事例4は記述式の問題も大事です

事例4の勉強法を紹介する記事を見ると1にも2にも3にも4にも計算計算計算計算!!まあそれは否定しないんですけど、もっと記述式の問題にも目を向けたほうがいいですよ。

記述式の配点比率はまあまあ高い

以下は直近5年の事例4の計算問題と記述式問題の配点比率です。大問ごとにしか配点が公表されていないため、例えば小問(1)が計算、(2)が記述、だとはっきりと切り分けできないのですが、この場合は半々くらいの点数で考えます。

計算問題記述式問題
令和元年63.436.6
平成30年49.650.4
平成29年59.540.5
平成28年67.532.5
平成27年62.737.3

思ったより比率は高いんじゃないんでしょうか。年によってばらつきはあるものの平均で39.2点と約4割近くの配点があることがわかりました。

記述式の問題が大事な理由

事例4は計算問題に命かける人が多いです。過去問を解いてみればわかりますが、計算問題を完答することは不可能と言っても過言ではないです。例年と比べてかなりイージーだった令和元年だって、すべての計算問題が合っていたという人はごくごく僅かなはずです。どれだけ練習を重ねてもケアレスミスは発生しますし、始めから80分では正解することが難しく部分点狙いになってしまう問題も出題されます(毎年必ず出ています)。

そのため、計算問題の配点割合が約6割と仮定すると、かなりミスなく計算問題を解いて8割確保しても48点にしかなりません。あとは記述式の問題で12点以上を確保する必要があります。

事例4の記述式もやっぱり事例4のお作法みたいなものがありますので、場当たり的に対応していてはやっぱり点は取れません。事例1は人事、事例2はマーケティングのことを書くんだ!と意識している人は多いかもしれませんが、意外と事例4で財務会計のことを書くんだと意識している人は少ないように思います。

計算問題は本番では見たことのない問題、80分初見では解けないような問題が必ず出題されると思ったほうが良いです。NPVがかなり得意で模試等でも所見で間違えたことがない、というレベルでなければ本番の緊張感からどこかしらでミスがあると考えたほうが良いです。

記述式の勉強の方法

他の事例と同様ですが、再現答案やふぞろいを参考に良い回答をパクるところから始まります。事例4っぽいか、財務会計っぽいかを意識した文章になっているかを考える必要があります。事例4の記述式だって得点のツボ、失点しないポイントというものはあります。それを試験前に知っているか知らないかだけでも本番で差はでると考えています。ふぞろいや再現答案からそれを学びます。もちろん高得点回答だけではなく、低評価の回答も分析します。

個人的にですが、NPVの取替投資等本番でほぼほぼ正解できない問題の克服に時間を費やすのであれば、その分記述式問題の対策に時間をとったほうがトータルの点は伸びるのではないかと思っています。

試験本番だって、完答できる問題かどうかはしっかり切り分ける必要があります。完答が狙えず部分点狙いの問題に多くの時間を費やすわけにもいきません。

まとめ

軽視されがちな事例4の記述式問題について書きました。どのブログを見ても計算計算!なんですよね。確かに計算も大事です。ただこの科目は

D 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅳ

中小企業診断士第2次試験案内

計算ができる人が合格できる試験ではないんですね。他の事例と同様、計算結果を分析した上でD社社長に助言することも必要です。

努力すれば全部正解できる問題ばかりであればまだいいんですけどね。そうではない上に計算問題の配点の比率もそこまで高くないので、対策が計算練習だけになってしまうとあまり点が伸びないということにも繋がりかねません。

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