この時期になると、イギリスのあちこちの畑には菜の花が咲き始めます。うちの街のハズレの畑もちょっと黄色くなり始めたので禁断症状が出始めてます。
黄色い絨毯が見渡す限りブワーッと広がっててなかなか壮観なんですが、ぜーんぶ油を取るためのもので食用のものはなく、毎年毎年遠くから指をくわえて眺めているだけの日々です。
一度自分で育てることはできないもんかと調べてみたこともあるのですが、油用と食用では種類が違い、食用の種はなんだかこちらでは入手が難しそうだったので断念しました。
イギリス人農家さんに「菜の花って美味しいんだよ!」と宣伝したいところではありますが、試食品も作らずに訴えても誰も相手にしてくれないでしょうね…菜の花とベーコンのパスタなんて簡単に作れるし、小洒落たブランチが大好きな意識高い系のロンドンっ子に売れそうなんだけどなぁ。
知り合いが以前、日本でも有名どころのシェフであるジェイミー・オリバーの事務所で働いていたことがあるそうなんです。彼女と出会ったときにはもう別の企業に転職しちゃってたんですが、前職のツテで「食用菜の花普及運動」ができないもんか、などと他力本願なことを思ったりしちゃいました。
ジェイミーは割と日本食びいきなところがあるから食いついてくれるんじゃないかなー、と。イギリスで「UMAMI(旨味)」という言葉を普及させたのは彼ですからね。
以前、ジェイミーのYouTubeチャンネルでラーメンを作ってて、菜の花っぽいものが映ったので動画を一時停止&コマ送りしてまで確認したのですが、単にブロッコリーの若芽でした…
菜の花のあの苦味がたまらないのですが、どこかに売ってないものか、この時期になると頭の中は菜の花のことでいっぱいになる食いしん坊な私です。
なお、ジェイミーのラーメンはなかなかに突っ込みどころ満載ですが、別のものだと思って見るとそれはそれでアリ、と思わなくもないかもしれないです。
使ってる麺がどう見ても蕎麦、とか。でもイギリスでは「かんすい」は食品に使っちゃいけないので日本で食べるラーメン用の麺ってのは作れないんだと知っていれば納得してみていただけるかと。
今世の中はそれどころじゃないのはわかってますが、わかってるからこその現実逃避でした。
↓これならすぐ入手可能ですが食用不可↓