DQN車といえば、現在非難の対象になっている車であり、現代の見方からすればかっこいいと呼べる車ではありません。
しかしながら、実は20年前の田舎者の文化では普通のものであり、今でいうカスタムカーと呼べるものでした。
正直言いましょう!
千葉県民である私はDQN車にあこがれた時期もありますし、見方によれば私自身がDQN車を所有していた時期もあります。(スポーツカー寄りなので本家からすれば何とも言えないですが…)
今では少し恥ずかしい思い出になりますが、世間で言われるDQN車の理解になればと思いまして、DQN車について解説したいと思います。
DQN車とは
DQN車とは、「目撃!ドキュン」というバラエティ番組から発生したインターネットスラングです。(Wikipediaより抜粋)
一応言っておくとただのバラエティ番組であり、ここで話題のDQN車を取り上げるというわけでもなく、ただ衝撃映像や驚くコンテンツの提供で驚きを意味する「DQN:ドキュン」というわけです。
さらにいえば、目撃!ドキュンの番組自体も2002年に終了していて、物心がある10歳付近からすれば少なくとも現在30歳前後の世代なので、「目撃!ドキュン」から「DQN」という変異自体も、スラングが発生するほどの年代でもありません。
しかしながら、DQNという言葉の発生源を見てみるとその系譜が分かりました。
15歳で結婚して子供が生まれて、20歳になったら離婚して、40歳になったら目撃ドキュンにでている人たち」という意味でDQNと2ちゃんねるを中心に呼ぶようになった
出典:Wikipedia「DQN」 https://ja.wikipedia.org/wiki/DQN
2ちゃんねるといえば、現在40代のロスジェネ世代が利用するSNS(あえて掲示板というべきか)であり、言い方は良くないかもしれませんが中年の巣窟です。(Twitterと現5chが中年のSNSらしい)
そして、DQNについてWikipediaの説明を意訳すれば、いわゆるヤンキー(旧時代の不良)を指しているものと推定しています。
ここから、40代でヤンキーではない人達が、ヤンキーを指してDQNと呼び始めたのが始まりなのではないでしょうか。
つまり、同世代間の抗争がこの「DQN」という言葉を生み出したものと考えています。
ヤン車からDQN車へ
私はアラフォーで40代ではないですが、ぎりぎり旧時代の「ヤンキー文化」を継承した田舎者であり、当然「DQN車」についてもある程度は理解があります。
このことから言っておくと、いつの間にかDQN車と言われていますが、元々は「ヤン車(ヤンキーの車)」で使われていたわけで、どうして「こんなダサい名前になったのか」と今になって改めて考えてしまいます。
まあ、お世辞にも周囲に理解されるようなカスタムをしている車でないですし、音はうるさいし意味もなく「ハの字」にキャンバー角は付けるしで、アスファルトを削る場合や車検規定を考えた場合に、実害も少なくないため文句を言われるのは分かりますがね^^;
実際にはハの字にするタイヤにも意味があるのですが、あくまで極限のスポーツ走行をする場合に限ります。
一般道では絶対にありえないシチュエーションですので、レーシングカーを真似てネガティブキャンバーにしても一般車には何のメリットもありません。
https://mobilecafe.tokyo/WA8.html
トラックの場合には、逆ハの字にして重量が増えた場合に接地面を増やす状況ですし、普通に走る分にはハの字にする理由はありません。(そして実は私も「ハの字世代ではない」ので安くないタイヤを消耗するため何がいいのか良く分かりません)
しかし、おっさんになった現在、ヤン車と呼ばれるならまだしも、DQN車と呼ばれるようになるとさすがに恥ずかしくて、昔に田舎で流行ったようなカスタムカーには乗れません。
DQN車の特徴
DQN車の特徴は車関連のメディアに取り上げられていますが、外から見て評価されるものとちょっと異なります。
実際にDQN車(そろそろカスタムカーと呼びたい)に改造したいとすれば、車オーナーは次のような特徴があります。
- DQN車オーナーは田舎者で年齢も比較的若いので基本的に金がない
- 金がないけど目立ちたいので昔は高級車だった中古車が欲しい(だから古いセルシオとか多い)
- 田舎を走る分にはあまり文句を言われない(東京にいくとすぐ捕まるし白バイと人ごみ怖い)
これを見てわかるでしょう?
つまりは田舎者の若者(今はおっさん)の文化だったんですよ!
さて、人がおっさんになるよりも、車の老朽化のほうが早いため、現在ではDQN車は減っていて、その性質も分かってきています。(今セルシオに乗っていたら古い車の愛好家と間違えられるかも)
今、主流なのはミニバンをDQN車風に改造するのみで、よく言えば田舎のカスタムが継承されている、悪くいえば現在40代前後の田舎者おっさんが持つ文化ともいえます。
ところで、現在DQN車と呼ばれる元ヤン車がここまでダサい車として認知されるようになったのでしょうか?
急速な時代変化
「若者の車離れ」と呼ばれる昨今、現在の車文化については、そもそも車を買うことについて、昔ほどの積極性がありません。
今はカーシェアで良いとする層も多く、田舎と都市の中間で生活している私もカーシェアで十分な時代になってしまいました。
そのため、田舎に住んでいて生活のために車が必要でも、低燃費のアクアやお金がある青年層はプリウスなど、車を所有することで得られるステータスを求めません。
もちろん、依然としてそのステータス性はあるとしても、むしろ「みんなのせてバーベキューでも行けるミニバン」のほうが、ステータス性を演出することが出来る時代です。
そんなわけで、過去ほど車の所有がステータス性を持つ時代ではないことが、カスタムカー文化を衰退させた原因ともいえるのでしょう。
ちなみに、アルファードやヴェルファイアが支持されている点を見ると、ギリギリで部分でまだヤン車文化が生きているのだと思います。
インターネット普及
インターネットの普及は娯楽に大きな変化をもたらしました。
今はインターネットがあれば夜中でも、早朝でも、昼でも、それなりに楽しめるコンテンツがありますが、東京や政令指定都市に住んでいる方以外は、田舎で夜中に出来る事は「夜間営業をしている娯楽施設などにいく」ぐらいしかありません。
千葉県民の私の地域では、大慶園という「元は梨園の24時間営業ゲームセンター」や、「ドン・キホーテ」に行くぐらいしかやることはないのです…。(田舎者の中年層には遊べる場所がないという点を理解してもらえるはず)
でも、今はいつでもインターネットがあれば無料で動画も見れますから、ツタヤが閉まっても映画を楽しめたりしますよね?
そんなわけで車の保有文化も低下してしまったことです。
今の30代より下の世代には、分かってもらえないでしょうが、「田舎は車がないと暇」というわけです。
DQN車オーナーのその後
ここまで話したようにヤン車からDQN車になったのは、ジェネレーションギャップとインターネットという文化革新(というと大げさでしょうが)がもたらしたものなのですが、現代もギリギリで継承されているようで、正直プレ現役世代からするとちょっと恥ずかしかったり、もしくは嬉しかったり?します。
嬉しかったというのは、一回り下の北関東出身の知人女性(当時23歳)が、古いトッポBJに乗っているのを見たときには「あー、まだまだ田舎文化はあるなー」としみじみ来たものです。(2018年で現代でそんな古い車が?と笑える話ですが本当です!)
とはいえ、ここまで風当たりが激しくなった現代でもまだまだこの文化を継承しているというのは、DQN車のオーナーが「かなりの曲者である」とも言えますから、警戒するに値する車オーナーなのは当然と言えます。ここで言いたいのがその区分であり、(あえて昔風に)現役バリバリのDQN車オーナーと、それを見て結構恥ずかしい元DON車オーナーを説明します。
今も現役DQN車オーナー
現在もいわゆるDQN車オーナーを続けているのは3つの層があるとみています。
- 田舎者のおっさんOB世代
- 田舎者の旧時代文化を継承した若者世代
- 高級車ドレスアップ派
田舎者のおっさんOBについては、もう説明はいらないでしょう。
この層については新しい車のカスタムなら良いとしても、古い車を長く乗っているのであれば自動車税や自動車重量税が高くなったり、車のメンテナンスコストも高くなるので、消滅は時間の問題と言えます。
爆音や地面をすり減らすほどのキャンバー角や車高調整をしていないなら、大目にみたいところですね。
※道路への損傷が激しいため、少なくとも自動車重量税の負担額は増やしたいところ。もしかして古い車の重課税はこれが原因なのか…
あわせて旧時代文化を継承している若者連中についても、さすがに数が減ってきていますが、上記同様に周囲に威嚇以上の害がないなら大目に見てください。
最後にトヨタアルファードやヴェルファイアのドレスアップをしている層は、もしかすると真の意味で「ヤン車」を継承している層と言えます。
ほとんどの方は無害な通称「マイルドヤンキー」と呼ばれる区分であり、郊外の社交的なアクティブな人たちといえるでしょう。
マイルドヤンキーについては、ブロガーのヨッピーさん寄稿記事が面白くて分かりやすいです。
このようなマイルドヤンキーに属するドレスアップ車好きは別としても、ヤンキー(今はDQNと呼ばれるのか…ダサい)と関わるとロクなことはないという点では、田舎者として同意しますので、少なくとも車にはドラレコを付けておきましょう。
黒歴史に悩む元DQN車オーナー
ヤン車文化について、過去の恥ずかしい思い出と考えているおっさんはすくなくありません。
ある意味でいえば、冒頭の「ヤンキーVSそれ以外」については、ヤンキー側の文化的敗退といっても良いのではないでしょうか。
若気の至りといえばそうかもしれませんが、(地域にもよるでしょうが)誇らしく話せるのは仲間内だけかもしれません。
昔の話を異なる文化を持つ世代にするおっさんは恥ずかしいものですからね。
「ホンダオデッセイアンテナ5本出し」程度でも、ちょっと恥ずかしいです…
DQN車まとめ
以上のように、DQN車は田舎の文化ですので、実害がある場合はまだしも、あまりいじめないでください^^;
もちろん、曲者も多いですから不用意に近づくのは危険であり、その点で多くの方が「DQN車は不審である」と抱く印象は正しいと言えます。
とはいえ、いわゆるDQN車オーナーも現代の主流からは外れている点を理解しているはずですので、生暖かい目で見てあげると、カスタムカー文化も生き残れるのではないでしょうか。
何か問題があったときには映像資料で解決も図れるので、ドラレコはおすすめします。
金のない田舎者DQN世代は裁判は避けたいところですし、金持ちカスタムカーオーナーならお金は払ってくれるでしょうから、ドラレコを付けて最終的に解決できないトラブルになることを避けましょう。
以上、DQN車について理解と対処法を説明する記事でした。
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