31]。

問題は、「無細胞ヘモグロビン」がヘムアクセプターに付着すると、
リポタンパク質に付着した場合の「脂質過酸化」などのフリーラジカル連鎖反応のカスケードを開始することである。
「酸化したリポタンパク質」は細胞毒性があり、フリーヘムの細胞毒性や炎症作用の主な原因の一つである[31]。
「血管内の無細胞ヘモグロビン」は、これらの「遊離ヘム」の一酸化窒素「消去および/または酸化反応」を介して血管収縮および傷害をもたらす[32]。
「遊離ヘム」の毒性作用から(隔離して)身を守ることができるマラリア寄生虫と同じように、ヒトの体にも細胞毒性のある「無細胞ヘモグロビン」を隔離する効果的な「自然防衛システム」がある。
その一つが「ハプトグロビン」であり、遊離ヘモグロビンと結合して循環から除去する急性期タンパク質である[31]。
ハプトグロビンは、無細胞ヘモグロビンと結合することで、酸化過程を防ぎ、一酸化窒素の消去を抑制するため、無細胞ヘモグロビンの毒性を大幅に低減させることができる[43]。

◆COVID-19におけるハプトグロビンHp2/Hp2多型の優位性
ハプトグロビン(Hp)遺伝子には2つの優勢対立遺伝子があります。
 Hp1とHp2には3つの遺伝子型があります。Hp1/Hp1、Hp1/Hp2およびHp2/Hp2である。興味深いことに、重症でないマラリア患者の74%がHp2/Hp2遺伝子型を持ち、この同じHp2/Hp2対立遺伝子の保因者の31%が重症のマラリア症状を呈しているという、マラリアの重症度との相関が観察されている[44]。
 Hp2/Hp2対立遺伝子を持つマラリア患者は、彼らのハプトグロビンが無細胞ヘモグロビンとより効果的に結合するところで、明確な優位性を持っている可能性がある。

しかし、なぜ同じ遺伝子型を持つ患者の31%が依然として重度のマラリアを発症するのでしょうか?

この疑問は、Hp-1対立遺伝子と比較して、Hp-2-2遺伝子型では、
十分なビタミンCを補給しなかった場合、血清アスコルビン値が低かったことを示した別の研究で答えが得られるかもしれません[44]。
アスコルビン酸はハプトグロビンと何の関係があるのでしょうか?

「ハプトグロビン」は無細胞ヘモグロビンを結合することができるにもかかわらず、
これらのヘムを安定した形で維持するために、ハプトグロビンは血漿中のアスコルビン酸のような還元剤(抗酸化剤)に依存して、還元された安定した非反応性の第一鉄(Fe2+)酸化還元状態で遊離ヘムを維持しなければならない[31, 45]。 

Hp2/Hp2遺伝子型を有するCOVID-19患者は、ハプトグロビンに還元剤(抗酸化剤)を供給するのに十分な抗酸化物質を有する限り、実際には、彼らのハプトグロビンがHp1キャリアよりも無細胞ヘモグロビンを結合するのに有効であるという明確な利点を有しているかもしれない。
これらの患者はまた、軽度の症状だけを開発することができ、彼らの体内に十分な抗酸化物質を持っていることを提供して、COVID-19感染症の間に入院/集中的なケアを必要としないでしょう。

しかしながら、誰もがHp2-2キャリアであるわけではなく、急性期のハプトグロビンが動員される頃には、患者はすでに無細胞ヘモグロビンの増加による広範な炎症および肺損傷に直面している可能性がある。

したがって、最も魅力的な解決策は、患者が感染を認識するとすぐに無細胞ヘモグロビン産生を防止または減少させる能力(を支援すること)である。

2016年にShaverらによって実証されたように、鉄イオンセンターのない遊離ヘムは、それほど大きなダメージを与えない[41]。
非反応性の鉄(Fe2+)の酸化還元状態に維持されているときのヘム鉄は安定なままである。
したがって、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の過程での「無細胞ヘム」の異常な産生を制御する鍵は、
ヘムの第二鉄(Fe3+)酸化還元状態への酸化を防ぐことである。
遊離ヘムを隔離するハプトグロビンでさえ、ヘムを第一鉄状態に保つために還元剤(抗酸化剤)を必要とする。
このプロセスで最も興味深いのは、ハプトグロビンが特に還元剤(抗酸化剤)としてアスコルビン酸を必要としないことです。 
ハプトグロビン還元剤の非特異性が、おそらく、COVID-19の治療におけるビタミンCの静脈内投与の使用が、COVID-10の重症患者の回復を早めることおよび死亡率を減少させることにこのような顕著な成功を示している主な理由である。

◆アスコルビン酸とアスコルビン酸ナトリウムの分子構造 - REDOXコネクション
上海市医師会と上海市政府は現在、COVID-19感染症の治療にビタミンCを使用することを公式に支持している。
中国・上海の名門瑞慶病院からの報告では、中等度から重度のCOVID-19症例50例の治療に高用量のビタミンC(IVC)を静脈内投与したことが報告されている。
中等度の症例には1日10gのIVCを投与し、重度の症例には20gのIVCを7~10日間投与した。
IVC患者で死亡した患者は一人もおらず、ほとんどのIVC患者で入院期間が3~5日短縮された[46]。 

COVID-19患者の治療にビタミンCを静脈内投与したことで否定できない成功を収めたことから、当然ながら次の論理的な疑問が生まれてくる。

ビタミンCは、感染した患者の全身性炎症と肺損傷の延長を有意に減少させることを意味する無細胞ヘモグロビンの形成を予防または減少させることができるのだろうか? 

答えは、使用しているビタミンCがアスコルビン酸かアスコルビン酸ナトリウムの形をしているかによって異なります。

ヘムの安定性の鍵は、鉄(Fe2+)の酸化還元状態での鉄イオンの維持です。
第一鉄の形態では、ヘモグロビンは鉄の形態よりも実質的に高い速度で遊離ヘムを形成するためにヘムを失うことが見られている[47]。 

(続く)