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完成品画像 F4U-1a "コルセア" タミヤ1/72

F4Uコルセアは米海軍の艦上戦闘機として1940年5月に初飛行しました。ホーカー・タイフーン、鍾馗などが同時期に初飛行しています。

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ダブルワスプエンジンの2000馬力のパワーを余す所なく発揮する直径4mもの巨大なプロペラと着艦時の衝撃に耐える短く頑丈な主脚という、相反する二つの要素を同時に満たす解決策として採用された逆ガル翼は、良くも悪くもコルセアの特徴となりました。

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欧州の戦訓をもとに翼内タンクを廃止したため、巨大なガソリンタンクはエンジン後方にしか持って行き場がなく、結果として操縦席は後方に下がり着陸時の視界が悪化してしまうのでした。

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逆ガル翼特有の大迎角の着艦時の失速特性の悪さもあいまって、艦上戦闘機失格の烙印を押されたコルセアは主に海兵隊に配備され陸上基地に展開されます。

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このF4U-1aでは着艦性を少しでも改善する為、操縦席位置を上げ風防を大きく、さらに尾輪も伸長させるなどチャンスボード社も懸命の努力を払います。

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この角度では操縦席はまったく見えません。カウリングはR-2800エンジンの直径ぎりぎりに絞り込まれ、オイルクーラー、過給器インテイクは主翼付け根に装備されるなど、空気抵抗減少が計られてることがわかります。

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パネルはスポット溶接、外翼部分に羽布張りを多用するなど、コルセアは他の機体には見られない独創的な設計、構造をもちます。

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垂直尾翼水平尾翼より前にあるレイアウトは日本の零戦鍾馗などとは逆となります。そのためか垂直尾翼の動翼部分が占める割合が異様に大きくなっています。

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胴体下面の窓は爆撃照準用の名残です。試作時には外翼部分に空対空爆撃用の爆弾倉さえ持っていました。オイルクーラーやインタークーラーのアウトレットもあり、下面は実に抑揚に富んでいます。

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その独創的な設計ゆえ、実際の戦場においての運用に苦労したコルセアは、改良を加えるたびにさらにグラマラスな肢体を持つようになっていきます。そこに本機の独特の魅力があると言えるでしょう。

 

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