「わからなさ」を楽しむ数学教師の挑戦。

主体的・対話的で深い学び(アクティブラーニング)を教師も実践!公立定時制高校の教務主任です。

【授業実践】ユークリッドの互除法の学び。わかる、できる喜びを実感。

今日は数学Aの内容。

 

ユークリッド互除法を活用しての授業であった。

 

授業のデザインは以下の通り。

 

【復習】

1.前時で生徒が使った問題を生かして、最大公約数の問題を考える。

 

【展開】

2.247と221の最大公約数を求める。

3.ユークリッド互除法を活用するメリットを求める。あえて、1で解いた問題をユークリッド互除法で考える。

4.大きな数の最大公約数を求める。

5.銭湯の縦161センチ、横391センチの壁に、正方形のタイルを敷き詰める。タイルをできるだけ大きくするには、どうすればよいだろうか?を考える。

 

【まとめ】

6.自作問題を解き合い、本時の振り返りを行う。

 

生徒の学びを見ていこう。

 

247と221の最大公約数を求める問題では、教科書を見ながらユークリッド互除法の操作的な意味を理解していた。

 

展開4での問題演習では、みんな割り算に熱中。

「なんでや?」と計算過程を確認する姿も見られた。

 

展開5の問題では、「銭湯の壁にしては小さくない?」と言いながら、場面を想像していたようである。

現実の場面と結びつけて考える機会を多く設定することで、生徒自身も自分事として捉える癖がついてきたのではないだろうか。

 

おもしろかったのは最後のまとめ。

 

自分たちで問題を作る中で、ある生徒が「3741と241の最大公約数を求める」問題を考えた。

仲間をいい意味で困らせようとしたのだろう。

 

この問題を考える同じグループの生徒は、

「えー。なんぼなん?計算できん。あ・・1や。ということは、3741と241は互いに素ってことやん。」

と満足げに語っていた。

 

前時で学んだ「互いに素」ということを、生徒たちだけでつなげてくれたのだ。

この考えにうれしくなった。

 

また、自作問題を交換して解き合うという活動のよさを実感できた場面であった。

 

生徒たち自身が作った問題だからこそ、自分事としてより学ぶのだ。